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令和6年7月22日(月曜日)午後3時から同4時30分まで
京都府医師会館会議室「212・213」※WEBも併用
(出席委員)
松井道宣、袋布充、髙月裕子、藤田哲也、杉本清彦、柏木佳久、水野加余子、坂野晴男、河合美香、木村祐子、中西純司、藤林真美、松永敬子、小林千紗、前迫亜紀、塩見佳扶子、梅澤優司17名
(欠席委員)
髙山優子、杉浦正省、川﨑浩孝3名
(事務局)
(1)開会
(2)委員紹介(事務局より出席者紹介)
(3)あいさつ(会長)
(4)報告事項
ア「第2期京都府スポーツ推進計画」の策定について
イ今年度の事業について
(5)協議事項
「第2期京都府スポーツ推進計画」の周知・啓発及び具現化に向けて
ア具現化に向けた全体スケジュール
イ各分野の具現化に向けた計画について
(6)閉会あいさつ(相馬指導部長)
【説明(事務局)】
第2期京都府スポーツ推進計画を4月に策定
府民総合体育大会等、各種事業について説明
【質疑応答】
特になし
【説明(事務局)】
具現化に向けた、分野ごとの全体スケジュールについて説明
【質疑応答】
〇委員
パラスポーツを通じた共生社会の実現に向け、水泳を京都市内で行っており、北部地域でも行政と連携して計画している。しかし、公的なプールが少なく、民間プール利用はハードルが高く、指導者やボランティアについても考えていかなければならない。また、陸上も開催してほしいとの声が上がっており、様々な声を聞きながらパラスポーツの取り組みを広げていきたい。
〇会長
学校部活動の地域移行について、京都府として具体的にどのように移行させるか。
→●事務局
3月に京都府学校部活動及び地域部活動推進指針を作成した。京都府としては、一斉に学校部活動すべてを地域移行させるということではなく、各地域が地域の実態や学校の様子をよく把握した上で、子どもたちが困っている活動を、学校単位や部活動単位、市町村単位で移行できる道筋をつけていただきたいと考えている。
→○会長
今すぐ移行や学校からスポーツを外すということではなく、スポーツ環境が整わないところから、救済的に地域スポーツ環境を整えるという視点で進めていただくということだと思う。
〇委員
学校や地域において子どもの運動スポーツ機会の充実を図っていくということだが、その際に、マウスピースを必要とするスポーツに対して、その必要性や重要性を伝え、普及を図っていただきたい。
〇委員
子どもたちが外で遊ばなくなっており、学校でも昼休みに外に出て遊ぶことがなくなったと聞く。また、ボールを上から投げられない子どもが多くなっている。コロナ禍の3年ほど、ボールを使えなかった期間の影響もあると考えるが、まずは体を動かす取組からと思っている。
→○委員
子どもたちに限らず、コロナ禍で失われた3年間が将来のマイナス遺産とならないように、取り組みの工夫が必要と考える。
〇委員
学校の体育授業を充実させていかなければならない。放課後や家庭における外遊びについては、コロナ前から、年々スクリーンタイムが増加傾向にあり、外に出て友達と体を動かして遊ぶ機会が減っている。健康体力が、生きる力の基本となるよう取組を進めていきたい。
小体連については、主に陸上記録会と駅伝大会を、長く続けている。働き方改革等も含め、各市町村が考え方や課題を共有し、連携しながら取り組んでいる。
〇委員
中体連としては、部活動が完全に学校から離れると、組織自体どうなっていくのかという分岐点に来ている。部活動は、高校や大学で競技を極め、全国で活躍する選手も育成している。中学校に入って一番やりたいことは何かと聞くと、ほとんどの子どもが部活動を頑張りたいと言い、すでに入る部活動を決めている子どももいる。中学校では、子どもたちのニーズに合わせ、目標を達成できるような指導をしていると考えている。
地域移行については、おそらくヨーロッパのようなクラブチームを参考にしていると思う。日本の文化と欧米文化は歴史が違い、地域にクラブチームがあればスムーズな移行ができると思うが、まだ整っていない状態。子どもたちがやりたい種目に取り組める環境は、地域にクラブチームを作ることが大事。
大きい市町は指導者の確保やスポーツ環境施設等ある程度整っているが、地域によっては指導者確保をすることができず、チームの人数がそろわない上、施設も老朽化し、閉鎖されているところもある。そういった地域にも、補助や支援を市町と協力して始めていただけたらと思う。
〇委員
今の子どもは幼少期からスマートフォンに触れており、スクリーンタイムの増加とともに、体力の低下が著しい。しかし、子どもたちが小さい頃から遊びを通して体を動かす時代ではなく、習い事等で積極的にスポーツに関わっている子どもと、全く関わっていない子どもと二極化している状況もある。
コロナの影響による人間関係や集団づくりの課題もあり、すべてがコロナの影響とは限らないが、不登校生徒の増加等にも影響していると感じる。スポーツや運動、遊びを通じて、人間関係や集団づくりにおいても、ある程度仕掛けを作っていかなければと感じている。
高校段階では、生涯にわたって体を動かしスポーツに親しむ知識等を身につけさせていくことが、一番大切な課題になる。
部活動について、高校は規模も大きく教員数も多い。また、部活動が高校選択の要素になっていることもあるため、子どもたちの希望を、高校としても考えていかなければならない。京都府では、開放型地域クラブとして、高校が地域の子どもたちにスポーツの機会を作るということも始まっている。スポーツクラブにならないとしても、スポーツ教室等を通じて独自に始めることも考えられる。部活動の地域移行についても、高校でもお手伝いをしていけたらと考えている。
〇委員
京都府のスポーツ施設数の全国順位が上がっているのはなぜか。勤労者福祉会館のような付随施設は、スポーツ関係とは持ち場が違い、機能しているがカウントされていない。こういった施設の有効活用もお願いしたい。
硬式テニスは、ほとんどの子どもたちが民間クラブで活動している。しかし、民間のクラブも減少しており、関東では、高校生大会の参加者が1000人ほど減少していると聞いている。コロナ禍で外に出られなかったということもあるが、1000人も減少するとなると大会自体に大きく影響する。特に女子が減少しており、日焼けが嫌などの理由はあるが、太陽光を浴びることも必要ではないか。
公園でのボール投げ禁止があるが、何とかならないか。幼少期から、スポンジボールでも上から投げておかなければ、本当に運動ができない、運動することが嫌いな子どもが増えてしまうと思う。
〇委員
ジュニアアスリート育成として、京都きっずの栄養指導を受けた1期生が大学4年生になった。その選手たちは、競技を引退する選手と続けたいという選手がおり、社会人としても活躍できる環境を作ることが、京都きっず第3期計画にも繋がる。京都から育ったトップアスリートが身近にいる環境は、自信になると思う。
〇委員
第2期京都府スポーツ推進計画が策定されたことは、行政が取り組むべき業務を体系化し、府民に対してどのように実行するかを明確にでき良かった。しかし、このようなスポーツ政策は、政策、施策の計画までは多くの自治体が作っているが、予算がつかず、その事業を作れない自治体が多く、実現が難しい。スポーツ政策がスローガンとならないよう、4つの施策に基づく柱と内容を吟味しながら、京都府としてどのような事業を、来年度から何年間やるのか優先順位をつけて検討し、予算と関連しながら事業計画を作成していただきたい。
→○会長
予算に直結していく事業費をどのように計上していくのか等、関係機関と相談をしながら進めていただきたい。その際は、事業ごとにどの程度予算を計上できるか等についても、ポンチ絵等を作成し、審議会で情報共有をいただきたい。
〇委員
素晴らしい推進計画ができたということに終わらず、様々な方々に落とし込み、現場でスポーツに関わる人たちを増やしていくことを、府民一体となって頑張っていければと思う。
一定期間経過した段階で、数値等も見ながら考察し、具現化を進めることができれば、京都府の活性化に繋がると思う。
〇委員
就学前の子どもたちやコロナの影響を考えたときに、どの分野も横断的になってきている。例えば、その施策を事業として展開するときに、エンジョイスポーツの柱1の運動スポーツが好きになることについては、未就学の子どもたちにとっては、スマートスポーツ柱1のライフステージに応じたスポーツ習慣の定着においての保護者意識や行動が、影響してくる。そして、柱4の日常生活の中に運動スポーツを位置づけるための示唆や環境の充実もリンクしてくる。優先順位をつけるときに、横断するところも見ながら、効率よく4つの施策を跨いだ事業展開を、改めてこの会議や事務局で検討する必要があると思う。
中間で見直しを行う際、推進指標を掲げている項目について、定期的にチェックできる項目はよいが、数値を掲げられない項目の評価方法を検討していかなければいけない。特に、施設の充実は数値で示せるものではない。例えば、スポーツ環境充実柱1のスポーツ施設の充実と有効活用では、誰もが使いやすく安全に楽しめるスポーツ環境といったときに、運動スポーツをするメインについては議論をされるが、公共スポーツ施設全般については取り残されている。スポーツ施設に行っても、和式のトイレには行きにくいというように、目に見えないところの充実をどう評価していくのかということも事業展開後の課題になってくる。
〇委員
子どもたちが外で遊ぶ機会が少なくなり、体の使い方を遊びから覚えられず、小学6年生になってもボールを片手で投げられない等、現場でよく目にする。
スポーツの森やACPの普及活動をしているが、年に数回で場所も限られているので、参加したくても参加できないこともある。府や市町村ごとに取り組みをしているところもあるが、まだ少ない。
スポーツ少年団の活動として小学校の体育館を使用しているが、体育館は大変暑く、運動するような環境にない。公共のスポーツ施設を整えることも大事だが、小学校や中学校の体育施設の充実もお願いしたい。
〇委員
部活動の地域移行に関しては、文化系の部活動もスポーツ関係の部活動と同様に移行が行われるのか。また、学校ごとに地域移行するということであれば、すべての部活動が地域移行するように、足並みをそろえるものなのか。
→●事務局
文化系についても地域移行は並行して行っている。モデル地域においても、すでに吹奏楽部で、地域の楽団に子どもたちが通っているという実例があり、モデル事業が文化系においても進んでいる。また、学校単位ですべての部活動が移行するのかということについては、部活動の実情に合わせ、部活動ごとでも選択できる。
→○委員
子どもの体力の低下と今後どうしたらよいかということを授業で展開しているが、学生からも、今の子どもたちはスマホを使いすぎるということが示されている。遊びが大事とわかったとしても、どこで遊べばいいのかわからない。仮に遊び場があったとしても、最近は遊具がなく、公園に行っても、ボール投げをしないでくださいという看板がある。そして、体の動かし方というのがよくわからないということもあり、結果的にスマホゲームに繋がっているのではないかと思う。一方で、室内でもゲーム感覚で体を動かせるようなソフトがあり、施設等に行かなくてもよくなっている。そのようなソフトを使い、狭いスペースで気軽に手軽に運動することも一考ではないか。身体活動というのは、外で日の光を浴び、施設がある程度充実されることと思ってしまうが、時代と社会的な環境の変化で、今の学生や子ども世代に合った取り組みも必要なのでは。
〇委員
素質やタレント性を持った選手たちが、大学や高校卒業とともに引退してしまうということがある。続けてきたことが継続できるよう、京都府としてアスナビ等を推進すれば、競技スポーツ分野から生涯スポーツ分野に発展できるのではないか。また、選手は競技を続ける上でメンタル面で壁にぶつかりうまくいかないこともあるが、他競技と交流の機会を設けてもらえるとよいと思う。また、年齢層も競技も違うような交流も面白い。
部活動においては、高校生が子どもたちに教えることで、成長していくメリットがある。さらに他競技交流として、例えば、部活動の地域移行の中で、デュアルスポーツにすれば、夏は水泳、冬はサッカーのように切り換える子どもたちも出てくると思う。そのような経験は、違う思考を取り入れた視野の広い考え方ができるようになるのではないか。
〇委員
府から学校部活動の地域連携について、それぞれの市町の実態に応じてということであったが、少子高齢化の波を受けている市町にとっては、運動部活動を続けていくという点において、地域移行は大変有効。しかし、生徒同士の人間関係の醸成や送迎の問題、地域指導者の人材確保等の課題がある。解決の一助としては、各市町におけるコーディネーターが大きな役割を担っていただけると思う。このコーディネーターの委嘱により、様々な課題を有機的に考え、見通しを持って推進していくことが、大きいのではないか。
〇委員
施設の大きな課題は、老朽化である。特に、屋外にあるトイレは、旧式のトイレが多く、こうしたものを改善していかなければいけない。この老朽化に対しては、指定管理者制度の4年間の運営を長期化し、民間活力を導入することで対応できるのではないかと考えている。そして、維持管理だけではなく、町づくりにも寄与できるようにしていければと思う。京都市では、若者子育て層の流出が非常に大きな課題になっているので、例えば、ボールパーク化のように、普段からスポーツだけではなく様々な人たちが楽しめるような空間づくりを行っていくことで、その町全体の町づくりにも寄与できると考える。
スポーツ環境の充実の大会誘致について、府民がトップレベルの競技を観戦できる環境を充実していくことは、非常によい。京都府と市が連携し、全国大会等ができる環境があれば、さらに、みるスポーツの環境が整えられる。
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