ここから本文です。
(左)松見敬彦さん(右)奥様の弘美さん、弘美さんの腕に抱かれているのがお子さん
田舎暮らしに憧れて大阪から移住、地域子育て中の松見敬彦さん・弘美さん(和束町)
移住したきっかけを教えてください。
大阪に住んで20年以上がたち、漠然と田舎暮らしがしたいな、と考えていたのですが、移住が具体的になってきたのは3年前でした。
妻の仕事の関係もあり、大阪へ通勤できる地域、という条件で物件を探していました。ちょうど京都府主催の移住フェアが開催されたので、見学に出向いたところ、先輩移住者の方々の「ウェルカム感」が強く、すぐに、移住を決めました!
それまでも、他の地域で開催された同様のイベントに参加したのですが、歓迎されているムードは感じませんでした。それが、ここでは、諸手を上げて、「おいで、おいで」してくれていて…感銘を受けました。美しいお茶畑の景観はもちろんですが、何よりも「ひと」の良さが一番でした。その時、漠然と、「これから、この人たちと共に、この地で暮らしていくのだな」と感じました。
地域の魅力について、お聞かせください。
2020年秋、ここに引っ越して、しばらくしてから子どもを授かりました。私は、仕事の関係で、週の半分は外勤しますが、妻は一年間育児休業を取得したので、親子三人、一緒の生活を送ることができました。
この地域は、町全体で子育てをしていく感覚が残っていて、同じ歳格好の子供たちを、皆で一緒に育てているような雰囲気があります。町が運営している子育てサロンに通って、子育てに関する様々な相談をしています。用事で少し外出する際には、隣家の友達の家に「ちょっと半日、預かっておいてよ」とお願いができたりして…、子育てにはとても心強い環境ですね。
移住に際して、行政等の支援で役立ったことをお聞かせください。
行政機関が主体となって、義務教育期間の給食費、修学旅行、医療費無料制度、町外の高校への定期代補助など、子育て環境を手厚くサポートする政策を行っていますが、まだあまり知られていないのが残念です。「町に来てから初めて知った!」とか、「ここではよその地域と比べても手厚い支援がある」という現状を、もう少し多くの方に知ってもらいたいですね。
移住して感じた、移住前の想像と違ったところ(ギャップ)をお聞かせください。
当初想像していたより、「予想外に便利」だったことでしょうか。日常の買い物は町内のスーパーで十分事足りているし、その他、大概のものはホームセンターで手に入るので、不自由を感じませんね。阪奈方面へのアクセスが良い木津川エリアにも、車で20~30分の距離ですから、本当に便利です。
大阪に居住していた頃は毎週末、車で郊外に出かけていましたが、ここに来てからはむしろ地元にいることが多くなって、毎日、家でご飯を食べる生活です。
意外だったのは、近所の人たちが当初思っていたほど「入って来られない」ことでしょうか。もっと、ズケズケと入って来られることを期待していたのですが(笑)、それを考えると、こちらから「積極的に中へと入って行かなければならない」といった姿勢が大事ではないでしょうか。
皆さん、意外とプライバシーの選別ができていらっしゃるように思います。とはいえ、こちらが何も言わなくても、「植木切っておこうか?」と声をかけてくださり、程よいあんばいの距離感が良いところです。
自宅のベランダから和束の茶畑が見渡せる絶好のロケーション
これから移住を考える人へ、先輩移住者としてのアドバイスをお願いします。
自分から、積極的に、中へ入って行く姿勢が必要だと思います。移住者というだけで、無条件にもてなされる…と思うのは間違いだと思います。引っ越しが決まったら、すぐに近所へと挨拶に回ることはもちろん、地域の催しや自治会の会合といったことも、できる限り、入っていくことが必要ですね。
お問い合わせ