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一生のうち、特定の期間を水中または水面で過ごす昆虫を水生昆虫といいます。水生昆虫の中には、きれいな川にしかすめないものや汚い川にもすめるものがいます。京都府では「身近な川の生物調査」と題して水生昆虫などの生息状況から川の水質を判定する調査を毎年夏に実施しています。今回は、そんな水生昆虫をいくつかご紹介します。
※「身近な川の生物調査」について
http://www.pref.kyoto.jp/suishitu/suisei.html(環境部環境管理課HP)
今回ご紹介する水生昆虫は以下のとおりです。いずれも成虫ではなく幼虫です。名前をクリックすると、該当するページにジャンプします。
ハエ目 | ハチ目 | ヘビトンボ目 |
トビケラ目 | コウチュウ目 | カメムシ目 |
トンボ目 | カワゲラ目 | カゲロウ目 |
また、水生昆虫を目まで分類するための資料を作成しましたので、以下からダウンロードしてご利用ください。
水生昆虫の検索(PDF:2,483KB)
注※生物の分類について
生物は、「界・門・綱・目・科・属・種」からなる階級に基づく分類がされていて、界から種へと下の階級に進むにつれ、体の形などが似たグループがまとめられています。属や種まで分類するには基本的に顕微鏡による観察が必要ですが、目や科までであれば、肉眼やルーペで分類することができるものも多いです。
昆虫の形態を指す言葉として、「いもむし型」と「うじむし型」があります。どちらもチューブ状の体をしていますが、「いもむし型」は胸部に3対の肢があるのに対して、「うじむし型」は胸部に肢がありません。
水生昆虫の分類は、「いもむし型」か「うじむし型」か、あるいは、そのどちらでもないかを確認することから始まります。 また、「吸う口」か「噛む口」かも重要な鑑別のポイントです。
「うじむし型」。胸部に肢はまったくない。ガガンボ科のように頭部が体の内側に引っ込んでいるものやアミカ科のように特異な形態をしているものも含まれる。
「うじむし型」。胸部に肢はまったくない。トビケラ目をはじめとした水生昆虫に寄生する。ヒメバチ科のミズバチは、ニンギョウトビケラに寄生し、寄生された巣からはリボンがのびている。
「いもむし型」。胸部に3対の肢がある。咬む口。腹部末端に肢がある。腹部各節の側面に突起がある。ムカデのような印象の大型の水生昆虫。
「いもむし型」。胸部に3対の肢がある。咬む口。腹部末端に肢がある。腹部各節の側面に突起がある。巣をつくるものが多い。
「いもむし型」。胸部に3対の肢がある。咬む口。腹部に肢はない。ヒラタドロムシ科は名前のとおり、平たく特徴的な形態をしている。
「いもむし型」でも「うじむし型」でもない。吸う口。幼虫も成虫も同じような形。
「いもむし型」でも「うじむし型」でもない。咬む口。腹部末端に長い尾はない(イトトンボ亜目では2~3枚の尾鰓(びさい)がある)。
「いもむし型」でも「うじむし型」でもない。咬む口。腹部末端に長い尾が2本ある。肢の爪は2個。胸部や腹部末端、首に鰓(えら)をもつものもいる。
「いもむし型」でも「うじむし型」でもない。咬む口。腹部末端に長い尾が2本か3本ある。肢の爪は1個。腹部に鰓(えら)をもつ。
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