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令和5年7月24日(月曜日)午後3時から同4時30分まで
京都府医師会館会議室「212・213」※WEBも併用
(出席委員)
松井道宣、吉田享司、藤田哲也、野川晋司、水野加余子、坂野晴男、河合美香、木村祐子、
中西純司、藤林真美、松永敬子、小林千紗、前迫亜紀、片山幸男、川﨑浩孝 15名
(欠席委員)
袋布充、村上昌司、高山優子、堀忠雄、梅澤優司 5名
(事務局)
(1) 開会
(2) 委員紹介(事務局より出席者紹介)
(3) 役員選出
(4) あいさつ(会長)
(5) 報告事項
今年度の事業について
(6) 協議事項
ア 「第2期京都府スポーツ推進計画(仮称)」について
イ 策定スケジュールについて
(7)閉会あいさつ(相馬指導部長)
【説明(事務局)】
今年度のスポーツ関連事業について説明する。
まず、資料の1~3ページは第46回京都府民総合体育大会についてである。この大会は市町村の総合成績を競うものとなっており、府民の生涯にわたるスポーツ振興と地域の活性化を目的としている。特にマスターズ部門においては、2027年にワールドマスターズゲームズ2027関西の開催が決定しており、機運醸成や大会の開催に向けた準備につながるような本大会としていきたいと考えている。
資料4~6ページは京都府選手の国内外大会での競技成績を載せている。今後、引き続き各競技団体と協力・連携し、強化・育成に取り組んでいきたいと考えている。資料7~8ページはこの春に行われた高等学校の選抜大会の結果である。府立南陽高校のなぎなた部の女子団体優勝をはじめ、様々な競技において素晴らしい活躍が見られた。9ページには現在、北海道を中心に開催されている全国高校総体、8月に東京都を中心に開催される全国定時制通信制大会などの出場校を掲載している。水泳競技の決定はこれからになっているが、総勢882名の出場となっている。
続いて、10ページでは京都府競技力向上対策本部の事業について報告する。対策本部ではジュニア選手の発掘からトップアスリートまでの支援体制を整えている。国体での男女総合成績8位以内入賞という大きな目標を掲げて取組を進めている。11ページの「トップアスリート・パワフル京都推進チーム」は、日本を代表するトップアスリートや、チームを支援する事業である。昨年、世界陸上競技選手権20km競歩で優勝された山西選手を含む、トップアスリート21名・団体5チームを指定している。先日のパワフル京都推進大会の中で、指定選手に指定証を授与し、4月の山梨県で開催された全日本ウエイトリフティング選手権大会で優勝された柏木選手に決意表明をしていただいた。12ページのジュニア世代トップアスリートを支援する「京のメダリスト創生事業」では本年度56名の選手を指定した。こちらもパワフル京都推進大会において、ボクシング競技IBA世界ユース選手権大会で5位の成績を残した定廣選手に指定証を授与し、決意表明を述べていただいた。
次に、特別国民体育大会について、資料13~16ページは鹿児島県で開催される特別国体の日程・開催地を掲載しており、10月7日の総合開会式から10月17日迄の11日間の会期で実施される。なお、9月16日から会期前の実施競技として水泳競技をはじめ6競技が実施される。男女総合成績8位以内入賞に向けて「京都は一つ」の合い言葉を競技団体と共有し総力をあげて取り組んでいる。なお、資料17~18ページには兵庫県で開催されている国体近畿ブロック大会の日程・開催地を掲載している。すでに熱い戦いが始まり、続々と本国体出場の報告を聞いている。8月中旬は集中して多くの予選を控えており、各競技において1つでも多くブロック大会を突破し、本大会での活躍を期待する。
以上で、今年度の事業について説明を終わる。
【質疑応答】
特になし
【説明(事務局)】
「第2期京都府スポーツ推進計画(仮称)中間案」を説明する前に、これまでの作成経緯について資料1を用いて簡単に説明する。
3月に行った前回の審議会の後、5月に1度、6月に2度「2資料作成に協力いただいている関係機関」に示している関係部局による検討会議を持ち、中間案作成に向けた協議を行った。そして、7月4日に審議会委員6名からなる小委員会を持ち、中間案について諮った。また、資料の「3参考資料等」にもあるように、検討会議や審議会の他、スポーツ庁が策定した「第3期スポーツ基本計画」をはじめ、日本スポーツ協会の「総合型地域スポーツクラブ育成プラン2023-2027」、京都府のめざす方向性を示した「京都府総合計画」、昨年実施した「府民のスポーツに関する実態調査」、地域部活動推進検討委員会での参考資料や「京都スポーツ&観光WEB」「第4期京都府障害者基本計画」などの資料を参考にした。
今回の策定は、現行計画が平成26年度から令和5年度までの10年計画であるため、引き続き令和6年度から令和15年度までの10年計画とし、目標達成に向けて取り組むことを基本としている。新たな指針が出された施策や10年の月日の中で本府の現状と合わなくなった指針については見直しを図った。
まず最初に、現行計画でも大切にしてきた「スポーツごころ」については、府民の皆様に運動・スポーツに親しんでいただき、明るく豊かで元気に暮らしていくために常に求められているものである。また、具体的施策の4つの分野(スマートスポーツ、エンジョイスポーツ、チャレンジスポーツ、夢・未来スポーツ環境の充実)は、様々な主体に対してのアプローチが分かりやすく構成されているため、次期計画でも「スポーツごころ」と「4つの分野」は継承し、施策を進めていきたいと考えている。
今回の計画の新たな視点として、スポーツに関わる人を増やすということを第1に考え、するスポーツだけではなく、「みる」「ささえる」どこからでもきっかけにして、スポーツに関わってもらえるようにしていくという点である。「マイスタート KYOTO-SPORT-STYLE」と仮称している。SPORTの部分はSPORTS(複数形)の表記ではなく、すべての運動・スポーツを示す語源のSPORT(単数形)とすることで、様々な運動・スポーツの中の1つを原点(始まり)とし、府民の運動・スポーツがそこから始まる「マイスタート」を表現できると考え、SPORTと表記している。「スマートスポーツ」「エンジョイスポーツ」「チャレンジスポーツ」「夢・未来スポーツ環境の充実」の4つの柱において、府民の皆様が「する」「みる」「ささえる」それぞれのスポーツとの関わりにおいて、どの関わり方からでもスタートできるように、これまでは「する」スポーツに対してのアプローチが全面に出ていたが、「みる」「ささえる」スポーツに関しても、施策を検討し実行できるような計画としている。それらの進捗状況を確認する目安としては、昨年度作成した「スポーツ関連率」を「スポーツ実施率」「スポーツ観戦率」「スポーツ支援率」などを参考にしつつ活用する。今回の視点で、様々なスタートラインをきっかけにして、スポーツとの関わりを作りたいと考えているが、決して忘れてならない大事な視点として、最終的に目指したいのは「するスポーツへの移行」である。実際に体を動かすことでの健康寿命の延伸、そのことによる医療費の削減など、やはり体を使って運動を行うことのメリットは大きいと考え、最終的に目指すべき視点は常に大事にしながら施策を展開していく必要があると考えている。
次に、関係機関の現行施策や重点施策、意見を重視した。目的としては、それぞれの関係機関の立ち位置を明確にすることで、取組のずれ、意識のずれなど、計画内容と現場とが、乖離した状態を避けたいことや、それぞれの関係機関の実際の取組内容やお互いの関係性を知ることによって、それぞれの役割を認識でき、関係機関の連携・協働体制が進むのではないかという意味合いもある。
最後に、できる限り具体的記載を心がけつつも、計画の「見える化」を重視した。現行計画では、具体的施策の項目の中に府の現状や課題が混在しており施策の計画が見えにくくなっていた。次期計画では目標達成に向けて、「どのような手段・方法」で「どのような目的」をもって「何を」するのか、とシンプルに表記することで、府民の皆様が分かりやすい内容になるよう心がけている。またスポーツ庁が第3期スポーツ基本計画で示した「3つの新たな視点」との関わりついても具体的施策ごとにわかりやすく表示している。
次に、資料2は、20年前の京都府スポーツ振興計画と10年前の京都府スポーツ推進計画、そして今回の第2期京都府スポーツ推進計画へ至る項目の変遷をまとめている。資料3は「第2期京都府スポーツ推進計画」の具体的施策の体系図である。「スポーツごころ」を基本理念とし、各章の構成については、各分野での施策目標を掲げ、次に進捗状況を計る推進指標を挙げている。そして目標に向けた柱をたて、具体的施策をまとめている。そして資料4が「第2期京都府スポーツ推進計画」の全文をまとめたものとなっている。資料4-2には引用先や参考資料を入れている。
次に、資料4を用いて、簡単に中間案の構成について説明する。はじめに、小委員会にていただいたご意見を受け、反映した箇所を説明する。詳細については、後に本文の説明時に伝える。「スポーツ関連率について伝わりにくい」というご意見に対して、スポーツ関連率の説明を加え、本府の現状値を載せた。また、推進指標としてスポーツ関連率を活用する。次に、「情報の見せ方」へのご意見に対して、推進指標内に現状値と目標値が比較しやすいようにし、具体的取組にすぐにリンクできるようQRコードを入れている。また、「eスポーツの取り上げ方」へのご意見に対して、eスポーツ等の大会・イベントを開催するための環境づくりや『eスポーツ聖地・京都』を目指す内容を記載している。最後に、「マイスタートの位置づけ、各スポーツ分野との関連」へのご意見に対して、イメージイラストにまとめ、計画推進に向けた理念に一体感を持たせた。また、各スポーツ分野における具体的施策の冒頭に説明を記載している。以上が小委員会にて頂いたご意見を受けて反映した箇所となる。
それでは、1ページを御覧ください。1の「第2期京都府スポーツ推進計画(仮称)策定に当たって」では、改定の趣旨や位置付けについて触れ、京都府が目指す「スポーツごころ」、2ページの次期計画のキーワード「マイスタート KYOTO-SPORT―STYLE」をもってスポーツ推進計画を展開することを述べている。計画の期間では、社会情勢の変化等により計画の内容を見直す必要が生じた場合改訂を行うが、現行計画と同様に5年を目処に中間年改訂を考えている。3ページには京都府のスポーツ施策がイメージしやすくするために前計画のように四つ葉のイラストを入れている。4ページからの2「スポーツをめぐる社会状況の変化」では、京都府の現状やライフスタイルの多様化、そして新型コロナウイルスの影響などスポーツを取り巻く環境の変化を述べている。6ページからは令和4年3月に策定された国の第3期スポーツ基本計画で触れられているスポーツの意義や価値、新たな3つの視点をまとめている。8ページからの3では、「本府の運動スポーツに関する現状と課題」について説明を加えている。この3の「1成人のスポーツ関連率」~「8 京都府のスポーツ施設整備状況の変化」については、現行計画の「具体的目標」の達成状況の返しとなっており、次期計画での目標の参考としている。「9 国際大会への主な取組状況」については、ワールドマスターズゲームズ2027関西に対しての、これまでの本府の取組状況をまとめている。
17ページからは具体的施策をまとめている。先ほども説明したように、各柱ごとに京都府内の現状と課題を述べた後に、具体的施策を記載している。そして、各スポーツ分野において、「マイスタート」が、どの様に関わっていくのか説明している。
まず、第1章スマートスポーツ分野では「府民の誰もが、ライフステージやライフスタイルに応じてスポーツに親しみ健康で元気な生活を確立し、スポーツを通した地域の絆づくり」を実現するための施策をまとめている。目標への進捗状況を測る指標として「成人の運動・スポーツ実施率」、「スポーツイベントへの参加数」、「スポーツとの関わりをもつ成人の割合」の3つを挙げている。目標達成に向け、「ライフステージに応じたスポーツ習慣の定着と健康の増進」、「パラスポーツを通じた共生社会実現に向けた取組の推進」、「府民が手軽に参画できる地域スポーツイベントの充実」、「日常生活の中に運動・スポーツを位置づけるための示唆や環境の充実」、「総合型クラブを核とした豊かな地域コミュニティの創造」、「京都の地域資源を活かしたスポーツによる地域活性化」の6つの柱をたて、それぞれの施策をまとめている。文化庁が京都へ移転したことを契機とした新たなスポーツイベントの推進に関する内容を21ページの2.に入れている。
続いて、25ページからの第2章エンジョイスポーツ分野では「子どもの頃から体を動かす楽しさや運動・スポーツの愉しさを味わうことにより、生涯にわたって運動・スポーツに親しむことができる健康的な生活習慣を確立」を実現するための施策をまとめている。目標への進捗状況を測る指標として「子どもの運動習慣」、「子どものスポーツ意欲」、「子どもの体力」の3つを挙げている。目標達成に向け、「運動・スポーツが好きになる工夫」、「発達段階に応じた運動・スポーツの推進」、「学校や地域における子どものスポーツ機会の充実」「子どもたちの『スポーツごころ』を芽吹かせる指導者の育成と支援」「国際大会を契機とした『スポーツごごろ』を醸成する取組の推進」の5つの柱をたて、それぞれの施策をまとめている。小委員会でいただいたご意見の中には、子どものスポーツ環境の充実に関して「学童」などといった場が注目されているとあったが、28ページの3.のように地域での児童生徒の活動環境の整備を図っていくことで、子どものスポーツ環境を充実させたいと考えている。
次に、32ページからの第3章チャレンジスポーツ分野では「ジュニア期のアスリート発掘・育成システムを確立するとともに、京都府が誇るトップアスリートや指導者の活躍を支援し、府民と夢や感動の共有」を実現するための施策をまとめている。目標への進捗状況を測る指標として「京都府ゆかりの選手の活躍」、「国民体育大会での毎年入賞」、「トップアスリートのプレーが身近に観戦できる大会の誘致」の3つを挙げている。目標達成に向け、「未来に羽ばたくジュニアアスリートの育成」、「京都府を拠点に活躍するトップアスリートの育成」、「社会性豊かなアスリートの育成に向けた指導者の育成と競技団体等の組織体制の充実」の3つの柱をたて、それぞれの施策をまとめている。
最後に、38ページからの第4章「夢・未来」スポーツ環境の充実分野では現計画において、主に新たな施設の整備など、ハード面での内容となっていたが、今後10年間の京都府を見据えたとき、既存施設の活用や、様々なニーズに応じられる場づくり、またガバナンス体制の整備なども含めて、スポーツを支える環境を充実させていくという、これまでよりも広い視点での分野として、「青少年の夢やあこがれとなり、府民の誰もが親しみの持てるスポーツ環境の充実」を実現するための施策をまとめている。目標への進捗状況を測る指標として「運動・スポーツに親しめる場の充実」、「運動・スポーツができる環境の充実」、「スポーツ環境の健全性・安全性の確保」の3つを挙げている。目標達成に向け、「スポーツ施設の充実と有効活用」、「スポーツ環境の構築」、「スポーツに関わる人材の育成と活躍の場の確保」の3つの柱をたて、それぞれの施策をまとめている。小委員会でいただいたご意見のeスポーツの取り上げ方については、39ページの2.へ記載をしている。
43ページには京都府が進める「マイスタート KYOTO-SPORT-STYLE」を実現させるための推進施策の柱において特に関わりが深い「新たな3つの視点」を示している。
最後の44ページは「5 計画を推進するために」である。(1)計画の推進において、広報活動の推進について説明を加えている。単に情報を発信するだけでなく、対象となる層に応じた広報ツールの活用や、施策を取り出して伝えるなど、広報活動の改善・充実させ、計画の効果的な推進を目指していきたいと考えている。また、異業種や他部局との連携も深め、スポーツをより広く推進する。
また、(2)計画の進捗状況の把握と点検・評価では、スポーツ行政分野におけるEBPM(Evidence-based Policymaking/エビデンスに基づく政策立案)の推進が求められており、推進計画の進捗状況や基本目標の達成状況を客観的に把握・評価するため、「推進指標」を用いてデータ等のエビデンスを可能な限り取集し活用することで、府民により信頼される施策を展開することを目指す。以上が資料4の中間案の説明となる。
【質疑応答】
〇委員
先日、障害者スポーツ振興会の会議でも話に上がったのだが、障害者スポーツイベントなどを通じてジュニアのパラアスリート発掘に力を入れていきたいと考える。だが、障害者自体の参加者がそもそも少なくなってきているため発掘が難しい。どのようにして人を集め、強化したり、経験を積ませるのかが今後の課題である。各市町村との連携を図っているが、参加者はなかなか増えていない。
→●事務局
ジュニア世代にどのようにパラスポーツを広報するかに関して、府内の学校では東京オリンピック・パラリンピックを契機としたオリンピック・パラリンピック教育というものを展開してきた。多くの子どもたちがオリンピック・パラリンピックを通じて様々なことを学び、その中でパラスポーツを知り、体験をしたりする学校もあった。この教育をきっかけにパラスポーツの認知度が大きく上がったということを、事業を通して感じている。また子どもたちが周りにパラスポーツへ誘う声かけも出てきた。そのような気持ちがこの教育で培われてきた。ここからはSNSを活用するなど、情報をより広く広報し、声を掛け合ってもらうことで地域に広まってほしい。
委員
中学校の夏の総合体育大会が始まる中、コロナ禍前に比べ競技力が低下していることが気になっている。また、子どもたちが運動から離れている。マスクを外せない生徒もいたりする中、どのように運動離れを解消するかが課題である。
部活動の地域移行に関して、京都市などは各校が部活動単位で大会に参加しているが、このまま地域移行してよいのか、どの程度進んでいくのか、なかなか不透明で見えてこない。2027年までを検証期間ということになるので、この先2、3年を見据えながら考えていかなければならない。
→○会長
コロナの影響からライフスタイルが変わったことにより、子どもの姿をどう戻していくのか。集まりをつくり、そこへ引っ張り出すようなことが必要かと思う。また部活動地域移行の話もなかなか形が見えない中、京都全域で一斉にというのは難しいのかと考える。
→●事務局
子どもたちの体力の低下を改善することはコロナ以前から言われていたが、コロナによって拍車がかかり、子どもたちの体力低下が進んだ。子どもたちが1週間の中で運動する機会には体育の授業がある。体育の授業を大切にし、運動の楽しさ、スポーツの話を授業で教える。そのことが子どもたちのスポーツ好きや運動好きをつくっていくことにつながる。まずは、体育の授業力をつけていくことが大切になってくると考える。そのことが推進計画には盛り込まれている。また、部活動地域移行のことについては、この3年間を検証期間とし、モデル地域の様子を見ながら丁寧にすすめていくこととなった。府内各市町村のスポーツ環境の状況は違うので、部活動が成立しているところは、どうすればこのまま部活動が継続できるのかを考え、部活動が成立しないところは、スポーツできる環境がない子どもたちの受け皿をどう作っていくのかということを並行しながら、丁寧に進めていきたいと考える。
委員
コロナの影響で小学生も運動する機会が減っている。スクリーンタイムの増加により普段の遊びも変わってきている。体力テストの結果も、過去と比べると最低の水準となっている。府の小体連として37年目となるが、各地域、各支部において陸上競技交歓記録会を全ての子どもを対象に行っている。全ての子どもが関わることができる取組を大事にしなければいけないと考え、小体連がしっかりと役割を果たしていかないといけないと考えている。実施に当たって、京都府の事業として支援していただいている。駅伝大会は土曜の開催が主となっており、役員である教員の働き方改革に関わる点では課題となっている。だが、小体連での取組が中学校の部活動参加へ繋がっているので小学校の役割は本当に大きいものだと責任を実感している。また、未来を羽ばたくジュニアアスリートの育成として長く取り組まれている「京の子どもダイヤモンドプロジェクト」では将来のアスリートを育てるべく子どもたちを募集していただいている。「京都きっず」の事業については引き続き強く進めていただきたい。この種目で頑張ってみたいと思った子どもが活躍し、指導を受けたりする場面が重要であると考える。
委員
地域の観点から「する」「みる」スポーツは個人で、ある程度参画できるが、「ささえる」に関しては規模が大きくなる。複数の団体を作ったとなると、その環境を整えるリーダーシップの存在が必要となる。スポーツの分野となるとスポーツ推進委員やスポーツ少年団などが当たるが、今後のスポーツ環境を充実させていくためにはこのリーダーシップの存在は重要になる。また、それぞれの団体には目標があるが、ある程度の目線を合わせる必要がある。もう一点、人材の高齢化が課題となっている。仕事を退職され余裕のある方が人材としては多いが、選定にも検討が必要。また、企業との連携や中学校、高校の部活動との連携などによる活動を活性化させ、地域の活性化につなげていきたいと考えている。
委員
今回の資料の中で、推進計画の20年の変遷が分かりやすくまとめられており、今までの歴史をふまえ、今後の動きを見据えていかなければいけない。その中で、京都きっずの1期生や2期生の活躍や成長がもっと見える化されると、本人たちの努力もあるが、きっずに関わる者たちにとってよいモデルとして学ぶきっかけになるのではないか。また、子どもたちの体力低下の問題もある中、思春期にコロナの影響を受けた。スポーツをすることを健康増進につなげるためにも、マスメディアを有効に活用し情報をより広く広報できるとよいと考える。
委員
5つコメントさせていただきたい。1点目は、中間案の6ページに第3期スポーツ基本計画の策定のことについて、国の計画を参考に書かれているが、府としてスポーツの意義や価値をどう考えるのか。目的と価値を大事にするような捉え方ができないのか。国の書き方は非常に集団的、政策的なスポーツの概念として挙げられているが、スポーツをやっている人たちがスポーツの価値や意義をどう考えるのかということを丁寧に説明すべきではないかと感じた。2点目は、総合型地域スポーツクラブを府としてはどうしていきたいのか、コンセプトや方向性をどのように考えているのかについては推進計画の中で見えてこない。日本スポーツ協会が行っている登録認証のことは出てきているが、登録に至っていないクラブが多かったり、認証のハードルが高かったりする現状の中、府として総合型地域スポーツクラブをどのように展開していくのか気になる。3点目は、部活動の地域移行のことである。令和7年度までが改革推進期間となった。この間に府が方針を出すのか、市町村にモデル事業を進めていくのか。自主的に部活動在り方検討委員会を設置し、都道府県に頼るより、自分たち独自でという動きも出てきている中、府として市町村へ任せるのかといったことが推進計画から見えてこない。4点目は、アーバンスポーツという言葉が39ページに出てくるが、子どもたちは近代スポーツを起源とするようなスポーツに飽き飽きしている。もっとクールでイケているスポーツに興味を持っている子どもが多い中、どのように普及させるのか。大会誘致のことは推進計画に書かれているが、普及に関してはどう考えるのか。アーバンスポーツやゆるスポーツなど現代的な感覚で、勝つだけではない魅力をもつスポーツへの欲求を満たしたい子どもたちが、どのように欲求充足するのか考えたほうが良いのではないか。最後5点目は、過去京都府はスポーツ振興法、スポーツ基本法に則って丁寧に推進計画を策定してきた。スポーツ基本法では地方自治体は努力義務ということで推進計画作ってない市町村はたくさんある。スポーツ基本法に準拠して作るよりも、府としてスポーツ推進条例やスポーツ基本条例といった条例を作ることによって、推進計画を具体化していく等、条例を作る方向に動いていかないとスポーツは普及できないと考える。滋賀県はスポーツ推進条例を作ることによって、計画を義務付けることで、予算も取りやすいのではないかと考えている。府は努力義務に関わらずこれだけ丁寧に10年ごと5年ごとに計画を作り、やっていこうという姿勢がみられるので、ここは条例化した方がよいのではないかと考える。
→●事務局
府としては、推進計画の中に京都府らしさをどのように出すかが大切だと考える。「スポーツごころ」や「スマートスポーツ」といった京都独自の造語がある。20年間の中で先人たちのスポーツに対する思いがこの言葉の中に込められている。推進計画を策定するまでもう少し時間があるので、京都らしさが見えるように反映させたい。部活動の地域移行に関しては、京都府として地域クラブがどう在るべきかということを推進計画と並行して検討している。国の集中期間が推進期間とトーンがダウンしたこともあり、丁寧に進めていきたいと考えている。また、推進計画を示すことで、市町村が計画を進める際にそこへ立ち返ることができるようなものにしていきたい。
〇委員
委員がおっしゃたところが中間案の1ページから2ページに書かれているが、その後のページで国のことへ戻ってしまうので、思い切って無くしてもいいぐらいの話だと考える。都道府県の計画は国をベースに考えることになり、京都らしさと国の方針とでキーワードが多くなりがちになるので、構成を変えることで修正できるのではないかと考える。また、39ページから40ページにかけて、小委員会でも提案したが、再度、公共施設のトイレの洋式化については書き込んでほしい。子どもたちも含め、トイレが嫌だから行かないということがある。公共施設についてはスポーツだけではないが、トイレの洋式化が非常に遅れていることがある。バリアフリーを進めると書くか、トイレの洋式化と書くかだけでも印象が大きく変わるので検討いただきたい。あと、39ページにあるeスポーツに関しては施設のこととして書かれているが、府立スタジアムをeスポーツ聖地へと当初から掲げられているので、するスポーツとしてこのeスポーツをどのように捉えるのか。国のスポーツ実施率の調査にはeスポーツを含んでいないが、思い切って京都府はするスポーツとカウントすると先駆けてもいいのではないか。聖地にしていくということはする人も増やしていくという発想になっていくのではないか。京都府らしさを求めるのであれば、国や他府県がやっていないことでも検討していくべきと考える。さらに41ページの5.では情報発信のことが書かれているが、プラットホームになるようなところがないので、府が発信したり、それぞれが発信するだけでなく、情報を集約する仕組みづくりが大切になるのではないか。部活動の話も検討委員会があったのを存じているが、知っている人は知っているが、推進計画を見ても見えてこないので、QRコードで最新の情報が得られるようにするとよいのではないか。最後に、京都きっずの話だが、報告事項で誰がきっずなのかわからないし、1期生や2期生が今どうなっているのかもこの会議に出ないとわからない。せっかくなので、全員ではなくても、日本のトップレベルや国際大会で活躍するきっずについてはより積極的に発信してもよいのではないか。せっかく府として力を入れていることなのに、あまり知られていないというのはもったいない。もっとアクセスしやすいような状況にして、ロールモデルとなるような情報発信を検討いただきたい。
委員
小委員会でも発言したが、部活動やきっずの活動において、子どもたちに夢を持たせてあげたいということが私の一番の願いである。夢を見ることや、目標を持つということは、今の子どもたちはなかなかできない。自身が指導している選手も目標が無いという選手がたくさんいる。なぜそうなのかと考えると、子どもたちは選択肢を持っていないことが多い。今、世界水泳がテレビ中継されているが、私は毎日観戦し目頭を熱くし興奮している。もちろん自分が好きなスポーツや興味のあるスポーツには取り組むが、そういった選手以外に、場が提供できる地域があるといいと考える。京都きっずに関して、すでに成功されている例があり、見習わなければならないことがたくさんあるが、必ずこの競技だけをしなさいと限定するようなことは避けていただきたいと考える。今回の推進計画でスポーツに関わる人を増やすと掲げているので、まずスポーツを好きな人を増やしてほしい。好きなスポーツに取り組むのはいいが、運動やスポーツにはいろいろなものがあるので、早くから限定するのではなく、いろいろとさせてあげてほしい。また、中学校や高等学校の部活動においてシーズン制の導入や合同チームといったことも含めて地域移行を検討していただきたい。
委員
ACPの取組において、スポーツまで満たない遊びの中で、体づくりの基本を身に付けてほしい。また対象が幼児なので、保護者の理解が無いと事業に参加できない。参加している家庭は、保護者が自身の経験等から大切さを理解して子どもを参加させているが、参加ができていない家庭をどう巻き込んでいくかが課題となっている。また、コロナの影響で接触が避けられていた時期にできないことが多かったり、マスクで表情が伝わりにくかったりと、子どもたちへの影響も大きかった。だが、回数を重ねることで成長などがみられ、やっていてよかったと感じた。しかし、府のACPの事業の回数が少なく、開催場所も限られているので、各市町村でたくさん事業を取り入れていただけると嬉しく思う。また、指導者も少なく、ACPの指導者の講座も開催していただいているが、携わるまで至っていない。大学の学生の手を借りたり、自身がスポーツ少年団のリーダーに声をかけて手伝っていただいている状況であるので、ぜひとも府内たくさんの市町村で実施できるようにしてほしい。
委員
行政機関関係者ということで、市町村の教育委員会連合会幹事という立場で参加させていただいているが、教育委員の連合会でスポーツに関わる話をすることがないので、私の個人としての思いを話させていただきたい。まず、今回の推進計画だが、過去の変遷や計画の内容については、非常にわかりやすくまとめていただいた。皆さんの話を伺っている中、子どもたちのスポーツ離れはコロナの影響も大きいかと思うが、少子化も大きな原因であると考える。今、高校野球の京都府予選を行っているが、地元の高校では今年は単独チームが組めた。ただ、来年は組めるのかと、1年毎にこういった状況である。そういった状況の中で、スポーツを一生懸命頑張ろうというのは難しい。進学先の選択にも影響がある。また、高齢化も進み、高齢者の方がスポーツの場へ出てこられず、スポーツに親しむことが少なくなっている。地元のスポーツ協会の副会長という立場もあって様々な取組を行っているが、なかなか参加者が増えない。コロナの影響からか個人で行うスポーツは人気がある。また、京丹波町ではウォーキングアプリの取組を進めており、女性の登録者が多い。潜在的にスポーツをやってみたいと考える人は多いと感じているので、具体的に一歩踏み出そうという部分が非常に大事になってくると常々思う。この計画が最終どういった形にまとめられるかわからないが、計画を活用し、高齢者や若い人だけでなく、すべての住民がスポーツに関われるようなことを手伝っていきたいと考えている。
委員
知事部局においては、京都府のスポーツ振興に携わっている立場であるので、私から事務局にご意見申し上げるよりも、皆様方からお聞きした意見を参考にし、計画が策定され、実行される段階で事務局と一緒に推進をしていく立場かと思っている。中西委員から頂戴した意見のアーバンスポーツや、子どもたちのスポーツに対する考え方、受け取り方は進んでいるという話や、松永委員からも紹介のあったトイレの問題、子どもたちは洋式トイレにすごく反応しているという話は知事部局として担当している私どもの立場からすると、非常に大事な点であると考える。計画、検討の段階では事務局の方ともしっかり意見交換をし、検討を進めていきたい。
委員
各施策目標に対して指標が数字で表されているが、この数字は今後の京都府の人口構成等、加味されたものなのか。これまでの10年と今後の10年では大きく変わるので、おそらく想定外の少子高齢化が進み、全国に対して京都府がどうなるのかということもあるが、そのような想定をした目標値であるのかどうか。もしそうでないのであれば、そういう視点も必要である。また、劇的にAIであったりICTの技術が進んでいることから、スポーツとの関連や教育面でもそうだが、そのような視点も必要なのではないかと考える。
委員
総合型地域スポーツクラブの更なる利活用が必要である。また、駅伝は京都が聖地であると思われる。全国高校駅伝や都道府県駅伝の際に,市民が「みる」にとどまらず「する」スポーツへと促す工夫ができるとよい。最後に自治体としての具体的な健康増進が必要であると考える。市民の「する」スポーツへのハードルを下げるために,日常のウオーキングの促進のため、歩数をカウントするアプリを用いてインセンティブを設けるなどの工夫ができるとよいかと考える。過去に精華町さんなどが取り組まれていた記憶がある。
委員
子どもの運動離れは本当に深刻な問題で、どうしてこれほど運動しないのかということを、真剣にみんなで考えないと、これから運動する人が減っていくと考える。また、京都の運動施設はパラアスリートにとっては段差が多く、使い勝手の悪い運動施設が少なくない。他には、38ページに私の思いをまとめていただいている。
【説明(事務局)】
資料5では、今後の策定に向けたスケジュールを表にまとめている。まず、今回の推進計画の概要を二役、教育委員会、府議会等へ報告する。そして、12月に承認頂いた中間案を報告し、パブリックコメントを行い府民の皆様のご意見を内容へ反映し、検討委員会、小委員会、審議会を経て、最終3月の公表に向かっていきたいと考える。また、今回の策定では、資料4をもとにした「冊子版」とコンパクトにまとめた「リーフレット版」の作成を予定する。
【質疑応答】
特になし
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