【終了報告】亀岡市都市計画公園及び京都スタジアム(仮称)に係る環境保全専門家会議(第24回)の開催概要
開催日時
平成27年12月11日(金曜日)午後6時から8時50分
開催場所
ハートンホテル京都 1階 会議室
出席者
【委員】
村上委員(座長)、岩田委員、竹門委員、辻村委員、松井委員、光田委員
【オブザーバー】
前薗オブザーバー、岡崎オブザーバー、遠藤オブザーバー
【要綱第5条関係人】
渡辺亀岡市アユモドキ緊急調査検討委員会委員
阿部亀岡市アユモドキ緊急調査検討委員会委員
【事務局】
京都府:文化スポーツ部森下部長、坂本副部長、中島理事、山本担当課長 ほか
亀岡市:桂川市長、勝見副市長、桂政策推進室長、中川環境市民部長 ほか
報告
議事
- アユモドキ等の生息環境再生整備実験のモニタリング調査の概要について
- アユモドキの仔稚魚期の生息場としての水路ネットワーク評価の検討手順について
- アユモドキの仔稚魚期の生息場としての水路環境条件について
意見等
アユモドキ等の生息環境再生整備実験のモニタリング調査の概要について
- アユモドキの仔稚魚調査の結果とあわせて考えると、現状では繁殖実験地の造成でアユモドキの個体群を安定させることに寄与するほどの効果は得られていないものの、二年続けて繁殖実験地に進入した成魚の繁殖が確認できたことは、繁殖実験地の一部において繁殖環境が再現できたと言えることに加え、このことにより、アユモドキの繁殖生態の一面を明らかにすることができた。
- アユモドキは、色々な場所で少しずつ産卵をするのではないかと考えられ、産卵場所の拡大も異なる環境条件を備えた複数の繁殖場所を整えておくことが必要ではないかと考えられる。
- 繁殖実験地において外来種のヒメムカシヨモギが見られるが、放置するとそれが枯れて富栄養化の原因になる恐れがあり、クサヨシへの影響もあるため刈取りとそれを持ち出すことなどの対応をするべきである。クサヨシも繁殖しすぎた場合は間引くなど対応が必要である。
アユモドキの仔稚魚期の生息場としての水路ネットワーク評価の検討手順について
- プランクトンについて、Bの「アユモドキの仔稚魚の生存と成長にとって餌供給源として必要な水田面積や流入箇所の配置について評価検討」に矢印が進むのはそのとおりであるが、底生動物については、Aの「アユモドキの仔稚魚の生存と成長にとって必要な水路環境条件」に直接向かう矢印を書かなければならない。
アユモドキの仔稚魚期の生息場としての水路環境条件について
- 調査結果から、7月3日のアユモドキ仔稚魚は発育段階に差異が認められることから、今年は2回の産卵がみられたと結論づけられるだろう。その結果を踏まえると、種々の考察の捉え方が変わってくるものがあるので、そのことの記載をお願いしたい。なお、その後は高温で成長がよく、7月14日の調査では1回目の産卵で生まれた個体と2回目の産卵で生まれた個体の発育段階が近づいてきている。
- 一般化線形モデルについて、水路間で差がみられることから、このような場合は一般化線形混合モデルを使い、場所の差を踏まえた検討を行うべきである。
- 調査時期によって、流速などの関係から、進入できない区間もあることから、範囲を絞った解析もやるべきである。
- 転作面積と推定個体数の関係に関しては、個体数標準化の方法について、他の方法も検討した方がよい。実際の確認個体数との比率も検討してもよいのではないか。また、モデルでは推定個体数を説明変数としてみてはどうか。
- プランクトンの増減傾向は、水路の環境構造によって変わることに加えて、調査時期によってさまざまな環境条件(水路の水位条件、例えば流速、水深、底質等)も変化するので、その特徴を整理して考えたうえで個別に分析しなければならない。
その他
- 影響を評価するためには、スタジアム本体だけではなく、道路など付随施設をセットで考える必要がある。
資料
(希少種情報を取り扱う資料は非公開としています。)