丹後広域振興局
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ここでは、災害復旧とは、どのようなことかについて説明します。
災害復旧とは、ことばのとおり台風などの災害により受けた被害を復旧する(元にもどす)ことです。
それでは順番に説明します。
災害復旧事業でいう「災害」とは、異常な天然現象によって道路・河川・公園などの公共土木施設が被災することをいいます。
(台風23号で道路が被災したようす)
その異常な天然現象といってもいろいろなものがあります。
一番身近で大きな災害といえば、みなさんもよく知っている台風ですね。そのほかにも、梅雨前線などによる大雨や地震、高潮、暴風などがあります。
災害復旧とは、「災害」でこわれた道路や河川、公園などの「公共土木施設」を復旧する(元にもどす)ことを簡単に表現したものです。
では、その災害復旧事業とは、どのようなしくみでしょうか。
まず、異常な天然現象(異常気象)があった場合、土木事務所の職員がすばやく現地を確認します。また、市町や地元の代表者などから知らせていただいた被害を確認します。
市町の管理する道路や河川の被害については、それを管理している市町の職員が確認します。
次にその被災した場所をどのように復旧するか、復旧にはどれくらいのお金が必要かを計算します。
災害復旧事業は国の負担(国にお金を出してもらう)により行うものでありますので、国に申請(必要な書類を出すこと)します。
復旧に当たっては、次のことを基本として考えます。
1 災害復旧は原形復旧(もとの機能まで回復させる事業)であること。
2 河川の復旧については、京都府が作成している基本的な考え方「美しい山河(さんが)を守る災害復旧基本方針」によって、動植物等の生態系などに気をつかいます。
3 河川以外でもできるだけ、環境に気くばりします。
4 もっとも経済的で効果的な方法を考えます。
府県や市町などからの申請した復旧の方法や予算がそれでよいのか、「査定」が行われます。
査定とは、国の防災関係の職員と予算関係の職員が一緒になって現地に足を運びます。そして、被害の状況や復旧の方法、復旧に必要な予算などを確認します。また、府県の職員はそのときに被災した原因や復旧する方法を決めた理由などを説明します。
その確認の結果、復旧方法(工法)や復旧費用が決まります。
査定が終わり、予算がもらえれば通常の工事と同じように工事の発注して、復旧工事を進めます。
ただし、大きな土砂くずれや洪水による堤防の破堤(堤防がこわれること)により住民の生活に影響がでるような場合は、応急復旧といって、査定を受けるまでに応急工事を行うことがあります。その費用については査定の時に合わせて申請します。
ここでは 台風23号 で土石流により被害のあった宮津市滝馬(たきば)地区でダム工を造ったことを例に説明します。
このダムは砂防ダムといって、水をためるためではなく、山崩れにより生じる土石流をくい止めることを目的に造るものです。
滝馬川の災害関連緊急砂防工事は、ふつうの災害復旧工事とは、すこし違いますが大きな被害のあった災害を復旧しているということで見てください。
平成16年の台風23号で宮津市滝馬地区で土石流があり、2人がお亡くなりになり、たてものの全部がこわれたもの10戸、半分がこわれたもの2戸、一部がこわれたもの3戸という大変大きな被害がありました。
(滝馬地区の空中写真全体)
(土石流のあった谷と被害のようす)
土石流は大変大きな被害が出ます。土石流は谷にたまった土石や木などが洪水といっしょにものすごい勢いで流れ出るものです。十分な注意が必要です。
土石流のおきるおそれのある谷のことを「土石流危険渓流」といいます。
土石流危険渓流の場所は京都府ホームページ(京都府砂防課(外部リンク))で公開しています。また、市町の作成する防災マップ、ハザードマップなどにも記されています。みなさんも自分の住んでいる場所が危険でないか見ておきましょう。
工事をするまでの渓流(谷)のようす
ダムをつくるために掘削をおこないます
ダムは強い地盤のところに造りますので、掘るのに時間がかかります。
完成したダムの本体工
ダムができあがると土石流があってもダムがくい止めます。大雨が降っても安心して暮らせるようになります。
ダムは谷の奥の方にあることが多く、あまり目にすることがないかもわかりませんが、みなさんの生命や財産を守るためには、とても大切なものです。
宮津市喜多(きた)にある柿ヶ成川では台風23号の直前にできあがったダムが土石流をくい止めて大きな被害となりませんでした。
一度に2万立方メートルにもおよぶ土石流が発生し、できあがったばかりのダムの堆砂区域(土砂をためる場所)が一杯になってしまいました。
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