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平成28年8月30日に答申された食品安全委員会の食品健康影響評価を踏まえ、厚生労働省が平成29年4月1日から健康牛のBSE検査を廃止したことを受け、京都府においても同日から健康牛のBSE検査を廃止しました。
検査対象を見直す理由は以下のとおりです。
1.内閣府の食品安全委員会において、48ヶ月齢超の健康牛のBSE検査について、現行基準(検査対象月齢を48ヶ月齢超とする)と廃止した場合のリスクの差は小さく、人への健康影響は無視できると判断したこと。
2.OIE(国際獣疫事務局)において、日本が「無視できるBSEリスクの国」、いわゆる清浄国と認定されていること。
3.上記を受けて、厚生労働省が国内の健康牛に係るBSE検査を廃止したこと。
なお、生体検査において行動異常又は神経症状を呈するウシについては引き続きBSE検査を実施します。
また、飼料(肉骨粉)規制の監視指導及び特定危険部位の除去の確認については継続実施し、食肉の安心・安全の確保に努めます。
なお、京都府では平成13年10月から牛を検査し、BSE陽性牛の確認はありませんでした。
牛海綿状脳症の略称で、プリオンという通常の細胞タンパク質が異常化した異常プリオンが原因となり、この異常プリオンが、脳の組織をスポンジ状に変えてしまう病気だと言われています。
感染は、ウシが異常プリオンを含んだエサを食べることによって起こるとされており、肉骨粉をエサとして利用したことが、感染を広げたのではないかと推察されています。
国内では平成13年以降、死亡牛検査で判明したものも含めて36頭の感染例が確認されましたが、感染原因である肉骨粉の飼料への使用禁止や、特定危険部位の食用利用排除対策が徹底され、国内では、2002年2月以降に生まれたウシからは発生が確認されていません。
また、世界的にも各国で対策が取られ、1992年に4万頭近い発生が確認されたものの、現在発生数は激減しています。
平成13年9月
国内で初めてBSE発生が確認
平成13年10月
と畜場において全月齢のウシのBSE検査実施、特定部位を除去・焼却
・飼料への肉骨粉使用禁止
平成16年2月
せき柱の食用禁止
平成17年5月
食品安全委員会において検査月齢を20ヶ月超に引き上げても問題ないとの評価
平成17年8月
検査対象月齢が20ヶ月齢超に引き上げ(京都府をはじめ全国の自治体で消費者の不安解消のため全頭検査継続)
平成21年5月
OIE(国際獣疫事務所)において「管理されたBSEリスクの国」と認定
平成24年12月
食品安全委員会において検査対象月齢を30ヶ月齢超に引き上げても問題ないとの評価
併せて、30ヶ月齢以下のウシのせき柱、頭部(扁桃除く)、せき髄を食用にしても問題ないとの評価
平成25年2月
30ヶ月齢以下のウシのせき柱の食用禁止解除
平成25年4月
検査対象月齢が30ヶ月齢超に引き上げ(京都府をはじめ全国の自治体で消費者の不安解消のため全頭検査継続)
30ヶ月齢以下のウシの頭部(扁桃除く)、せき髄の食用禁止解除
食品安全委員会において検査対象月齢を48ヶ月齢超に引き上げても問題ないとの評価
平成25年5月
OIEにおいて「無視できるBSEリスクの国」と認定(オーストラリア、ニュージーランドと同等)
平成25年7月
検査対象月齢が48ヶ月齢超に引き上げ(全国の自治体で48ヵ月齢以下のウシの検査廃止)
平成29年4月
健康牛のBSE検査の廃止
(24ヵ月齢以上で、神経症状等を呈する牛については引き続き検査を実施)
令和6年4月
行動異常又は神経症状を呈する牛について引き続き検査を実施
対策見直しに係る内容、評価については下記関連リンクの厚生労働省、食品安全委員会ホームページをご参照ください。
「特定部位」とは頭部(舌、頬肉を除く)、せき髄、回腸遠位部を示し、せき柱(背根神経節を含む)と合わせて「特定危険部位」といいます。
平成13年10月から、全月齢のウシの特定危険部位について食用禁止とされていましたが、平成25年2月1日から、30ヶ月齢以下のウシのせき柱については特定危険部位から外され、食用可能となりました(利用例:Tボーンステーキなど)。
また、平成25年4月からは30ヶ月齢以下のウシの頭部(扁桃を除く。利用例:こめかみ肉など)、せき髄についても同様に特定危険部位から外され、食用可能となりました。
牛や豚、羊や山羊を食用としてと殺する場合、と畜検査員による食肉検査が必要となります。
この検査は以下の3つの段階毎に分けられ、BSE以外にも種々の疾病の有無を確認し、検査に合格した安全な食肉のみが流通するようになっています。
同様に鶏やアヒルなどの家禽については、食鳥検査が必要となっています。
施設で処理する羽数により検査の方法が異なっています。
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