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令和3年6月17日
本日、ここに6月定例府議会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましては、御多忙の中お集まりいただき、誠にありがとうございます。
京都府における新型コロナウイルス感染症の状況につきましては、この間、外出の自粛や事業者に対する休業・営業時間短縮の要請、施設の使用制限等を府民の皆様、事業者の皆様にお願いしてまいりました。多くの皆様の御協力により、新規陽性者数の7日間移動平均は、ピーク時の5月半ばには139.71人であったものが、昨日時点では25.43人となるなど、減少局面にあります。改めて、この間の府民の皆様、事業者の皆様の多大なる御協力に対し、厚く御礼を申し上げますとともに、日夜御尽力いただいております医療従事者の皆様に心から感謝を申し上げます。
しかしながら、新規陽性者数は第3波の時と比較し、下がりきっていない状況であり、また、重症者用病床の使用率もステージⅢの指標である20%を超えるなど、決して楽観視できる状況にはありません。現在の緊急事態措置の実施期間は6月20日までとされており、その後の対応については、国の基本的対処方針等を踏まえ、これから決定していくこととなりますが、感染力の強い変異株の拡大状況なども踏まえますと、ワクチン接種が広く行われるまでの間、引き続き、感染防止対策に全力で取り組んでいく必要があると考えております。府民の皆様におかれましても、体調管理や手指の消毒、正しいマスクの着用など、感染予防の取組みや飲食時のきょうとマナーの実行などについて、引き続き、御協力をお願いいたします。
ワクチン接種については、高齢者に続き、64歳以下の方々の一般接種、企業や大学等での職域接種が始まります。今後も希望する方の一日も早い接種に向けて、取組みを進めてまいりますので、引き続き、府議会の皆様のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
それでは、今回提案させていただいております議案について、その概要を御説明申し上げます。
まず、令和3年度一般会計補正予算については、長引くコロナ禍の影響により、厳しい状況にある中小企業をはじめとした事業者への支援を強化するとともに、府民の安心確保など、必要な施策を緊急的に講じるため編成したものであります。
まず、中小企業等への支援強化についてであります。中小企業等が実施する新たな販路開拓や生産性向上等の取組みへの支援策を講じるとともに、企業同士が助け合い、深刻な局面を打開するために取り組む新たな事業や、伝統産業事業者の海外への販路開拓に向けた商品開発等を支援します。併せて、昨年立ち上げた「新型コロナウイルス感染症対策危機克服会議」の委員によるアドバイザリーボードを設置し、会議の提言具体化に向けた伴走支援を実施します。
次に、府民の安心確保等についてであります。医療・療養体制の強化として、新型コロナウイルス感染症から回復した後も療養・介護が必要な患者を受け入れる病院に対して支給している協力金について、その対象に介護老人保健施設等を追加します。また、府民生活への緊急支援として、緊急小口資金等の特例貸付の限度額に達した困窮世帯に対し、支援金を支給いたします。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響により利用者が減少している府内の公共交通の維持等を図るための支援や、収入が減少した府指定文化財等の所有者が実施する保存修理への支援を実施します。これらに加え、4月以降の新規陽性者数増加に対応するための入院医療費等の公費負担費用や、無利子融資の利子補給費用の積み増しを行います。
以上、補正予算案の総額は38億6,300万円であります。
このほか、地方税法等の一部改正等に伴う府税条例の改正や京都府立井手やまぶき支援学校を新設するための京都府立高等学校等設置条例の改正、工事請負契約に係る案件など、全13件の議案につきまして審議をお願いしております。
御議決いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
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