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知事の部屋 議会での発言 令和2年11月30日

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令和2年11月 京都府議会定例会提出議案知事説明要旨

令和2年11月30日

本日、ここに11月定例府議会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましては、御多忙の中お集まりいただき、誠にありがとうございます。

日本国内では、新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数が8月上旬に一度ピークを迎えた後、減少に転じ、その後しばらくは横ばいの状態が続いておりました。このような中、これまでの補正予算で講じた需要喚起策や国のGoTo キャンペーンなどにより、府内においても、一時は閑散としていた観光地や街中に、徐々にではありますが、賑わいが戻りつつあったところです。

しかしながら、日本各地で感染が再拡大し、京都府においても、11月17日には過去最多となる49人の感染を確認するとともに、約3か月ぶりに「特別警戒基準」を上回るなど、厳重な警戒が必要な状況となってまいりました。このまま感染拡大が進めば、緩やかに持ち直してきた社会経済活動に、再びブレーキがかかる恐れがあります。

そうした事態を招かないためにも、そして、身の回りの大切な人たちを感染させないためにも、どうか府民や事業者の皆様におかれましては、身体的距離の確保、マスクの着用、手洗いを実践するとともに、こまめな換気と適度な保湿、症状がある場合は外出等を控えるなどの感染防止対策を徹底いただきますよう、改めてお願い申し上げます。

京都府といたしましても、今月から、身近な医療機関で、発熱等の相談・受診・検査ができる新体制に移行するとともに、京都市と連携して「きょうと新型コロナ医療相談センター」を設置するなど、感染拡大防止策を強化し、季節性インフルエンザの流行期への備えにも万全を期してまいります。

令和2年度も残り4ヶ月となり、11月19日には「令和3年度当初予算及び組織編成方針」を定め、私自身3回目となる当初予算の編成作業を開始いたしました。私は、これまでの間、感染拡大の防止と経済の回復の両立を図ることで、このWITHコロナ社会を確実に乗り越え、京都府の未来につなげていきたいという思いから、府議会の皆様に数次の補正予算の御議決をお願いしてまいりました。新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中で、来年度につきましても、引き続き感染拡大の防止と経済の回復の両立を図るための対策に取り組んでまいります。併せて、現在、危機克服会議において議論されております、WITHコロナからPOSTコロナ社会における産業戦略や、新型コロナウイルス感染症収束後の社会を見据えたWITHコロナ・POSTコロナ戦略を踏まえた施策の具体化を図るとともに、京都府総合計画に掲げた将来像の実現に向けた取組みを更に加速させ、府議会の皆様、府民の皆様とともに、未来に夢や希望が持てる新しい京都づくりを進めてまいりたいと考えております。

それでは、今回提案させていただいております議案について、その概要を御説明申し上げます。

第1号議案令和2年度一般会計補正予算につきましては、年末年始の対策をはじめ、府民生活の安心確保や、現下の雇用情勢等を踏まえた対策など、今まさに取り組むべき課題に対し、緊急的に必要な施策を講じるため編成したものであります。

まず、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている子どもや、ひとり親家庭に寄り添った支援が可能となるよう、ひとり親家庭自立支援センターに、新たに専門カウンセラーを配置し、生活不安に対する相談などの心理面でのサポートを充実させるとともに、年末年始の相談窓口の開設時間を延長いたします。また、子ども食堂等における年末年始の催しに対し支援を行います。

次に、新型コロナウイルス感染症の影響を受け解雇等にあった方に対する再就職支援といたしまして、従来から行っている研修と企業実習を組み合わせた有給の訓練に、早期の再就職を後押しする新たなコースを設定し、訓練生の状況に応じた支援を行ってまいります。

また、これから冬の観光閑散期を迎えるにあたり、厳しい経営状況にある府内中小旅行事業者等への支援といたしまして、貸切バスを使った旅行商品を提供する場合に、感染防止対策や安全性を広く周知するために必要となる経費を支援いたします。加えて、京都市と連携し、平日の宿泊者に対し、府内の土産物屋や飲食店等で利用可能なクーポン券を抽選で発行し、府内の観光需要を喚起します。

さらに、感染拡大予防ガイドラインの趣旨に沿った対策を行う中小企業等に対する補助金につきまして、既に募集期間は終了しておりますが、約4万もの事業者が感染防止対策等を実施し、当初の想定を上回る申請をいただきましたので、これに対応するため予算額を増額いたします。また、府民生活の安心確保といたしまして、生活福祉資金の貸付原資の積み増しや、季節性インフルエンザの流行期に備えた病床の確保に引き続き取り組みます。
以上、補正予算案の総額は153億9,700万円であります。

このほか、去る10月30日に行われました京都府人事委員会からの「職員の給与等に関する報告及び勧告」を尊重し、民間の給与、国及び他の地方公共団体の職員の給与等との均衡を考慮して期末手当を引き下げるための関係条例の一部改正、気候変動の影響に適応した脱炭素社会を実現するための関係条例の一部改正などの条例改正をはじめ、工事委託契約の変更に係る案件など、全9件の議案につきまして審議をお願いしております。

御議決いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

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