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第4回京都府いじめ防止対策推進委員会の議事要旨

1 開催日時

平成26年10月22日(水)午後2時から午後4時

2 場所

ルビノ京都堀川「松」

京都市上京区東堀川通下長者町下ル

3 出席者

  1. 審議会
    ア 出席委員 6名
    イ 欠席委員 1名
    京都府いじめ防止対策推進委員会委員名簿(PDF:64KB)
    ウ 事務局
    永野指導部長、丸川教育企画監、沖田学校教育課長 他

     

  2. 傍聴人 0名

4 概要

(事務局からの説明)

  1. 前回委員会の概要について
  2. 京都府いじめ調査について
  3. いじめ防止対策推進法を踏まえた市町(組合)教育委員会の対応状況

<意見交換>(○は委員、●は事務局)

平成25年度「問題行動等調査」結果について

 ○ 文科省の問題ではあるが、府のデータに政令指定都市分が含まれていると、状況を読み解きにくく、府教委独自の施策の検討がしにくいと感じる。

 ○ 京都のいじめの認知件数は、徹底して調整した上で出てきた数値であり、全国最多となったが、逆にそれで良いと思う。

 ○ 府教委の調査方法は、法の趣旨やいじめの定義からすれば妥当だろうと思うし、このような方法で全国でも統一的に調査がされていくことを期待する。

 ○ 児童生徒の相談状況で、学級担任以外のスクールカウンセラー、養護教諭等への相談が、府では少なく全国とかなり差が見られるが、配置の問題等があるのか。

 ● いじめの相談関係については、京都府では「いやな思いをしたもの」全てをあげているため分母が大きい状況にあり、「いやな思いをしたもの」のうち、相談しなくても解決したケースが多かったのではないかと考えている。

 ○ 軽微なものは必ずしも相談しなくても自分で解決するということもあると思うが、府教委の調査での2段階以上のものについて、どの程度相談がなされているのかが分かればありがたい。

 ○ 更に掘り下げたレベルで研究することは意義がある。
   大きな母集団があるのだから、例えば、学年別等の発達段階別に切った場合の傾向等、様々な切り口で検証し、積極的に発信していくことが重要だ。

 ○ 国研の調査ではかなりの高い割合での加害・被害の経験が報告されている。全国的に認知率が低い中、京都府は全国最多のデータを把握している訳なので、この内実をきちんと分析しながら、国研の調査と比較して、更に見逃しているケースもあり得るという意識も持って、とことん研究してほしい。

 ○ 是非この流れを大事にして、来年の数値を急激に減らそうとせず、積極的に検討いただき、全国のトップランナーとしていじめの問題に対応していってほしい。

 ○ このように幅広く集まると、全体像が見えにくい。
     府の調査での2段階レベルの把握をしないと、我々も施策を検討するに当たっていろいろな意見を出しにくいと思うので、全件を調査することは難しいかも知れないが、何らかの形でもう少し突っ込んでいただけるとありがたい。

 ○ 学校における日常の取組で、職員会議等を通じて、先生同士の話し合いが高い率で実践されていることは喜ばしい。
    職員室の中でスクールカウンセラーや養護教諭、管理職も含めて問題が共有できれば、担任も対応しやすくなると思う。

各種啓発資料について

 ○ 啓発資料については、府教委が責任を持って出すものと、もう少し広い立場で出した方が良いものもあると思う。
    教職員向けは府教委で、保護者向けには、法律でいう「いじめ問題連絡協議会」のようなレベルでいろいろな関係機関の連携のもとに作成するなど整理しても良い。

 ○ まずは、府教委中心で作成いただくが、将来的にはもう少し大きな組織で、全体に統一性のあるものを出すことも検討いただきたい。

 ○ 保護者向けや子ども向けのチラシは折りたたむと破れて、ゴミ箱行きになってしまう懸念がある。形体として、もう少し小さくて持ち運びのできるものが望ましい。

 ● 今年度は難しいが、来年度に向けては工夫していきたい。
     現行の資料は法制定前に作成したものであり、修正しなければならない点が多々あるので、まずは第一弾として作成を急ぎたい。

 ○  保護者向けの資料では、保護者が主になって対応するよりは、一人で悩まず学校に相談して、学校と一緒になって解決に向けて対応するという流れの方が良いと思う。

 ○ 保護者向けには、携帯やスマートフォン等の関連に力を入れてもらわなければいけないので、ネット関係のいじめについても一歩踏み込んだ形で何か出していっても良いと思う。

 ○ 海外から来られている保護者にもわかるような資料にしていただければありがたい。
   京都府でも様々な資料を外国語で出されており、民間やボランティアと連携するなど、何かうまく伝える方法を検討してほしい。

 ○ 「人権」あるいは「子どもの権利」ということをきちんと書いてほしい。
    被害者側に「あなたには守られる権利がある」ことを伝えるとともに、加害者側にも「あなたの課題を解決していく手助けが得られるのだ」というメッセージになると思う。

 ○ 子どもたちに向けては、全ては無理でも、主要なところは子どものわかる言葉にする必要がある。

 ○ 実際は、子どもたちが辞書を片手に、自分たち自身で分かる言葉に翻訳していくことが一番効果的ではある。

 ○ 子ども向けは、具体的な視覚に訴えて、漫画のようなものにできないかなと思う。中学生でも漫画以外は読まないという子もいる中、漫画の方が子どもたちに訴えることができるような気がする。

 ○ 子ども向けのチラシについて、一番メッセージを伝える必要があるのは、いじめられている子どもだと思う。「あなたが少しでも相談してくれたら私たち大人が守る」ということを伝えてあげる必要がある。
     何か声を上げてくれれば必ず助けるということをメッセージとして是非強調してほしい。

 ○ 教職員向けにも、学校全体が総がかりで対応することで、担任の先生が安心して動けることを保障することが重要だ。「見て見ぬふりをすることなく、言ってくれたらみんなで担任の先生を応援するぞ」ということが伝わるようにしてしていただきたい。

 ○ いじめは本当に総がかりで対応しなければいけないので、管理職の先生にもその覚悟を持って、現場の先生一人一人の意見を絶対に吸い上げるよう、是非指導していただきたい。

来年度予算等の方向性について

 ○  貧困問題にも関連するが、授業がおもしろくない、分からないということから起こる問題事象もあると思うので、個別的な学習支援が必要だと思う。
    中学校でも塾に通えない子もいるし、小学校4年生くらいから授業についていけない子が出てくると思うので、補習等の直接的な学習支援のための人材を先生以外に入ってもらってはどうかと思う。

 ○ 来年度に向けての予防面になるが、現行のアンケートに貧困の問題も含め、生活適応のようなものを加えててパッケージ化した京都府独自のアンケートを、1・2年かけてでも専門家等とも連携して開発できれば良いと思う。

 ○ 事後対応としては、もう少し何らかのサポートがほしい。
    深刻な事態に対しては、別室での学習保障を含め、継続的・中・長期的に教員をサポートできる人的配置が可能にならないかと思う。

 ○ いじめに関して学校の先生方が勉強するような場は毎年持っているのか。
     講演会や会議で話を聞くだけでなく、最近の傾向等について質疑・議論するような機会があれば良いと思う。認識を共有化し、全体のレベルアップを図ることが必要だ。

 ○ 守秘義務も踏まえて、相談業務を担当される人を対象とした講習会等もやった方が良い。

5 問い合わせ先

京都府いじめ防止対策推進委員会 事務局 教育庁指導部学校教育課

電話 075-414-5840

お問い合わせ

京都府教育庁指導部学校教育課指導第2担当
京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町
電話番号:075-414-5840
ファックス:075-414-5837
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