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けいはんな学研都市立地企業、スマートシティ関連企業を紹介するページです。
2024年5月2日
ケーピーエス工業株式会社(精華町)の木原取締役・事業企画部長にお話をおうかがしました。アポなし突撃訪問(異動ご挨拶)にも拘わらず、丁寧にご教授いただきましたので、恐縮ですが簡単にご紹介!
創業1956年で、間もなく70周年を迎えられる同社。創業以来、ポンプやコンプレッサなどのOEM・ODMを手掛けてこられ、2009年に「けいはんな学研都市」に全面移転後は、研究開発型企業として、様々なポンプ応用製品の開発を、お客様メーカーに代わって手掛けてこられました。
まさに「水と空気を操る」スペシャリスト集団なのです。
中でも歴史が古いのは「井戸用ポンプ」。かつては三洋電機株式会社の系列会社として手掛けてこられたもので、やがて三洋電機株式会社から草津電機株式会社へ全株式が譲渡されたことに伴い、社名がKPS(Kusatsu Pump System)になったのだそう。なるほど!
京都市内でも井戸水を利用されているところが数多くあるように、実はまだまだ多く使われているのです。今回、改めて分かったことは、井戸を引くには、まず、ポンプを動かす電気が必要だということ。
日本国内の場合、新規購入ではなく機器更新が大半だそうですが、ノズルの型がメーカーによって違うため、同じメーカー製に更新されるとのこと。ニッチ安定領域と言えるかもしれません。
マイクロバブル発生装置なども手掛けておられます。中東等でウケルんじゃ?!
もちろん同業他社はいらっしゃいます。海外だと価格競争が激しい分野でもあるとのこと。しかし、同社の強みは何といっても「オーダーメード」「少量生産」に対応できること。
今後、一層研究開発に力を入れていきたいとのことで、同社の「水と空気を操る技術」の新しい応用先を絶えず探しておられます!ご関心があられる企業様、ぜひ、お声掛けください!
2024年5月24日
京都中北部を行き来した人で立ち寄らなかった人はいないであろう名物ドライブイン(京丹波町)跡で、廃棄ガラス100%リサイクル材が作られていると聞き、おうかがいしました!
それを行ってらっしゃるのは、株式会社京藤梱包運輸(本社:京都市)。
一般的には、産廃として有料で廃棄し、埋め立てられるガラス瓶等が、こちらでは逆で、材料として有料で買い取り、100%リサイクルされているのだから、素晴らしい!
かなりの設備投資をされて、この有意義な取組をすすめておられます。大まかに言えば、まずは、粉砕工程。ガラス以外の紙等は、この工程で除外されていきます。
そして研磨工程。軟式野球のボールより、ひとまわり小さいセラミック玉が使われています。
さらに添加剤を添加。この添加剤が発泡し、軽石のような商品になります。
そして、加熱(発泡)工程。約40分かけて、様々な温度で加熱されます。
こうして出来上がったのが「ガラス発泡リサイクル資材『スーパーソル』」。道路などの土木資材、水はけを向上させる農業資材、有機物の住処となる浄化資材など、様々な用途に応じた商品があります。
例えば、土木資材としては、橋梁の舗装などで「軽さ」によりインフラの寿命を延ばすなどといったメリットを発揮できます。
ちなみに「重さ」が必要であれば、発泡させないで商品を作ることもできます。
(ガラスの移り変わり)
また、地盤に雑草を生やさない効果もあります!これはいい!
(左:通常の土壌は雑草が生える、右:スーパーソル土壌は雑草が生えない)
2024年5月25日
精華町役場の交差点を挟んで向かいにある「ふたば」(平成26年度「知恵の経営」企業)。
京都の出町柳にある有名店と同名なのは、かつて京都・四条堀川にあった銘店「ふたば総本舗」で、同じく修業した兄弟弟子がそれぞれ暖簾分けを受けたからだそう。こちらは、当代の祖父に当たる方が壬生で開業し、現在は城陽市、そして精華町に店を構えておられます。
なので、豆餅がやはり看板商品ですが、精華町と言えば、府内でも最大のイチゴ産地です!ということで、今回は、「いちご大福」!
2024年5月30日
株式会社ドゥーラック、パララックス株式会社(いずれも本社:長岡京市)の今堀代表取締役にお話をおうかがいしました。
アパレルの大領廃棄が世界的な課題となっている中、株式会社ドゥーラックでは、府内8か所の直営店で、アパレルを中心に、雑貨、インテリアの在庫処分・リサイクル販売を行うSDGs活動を展開されています。
ネット販売隆盛の昨今にあって、お客様に納得して選んでもらえるよう「直営店」にもこだわって展開されています。
家電、さらには、フードロス、貧困家庭などの問題を解決するため、食品の賞味期限まじかの加工品や、形のせいで市場に流通しない農作物など、様々な分野の商品に広げていきたいとのこと。
それを支えるのが、パララックス株式会社による障がい者就労継続支援事業。
働きたくとも、働く場所がない、限られた仕事しかないといった現状を変えるべく、いろいろな仕事を用意して、障がい者の方々のスキルを高めていくことを目的とされています。
「パララックス」とは「視差」のことで、物体を見る角度にょっては丸にも四角にも見ることができることです。人はそれぞれ見方や観点を変えることができ、まだまだ成長することもできるというものです。人が成長すれば、企業の障がい者雇用はもっと進みやすくなると今堀はおっしゃいます。
もちろん、それは簡単なことではなく、日々障がい者の皆さんの悩みを聞き、対話してきた今堀さんだからこそ、かもしれません。人や物のシームレス社会の実現に大きく貢献されているお取り組みです。事業拡大のための店舗物件や倉庫、在庫処分の新分野を探しておられます。ぜひご協力いただける方は、同社・今堀社長までご連絡ください。
2024年6月2日
株式会社福寿園(本社:木津川市)の観光統括グループ長・アート事業長、緒方さんに、けいはんな学研都市にある「CHA遊学パーク」と、京都本店にある「ArtSpace」を案内していただきました。
高の原にある「CHA遊学パーク」では、世界中の100種類以上の茶が栽培され、各地の喫茶文化が体験できます。
日本の茶文化の真髄に関する話もお聞きできました。かつて、帝国主義を文明と呼ぶ西欧世界に対し、著者「茶の本」で日本の美意識を訴えた岡倉天心は、茶道を「民主主義」、茶室を「平和の館」と呼びました。武士といえども帯刀を許さず、衝突を避ける対話が繰り広げられたのです。
京都市内の「京都本店」のArtSpaceでは、茶に関連したアートギャラリーも。特徴は、お茶をいただきながら、同社の観光事業の責任者・緒方さんが、作家になりかわって、作品の説明や対話をしてくださることです。
今、展示されている戸田沙也加さんの作品は「茶花」。このツバキ科の花は、普通茶園では見かけません。なぜなら、茎や葉に栄養を集中させるために予め摘まれる「日陰者」だから。
戸田さんは今回、日本の浮世絵に影響を受けたゴッホやゴーギャンっぽい画風で描いておられます。焼き物の包み紙に過ぎなかった「日陰者」から世界に認められるようになった浮世絵のように、茶花にも脚光を、という願いが込められているのかもしれませんね。
一方、蒸して揉んで乾燥させておく、大きな壺には、日本画風で。「塗り重ね」の西洋画と対比も味わえます。
アートはある意味、新しい論理展開の創造です。西洋のカフェが交流によるビジネス創出の場であるように、こちらの茶とアートのギャラリーも、対話から未来の発想が生まれる場なのでしょうね。
2024年6月2日
株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR、精華町)の浅見代表取締役社長にお話をお伺いしました。
けいはんな学研都市の最も初期の頃に設立(1986年)されたATR。精華・西木津地区がまだ造成中の中で、ぽつんと立地(1989年)している写真が残っています。
電電公社の民営化が進められる中で、NTTの政府持株の配当益を使って有意義な事業を進めようとする国と、電気通信の基礎研究をぜひ「けいはんな」でと願う関経連等が協力し発足しました(現在もNTT、KDDIなど111社の出資と競争的研究資金により運営)。それ故に、一言で言えば「ネットワーク」が同社の事業のキーワードです。すなわち、次の3つの融合によって健康長寿社会の実現を目指しておられます。
多岐にわたる研究を重ねてこられており、一つひとつを紹介することは困難ですが、研究継続の重要性を示す一例を教えていただきました。ATRでは、ニューラルネットを使った音声認識(1989年)に、VRを使ったTV会議で神輿を設計するデモ(1991年)など、現在、AI、メタバースなどで商用化されている技術を、随分以前から開発されてきました。いずれもちょうど「35年」という線引きができるのですが、その1つに「光衛星間通信」がります。
人工衛星の数は、2021年末で既に、1万2,000個を超えたと言われています。GPSをはじめ衛星を用いた通信が盛んになるにつれ、衛星「間」でも情報を共有する、やりとりするシーンが増えています。宇宙空間なので、当然「光ファーバー」など不要で、「光」そのもので通信するものです。こうした「光衛星間通信」に1991年から取り組みながら、ATRは途中で研究開発を中止してしまったというのです。
当時は、人工衛星の数はとても少なかったため、「機械制御上の壁があり、同軌道上の衛星間としかやりとりができない」ということがネックだったのです。1万2,000もの人工衛星が飛び回る時代を想像できなかったわけです。浅見社長は言います。「技術開発を辞める時こそ、よく考えることが重要だ」と。
しかし、終わってしまったままではありません。「けいはんな万博2025」に向けて取り組んでおられる「アバター・チャレンジ」では、Starlinkを用いたロボットリモート操作も試しておられます。
あるいは、ドバイのロボットをリモート操作する実証も行っておられます。
(「けいはんな万博キックオフイベント」にて同社・西村博士が紹介)
また、2015年には「けいはんなATRファンド(けいはんな学研都市ATRベンチャーNVCC投資事業有限責任組合、出資約束金額47億円)」が設立され、2023年11月末までで15件の投資実績があるなど、ATRの事業成果の事業化が進められています。さらに2019年からは、日本の大企業等との協働で製品・サービスの実証に取組む国内外のスタートアップ企業を支援するアクセラレーションプログラム「KGAP+」を世界の有力なイノベーション機関と連携して実施しています。
こうして「研究開発」「インキュベーター」「アクセラレーター」の各段階でのグローバル・ネットワークが形成されています。
(「けいはんな万博キックオフイベント」にて同社・鈴木代表取締役専務が紹介)
まさに、ATRの「ネットワーク」はますます拡大中です。
2024年7月3日更新
海外の顧客もびっくり!ロボットと心を通わせる時代がまもなく?!
どんな電波も漏れない(届出不要)電波暗室は、映像撮影企業にも魅力!
2024年7月1日
近鉄「新祝園駅」東口すぐのところにある「ポエム」さんを訪ねました。
山城地域、「けいはんな」の名産と言えば、「茶」に「いちご」に・・・、そう「タケノコ」!そんな、珍しい、タケノコを使ったスイーツの「たけの子パイ」を作ってらっしゃるお店です。お店を始めてもう40年以上。「京都の素材」にこだわったスイーツづくりを信条とされています。
2024年7月3日
量子科学技術研究開発機構(QST)関西光科学研究所(木津川市)に、海外のお客様を連れて訪問しました。
光量子(レーザー)の基礎技術開発と、その応用技術(アプリケーション)開発を行っておられます。
例えば、30Jのレーザーエネルギーを30フェムト秒の時間に閉じ込めることで1000兆ワットの超高強度を実現するレーザーの開発から、その応用として、原子・分子等の物性研究、重粒子線がん治療加速器技術の開発等を進めておられます。
また、レーザーでコンクリート内部の欠陥を素早く検知する技術がありますが、将来のロボット化点検に向けた道路トンネル・橋梁の点検支援技術性能カタログに登録されています。
2024年7月26日
大黒天物産株式会社(本社:倉敷市)にお話をおうかがいしました。
夢を忘れないで♪その方があなたらしいラム〜♪
女性の軽快な歌声のそのお店は「LA・MU」。早朝7時〜深夜24時までの営業。店員さんもきびきび動いておられたり、親切なお声掛けがあったりと、とっても気持ちがいいお店。しかし何よりびっくりするのは、ほんとに目を疑うほど安い!!!
しかしそれだけじゃないんです。もっとびっくりなのは、その研究開発!
けいはんな学研都市、木津川市にあるR&Dセンターでは、例えば、鯛の生け簀があり、AIで最も鮮度が良い状態の研究をされていたり、バナナの専門家を雇って、最も良い状態を研究されていたりと、様々なPB商品の開発が徹底的に行われています。特に「学研都市」故に社員さんの研究開発意欲がとても高いんだそう。なんとありがたい!!
今後、フードテックその他、連携を深めてまいりたいですね!
2024年8月3日
けいはんな学研都市のすぐ近くにある城陽酒造株式会社(1895年創業、城陽市)。京都南部・山城唯一の酒造にして、木津川の軟水仕込み水と、京都産「祝」や「五百万石」など酒造好適米を用いる、こだわりの酒造りをされています。
また、すぐ近くの青谷には、鎌倉末期頃から梅林があったことが知られており、同社では「城州白」という大粒で果肉の厚い香り高い品種の中でも厳選した梅の実のみを用いた梅酒も製造されています。まろやかで深い味わいを追求し、「三年熟成」させてから出荷されているそう。
2024年8月3日
NPO法人さわやかウエスト様主催の精華大通り清掃活動。住民の皆さん、企業・研究所の皆さん、精華町の杉浦町長、笠置町の山本町長など地域のリーダーの皆さん、そして、この日は地元中学生も参加され、約100名の皆さんが、真夏の太陽光が降り注ぐ中、清掃活動に精を出されました!
(精華町広報紙掲載写真を引用)
NPO法人さわやかウエスト(外部リンク)の齋藤理事長にお話をおうかがいしました。
--先日の清掃活動では大変お世話になりました。清掃活動以外にも様々な地域支援活動をなさっておられるわけですが、まず、お年寄りの方等の送迎について教えてください。
齋藤理事長)「さわやかヘルプ活動」ですね。病院への送迎、買い物のための送迎のほか、散髪屋さんへの送迎や、墓参りのための送迎なんかもしています。また、例えばお子さんの通塾の送迎などもですね。昨年度で年間1,000件以上ありました。つまり1日3件ですね。
--すごい件数ですね!
齋藤理事長)実際土日祝日問わず活動しています。そして、こうした「移動支援」だけでなく「家庭内支援」と言って、掃除、ゴミ出し、庭の手入れ、散水なども行っています。あるいは、不登校児のいらっしゃった母子家庭で、お母さんが資格を取るために大阪の学校に行かねばならず、その間、家で面倒を見させてもらうといったこともありました。
--そんなことまで!お年寄りの方向けには訪問介護などもありますけれども、ここまでなんでもというのは・・・
齋藤理事長)そうですね。なかなか行政ではできないことなんかを、私どもは行っています。
--いろんなご苦労があられるんじゃないですか?
齋藤理事長)まず、制度面でして、あくまで会員どうしの助け合いです(年会費1,000円+500円/30分)。会員は100人弱です。
--とてもありがたいですよね。
齋藤理事長)厚生労働省でも優良事例として取り上げていただいているんですよ。
--そりゃそうでしょうねえ!
齋藤理事長)次に、交通事故ですよね。これだけ利用が多く、自動車をたくさん走らせれば走らすほど、事故の危険の確率は高まりますから。
--それはそうですね。
齋藤理事長)各自が運転しやすいマイカーで送迎しています。また、安全運転法や車椅子介助などの講習を定期的に開催しています。
--ふむ。
齋藤理事長)あとは、会費の集金その他の事務が煩雑になってきたということですかね。IT化できればいいなと思っているので、そういったものを構築してくれる企業さんを探しています。
--私どもも探してみます!
--他にはどんな活動をなさっているのですか?
齋藤理事長)この前参加いただいた「美化活動(ボランティアロード清掃)」、今説明しました「さわやかヘルプ活動」のほか、「男一人さん居場所」というのもやっています。
--ん??
齋藤理事長)配偶者に先立たれた男性の居場所づくりです。女性は他者とうまく繋がっていけますが、男性はなかなかそうじゃない人が多いので。
--なるほど!
齋藤理事長)毎月第3月曜日、光台七丁目集会所で。参加費100円で、お茶、コーヒーは無料、弁当・ビールは有料です。
--いいですね!
齋藤理事長)あと、焼き芋を焼いたり・・・。以前、小学校の校長先生が、学校行事の中で、焼き芋を焼いて児童にふるまわれていたんです。それを見て「手伝います。その代わり、その焼き芋焼き器を貸してください」と言って、自治会行事でも使わせていただいています。ただし、火を扱うので危険があるということで、そこの部分は我々さわやかウエストが、その他の部分を自治会が、それぞれ担う形にしています。
--そうしたリスクを引き受けるという姿勢は、移動支援でもお見受けしました。なかなかできるものではないと思います。
齋藤理事長)私たちだけでできるものではありませんで、横の連携で行っています。行政はどうしても縦割りです。しかし地域って横のつながりで成り立っていますから。
--ふむ。
齋藤理事長)行政自身がそういう課題認識があって、かつて、精華町役場が、「隣人まつり」と言って、同志社大学の先生を主催者として、地域住民20、30名らが集まって、まちづくりのワークショップを何回も開催したのです。
--ほう。
齋藤理事長)感心しましたよ。大学の先生のところに集まったら、ワインが出てきたりしました。「パリでは、ワインを飲みながら、話し合っていくもんだよ」とおっしゃって。私にはとても新鮮でした。
--欧米では、カフェもビジネスの社交場の側面があったと聞いたことがあります。
齋藤理事長)そうですね。このワークショップを5年くらい続けていたと思いますが、そこから、平成23年に、各中学校区単位で団体ができたのです。精華町には中学校が3つあり、精華中校区のものが「川西ふれあいネットワーク」、精華南中校区のものが、今は活動を中止していますが「山田川絆ポート」、そして精華西中校区のものが「さわやかウエスト」です。
--ああ「さわやかウエスト」の「ウエスト」って、そういう意味だったのですね?!何だろうなって思ってたんです。
齋藤理事長)今の活動範囲は、精華西中校区だけにとどまらず、移動支援にしても精華町全域で会員がいらっしゃいます。
--そうなんですね。
齋藤理事長)そして、人材をきちんと集めて、育成するために、法人化(NPO法人化)したのです。
--そういうことだったのですね!
齋藤理事長)いろいろ人に任せてリーダーを育成してきています。リーダーになると、苦労がいっぱいあるわけです。そこでどう対処されるか、ですよね。独りよがりで進めてしまうのか、協調できるのか。地域の課題を解決するには、地域で共創を進めなければなりません。
--なるほど。
齋藤理事長)後進育成のために、世界一周して4か月ほど不在にしたこともありました。私がいたら、どうしても私に意見を聞きにこようとしてしまうでしょうから。
--そんなことまで。まるで中小企業の素晴らしい社長のようです。そういう人の下では「人間教育」が進みます。
齋藤理事長)私自身、大企業で務めたことも、中小企業で務めたことも両方ありますし、雇用能力開発機構でキャリアコンサルティングの資格を取ったり、ハローワークの相談員なども務めてきました。
--なるほど。そもそも理事長はいつから「けいはんな」に?
齋藤理事長)私は、平成4年に光台ができた最初90世帯の一人です。当時は、けいはんなプラザもなく、精華大通りもなく、何もありませんでした。KICKの前あたりは犬の散歩コースだったんです。
--光台にはどうやって進入されていたのですか?
齋藤理事長)東畑に抜ける道(生駒精華線)か、国道161号線からの進入路がありましたね。しかし、東畑に抜ける道のバスも、1日9本だったか少なく、マイカーで送ってもらっていましたね。光台の隣、奈良県生駒市の鹿ノ台までは、学園前駅からのバスの本数が多かったので、それは利用することがありましたが、鹿ノ台までの道が通じていないですよね。府県境ですし。
--縦割り・・・ですよね、すみません。
齋藤理事長)町長に「高の原までのバスを作ってくれ」と言いにいったら、当時「新祝園に急行を停める交渉中だから、待ってくれ」と言われたりね。
--皆さんの様々なご尽力があって、今の街ができているんですね。ありがとうございます。さて、最後に、さわやかウエストさんの取組について、後進の方々向けのメッセージをお願いします。
齋藤理事長)「コミュニティ」が出来上がりますし、達成感があります。けいはんな学研都市の「ハード」整備は、関西文化学術研究都市推進機構さんが進めてこられたと思いますが、我々はコミュニティという「ソフト」整備を進めてきたと言いたいですね!
2024年9月6日
Dessert&Wine西洋茶屋 山本(京都市、梅小路公園横)のオーナーパティシエ山本さんにお会いしてきました。
「古代都飯プロジェクトに興味がある」との有難いお電話をいただいたのは数日前。せっかくなのでお店を訪ねさせていただいた。
場所を聞けば、梅小路公園のすぐ横とのこと。公園はよく知るものの、「すぐ横にそんなお店あったかな?」と思いながら行ってみると、「あった!」(まあ、当然か)。
約束より10分も前についてしまったが、まあいいかと、恐るおそるドアを開ける。
「ん?!」内部は外観と雰囲気が違う。店構えからも「西洋」と「茶屋」という和洋折衷を体現しているのか、不思議な空間。
通路の奥の方から人の話声が。
「すみません」「あっ、京都府の・・・」「はい」「少し待合室でお掛けになってお待ちください」
待合室には世界の料理の本がずらり。「随分研究をされているんだな」
そうこうしていると、何組かのお客さんが帰っていかれ・・・「どうぞ!」
「どうも初めまして」
カウンターだけのシックな店内にご案内され、いろいろお話をおうかがいしました。
オリジナルのフレンチデザートを、地元の食材でお作りになっているとのこと。同じような話を他でも聞いたなと、某レストランを思い出して、話を振ると「あっ、そこにも勤めていました!」とのこと。さすが京都、繋がるなあ。
「そもそも古代都飯プロジェクトのこと、どうやって知っていただいたんですか?」「〇〇さんからインスタ通じて教えてもらいまして、おもしろそうだなと」「なんだ、〇〇さんでしたか!(ありがとうございます!)」
デザートとワインのコース料理を、90分制・完全予約制で提供されています。デザートのコース料理などというおしゃれなものがこの世にあったとは!
これは今度じっくり味わいに来たいですね!
2024年9月6日
精華町商工会のご紹介で「古代都飯プロジェクト」への参加表明をいただいたGreen Harmony(精華町)の小林 正代表にお話をお伺いしに訪問しました。
「夏はパイナップルが、冬は苺が人気です」と語る小林さん。
早速いただくと、たしかに!!パイナップル酢はガツン!苺はまろやか!寒い日には苺酢にお湯を混ぜて飲まれる方もいらっしゃるのだとか。
そもそも酢って、その昔、お酒をほっておいたら酸っぱくなっていたことから、作られるようになったのだとか。米をじっと寝かせて、種火ですっと加熱し、酢酸菌を加えて・・・というのが昔ながらの製法で作られた純米酢だそう。酢って発酵食品なんですね。
Green Harmonyの酢は、こうした昔ながらの製法で、パイナップル、苺をそれぞれ酢にしているとのこと。
「華パイン」は、沖縄で製造しているそうです。パイナップルを食べるとなると、実の部分でも捨ててしまう部分が多いそうで、加工用にすることで、フードロスを減らすことに繋がっているとのこと。
また、「華苺」は、飲むだけでなく、オリーブオイルとも合うそうで、カルパッチョのドレッシングや、チーズにもぴったりだとか。「赤い酢飯としてもいいかも」とアイデアは膨らみます。
生花店であり、加工食品製造業でもあるGreen Harmony。加工食品を手掛けるきっかけとなったアイテムが、フレーバーティー「苺一会」。
南山城村の完熟苺と南山城産の無農薬茶葉が使われているとのことですが、ティーパックとして南山城村産の和紅茶と、精華町産の完熟苺等と、ドライ苺が入っています。
これまたとってもおいしい!
2024年9月10日
精華町商工会のご紹介で「古代都飯プロジェクト」にご関心をいただいたカフェ伽藍鳥。近鉄・JR「新祝園駅」東口すぐ。オーガニック、ビーガンのランチを提供されている素敵なお店です!
2024年9月10日
けいはんなプラザ発スタートアップ企業・エースジャパン株式会社(2010年創業)。当時、判藤社長と東京の隈研吾さんに会いに行ったのが、もうかれこれ10年前。当時10人に満たなかった同社も今や従業員96名、けいはんな学研都市精華・西木津地区に大きな本社研究施設を構える企業に急成長されています。
「それでも、急に大きくなって真似がされたりしないように、小さく持続的に努めてきた」という判藤社長。着目されたのは、そこらじゅうにある森林・里山に落ちている枝葉や木の皮。あるいはダム湖等に浮かぶ流木。前者は森林・里山の荒廃、ひいては災害を拡大させる原因にもなって社会問題となっている。後者は、その処理にコストがかかっている。これらの未利用間伐材を資源化するビジネスでここまで成長されたのです。
社会課題の解決に繋がる取組であるため、モデルフォレスト運動等を進める大手企業やダムを有する大手電力会社等との提携も進む。何より、経済的でもある。海外からの木材を輸入するよりも、理屈上、低コストで済むはず。
こうして作られているのが、世界中で流通している物流パレット。これを唯一の未利用間伐材で作ったのが同社の「KYO Pallet」。そこから派生して総合物流企業に発展。また、同社の未利用間伐材を使って、大手企業が学習机も製造しています。
大阪・関西万博では、未利用間伐材を活用したベンチ2,000基が夢洲会場各所に設置される予定。そこに刻まれたQRコードを読み込めば、その材料がどこで採取されたかもわかるようになっています。
海外展開も視野に入れておられ、今後の発展がますます楽しみです。
世界初!未利用材をマテリアル利用した物流パレット「Kyo Pallet」
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