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気象庁は6月4日に近畿地方が梅雨入りしたと思われると発表しました。
すっきりしない空模様ですが、晴れた日には鴨川でどんな光景に出会えるか、楽しみになってきます。
前回の第241号では、五月晴れの鴨川をご紹介しましたが、今回は梅雨の晴れ間にあてもなく鴨川沿いをぐるりと回って色んなネタを拾ってきましたので、その様子をご紹介したいと思います。
高野川沿いに下流に向かっていくと、今回もヘビが姿を見せてくれました。前回は川の中を起用に泳いでいましたが、今回は川の中州でクネクネと体をくねらせながら日向ぼっこのようです。
<この日のお出迎えは>
<ヘビでした>
丸太町橋下流左岸の落差工には、今年もアユの遡上を手助けするため、仮魚道が設置されています。少し前に、仮魚道を設置されている「京の川の恵みを生かす会」の関係者の方から、アユがたくさん跳ね上がっていたとの情報を頂いていました。(ただし、天然アユの遡上には時期が早く、おそらく放流したアユとの事です)
<丸太町橋下流左岸>
<この中をアユが遡上>
今日はどうかな?と近くに行ってみましたが、この日はアユを含めて魚の姿を見る事はできませんでした。近くを散策されていたご婦人に「それで魚が遡上できるの?」と尋ねられましたので「たくさん遡上したそうですよ」と答えておきました。
<魚の姿は見えませんでした>
三条大橋にやってきました。橋脚に留まっていた“アオサギ”が「これ見て!」とばかりにポーズをとっています。片足を上げて、懐にしまうでもなく片足立ちです。それでは、とアオサギの足をアップでパチリ。
鳥の専門家の方にアオサギの足についての不思議の話を聞いた覚えがあるのですが、ハッキリと思い出せません。また聞いてご紹介したいと思います。
<三条大橋>
<アオサギ>
<アオサギの足 何かをつかむ?>
<平坦面に接地時>
ところで、よく質問されるのがアオサギは青くないのに何故「アオサギ」と名がついたのかというものです。先日も知り合いの小学生から同じ質問を受けました。「う~ん 何故だろうね」と答えましたが、私も知りたい疑問です。
そこで、ネットの情報をヒントに謎解きに挑戦しました。広辞苑の「あお【青】」の説明の前文には(一説に、古代日本語では、固有の色名としては、アカ・クロ・シロ・アオがあるのみで、それは明・暗・顕・漠を原義とするという。本来は灰色がかった白色をいうらしい)とあります。
古代の頃にこの「サギ」を見た人にとっては、原義の「漠」漠然とした色、灰色がかった白、まさにアオの色をしたサギとして、アオサギと呼ばれたのではないでしょうか?
水面から顔を出しているブロックの上で甲羅干ししているのは、スッポンです。鴨川でスッポンを目にする事はしばしばありますが、こんなに堂々と甲羅干ししている姿は初めてみました。
<ブロックの上に>
<甲羅干しするスッポン発見>
高水敷では、踊りの振りの確認でしょうか?両手を上げ下げしながら、動画を撮っておられるようです。
<何のジャンルの踊りでしょうか?>
その傍らでは、手元で操作するシャッターで自撮りの女性もおられます。カメラを覗いて位置を確認しながらシャッターを切っておられました。
<鴨川をバックに色んなポーズ>
浴衣の女性二人組は、手提げ袋を三脚代わりに記念撮影の準備をされていました。鴨川四条大橋の下、芝生の上で浴衣で記念撮影。ひとけも少なく絵になる記念撮影ですね。
<四条大橋上流左岸から右岸を望む>
<写真撮るよ>
<チョット待ってね>
四条大橋の下流では、最近姿を見なかった“ゴイサギ”も姿を見せてくれました。野鳥図鑑などを読むと、解説には「夜行性で昼間は林でじっとしていて夕方から餌を捕る」とありますが、鴨川では昼間でも姿を現して「コサギ」と猟場争いを姿も見る事があります。
<四条大橋下流左岸から右岸を望む>
<白い冠羽が鮮やかなゴイサギ>
荒神橋下流まで戻ってきました。ここにも仮魚道が設置されています。昨年は仮魚道を上る小魚を目当てに“サギ”の類がいましたが、この日はその姿はありませんでした。
<荒神橋下流右岸の仮魚道>
北大路橋下流では、二人の女性が木陰のベンチで楽器の演奏をされていました。お一人の楽器は多くの人が認識できる“バイオリン”そしてもうお一人が手にされているのは、見たことの無い楽器でした。
<北大路橋下流右岸でお会いしたお二人の女性>
一曲演奏が終わって、お声をかけさせて頂きました。その見たことの無い楽器の名前を教えてもらいましたが、忘れてしまいました。ネットで検索してみると「カンテレ?」では無いかと思われます。
<その楽器の名は?>
<バイオリンとの共演>
たくさんの弦が張られていて、その弦を両手で響かせる弦楽器ですが、その楽器単体でメロディーを奏でるのではなく、何かの楽器に合わせてその音色を響かせるそうです。
再度一曲演奏を聴かせて頂きました。普段イメージするバイオリンの音色とは違い、低音でゆったりとした音色に涼やかな「カンテレ?」の響きがあいまって、とても“和”を感じる一曲でした。
<鴨川に響く“和”テイストな音色>
<ゆったりとした時間>
<専用の楽器ケーズも>
北大路橋を渡り、左岸上流には最近リニューアルされた「鴨川で観察できる野鳥」の看板を見る事ができます。日焼けして色あせたイラストの看板から、野鳥を写真で紹介する看板となりました。
<鴨川で観察できる野鳥>
<見つけてみてください>
皆さんも、鴨川でこんな鳥を見つけて名前を覚えてみてはいかがでしょう。リニューアル版では、日本語表記に加えて、英語・中国語・韓国語での表記も追加しました。お知り合いの外国人の方にもご紹介頂きたいと思います。
こうして、梅雨の晴れ間の1日を堪能する事が出来ました。あなたも様々な出会いを探しに鴨川へ出向いてみませんか。
平成28年6月13日 (京都土木事務所Y)
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