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平成18年10月27日(金曜日) 14時15分から16時30分まで
中丹東保健所 講堂
【専門委員】
寺島 泰 (京都大学名誉教授)<座長>
岩嶋 樹也(京都大学教授)
高田 志郎(財団法人京都工場保健会理事)
山田 秀和(京都府立大学大学院教授)
横山 卓雄(同志社大学名誉教授)
【京都府】
中丹広域振興局長
中丹東保健所長
環境技術専門監 ほか
【舞鶴市】
助役
市民環境部長 ほか
次の事項について、事務局から説明及び報告を行った。
・前回会議における主な審議の結果
・舞鶴引揚記念館周辺の環境対策の概要
(ア)鉛精錬工場の脱硫装置等が十分に機能を発揮するよう、稼働後も監視・指導が必要。
(イ)バッテリー解体工場についても、鉛の排出が疑われるため、実態を踏まえた指導が必要。
(ウ)廃バッテリーや鉱さい等の運搬車両からの鉛の飛散について、引き続き実態を調査するとともに、対策の検討・実施が必要。
(ア) 調査結果の評価等
1 舞鶴引揚記念館周辺の土壌
・舞鶴引揚記念館の半径約2kmの範囲で行った土壌調査(昨年12月から本年9月にかけて132地点で実施)の結果、44地点で土壌汚染対策法に定める含有量基準(150mg/kg)を超過。最高値は5,200mg/kg、基準の10倍を超える地点が8地点。
・鉛精錬工場~バッテリー解体工場~元鉱さい置場の道路沿いで高い値が出ているが、これは前記運搬車両からの飛散が疑われる。
また、鉛精錬工場に近接した地点及び同工場の北東方向で、道路から離れた場所でも比較的高い値が出ているが、これは同工場から排出されたばいじんが原因と疑われる。
・この調査結果からは、
a 土壌の汚染濃度が相当高い箇所も見られるが、地形等の条件から、人が汚染された土壌を継続的に摂取することは想定されないこと。
b 本年3月に実施した井戸水の調査で鉛は検出されておらず、現時点で地下水への影響は見られないこと。
c 6月及び7月に実施した住民検診の結果でも、受診者全員(108名)異常がなかったこと。
から、直ちに健康に影響を及ぼすような状況にはないが、汚染の程度や住民の接触の可能性等によるリスクを考慮した対策の検討が必要。
2 鉛精錬工場の前の海域の底質
11月中旬に出る予定の調査結果を踏まえて評価。
3 魚介類
舞鶴湾で採取又は養殖され市場に出荷された魚介類について6月から9月に実施した鉛含有量調査の結果では、人の健康に影響を与えないレベルと評価。
(イ)汚染の原因究明
調査結果等を踏まえ、引き続き検討。
(ウ)土壌・底質に係る対策
土壌については、汚染の程度や土地の利用形態等を踏まえ、速やかに対策を検討。
底質については、調査結果を踏まえて検討。
(エ)健康対策
6月から7月に実施した検診受診者全員が「正常範囲」であり、住民の方の健康への影響は見られないが、安心確保のため、希望者に対する健康診断等の実施が望ましい。
次回の会議(11月下旬)において、鉛汚染対策(手法、適用法令等)について検討。
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