きょうと生物多様性センター > お知らせ一覧 > 1月19日 サイエンスレクチャー「半自然草原ってな~に? :草原から考える植物の保全」を開催しました!
更新日:2025年1月20日
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きょうと生物多様性センターでは、生物多様性について様々な角度から学んでいただく機会を提供し、生物多様性保全に係る理解促進を図っています。
このたび、京都府立植物園100周年に合わせ、 植物や多様性保全、 植物園に関わるさまざまな話題を、 専門家がわかりやすく解説するサイエンスレクチャーを開催しました。
きょうと生物多様性センターが京都府立植物園、京都府立大学新自然史科学創生センターと共同で企画運営している「京都府立植物園100周年記念学術講演会サイエンスレクチャー2024」を1月19日(日曜日)に開催しました。
今回は、きょうと生物多様性センターで企画した大阪市立自然史博物館 学芸員 横川 昌史(よこがわ まさし)氏による「半自然草原ってな~に?:草原から考える植物の保全」の講演でした。
講演では、最初に、「世界的な植生区分から考えると、南北に長い日本とは言え、日本の自然は人の手を入れなければ、森に遷移する場所がほとんどで、「自然」といえる草原は基本的には海岸や森林限界を超える亜高山・高山地帯などでなければ存在しない」ことを紹介されました。だからこそ、「放牧」「山焼き」「柴刈り・草刈り」といった人の暮らしや生業とのかかわりが日本の草原を形成してきた歴史があり、それを「半自然草原」と呼んでいるとのことでした。
また、日本の豊かな草原性植物を保全するには、その土壌が貧栄養であることも重要なポイントで、以前に農地に利用され施肥・掘り起こし等が行われていた場所は、山焼きなどの手入れをしても豊かな植物相復活には時間を要することを横川氏の綿密な植物相データから解説いただき、土地利用の歴史を理解する視点も保全活動には必要であると述べられました。
なお、直前の会場変更で、来場者の皆様に混乱を招いてしまったにも関わらず、60名を超える多くの方が熱心に講演を聞いてくださいました。
令和7年1月19日(日曜日)13時30分~15時00分(受付13時00分~)
植物園会館2階研修室
60名(受付13時00分~先着順)
京都府立植物園・京都府立大学新自然史科学創生センター・きょうと生物多様性センター
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