公共施設等における防犯指針策定委員会(第1回)の開催結果概要
開催日時
平成19年7月24日(火曜日)午前10時から12時
開催場所
京都府公館第5会議室
出席
【策定委員】
(リーダー)
山下淳同志社大学政策学部教授
(委員)
植村光代(株式会社セキュリティハウス・センター本部企画室課長・総合防犯設備士)
大井悟(宇治市立菟道小学校教頭)
川﨑雅史(京都大学大学院工学研究科都市環境工学専攻准教授)
【事務局等】
安心・安全まちづくり推進室
関係課(室)担当者
内容
- リーダーの選出(同志社大学政策学部教授山下淳氏の選出)
- 防犯指針素案の説明及び意見交換
(策定予定の指針)
・道路、公園、駐車場等・共同住宅・学校等・通学路
主な意見
(1)道路等
- 公園の植裁は、子どもの背丈によってはしゃがんだだけで見えなくなるので、木の高さに加え密度など、種類や配置を考慮する必要がある。
- 公園で遊ぶ子どもへの大人の目、見守りのあり方について盛り込めないか。
- 防犯設備をどのような場合に、どのような場所に付けるのか「必要に応じて」の表現では曖昧であり、具体的な場所の表現ができないか。
- 防犯的には、設備が整っていると同時に管理されている事が重要である。
落書き消しやトイレ掃除、雑草等の清掃管理、街中であればゴミがいっぱいになったゴミ箱の放置など、管理されていないところを犯罪者が狙うのであり、具体的な表現が必要ではないか。
- ボランティアが公園を管理する里親制度(アドプト制度)は、清掃活動をはじめとして地域住民が主体的に楽しく公園を管理できる制度であり、防犯とボランティア制度のタイアップとして大変いい制度である。
子どもの見守り活動とアドプト制度(里親制度)をリンクさせることが大切ではないか。
- 植栽については、見通しのほか景観や癒しとのバランスが大切ではないか。
(2)共同住宅
- マンション等では、壁を高くし犯罪企図者が侵入しにくい様にしているが、その壁が死角をつくってしまってる場合がある。エレベーターや玄関などそれぞれの部分は、防犯面の規定が盛り込まれているが、全体的に、周囲からの見通し(監視性の確保)と犯罪企図者の侵入経路の制御(接近の制御)との調和について書き込む必要があるのではないか。
- 照度は、それぞれの場所について具体的数値(ルクス)を書き込み、一般の方に分かるようにする方が良いのではないか。
- 防犯カメラについては、「防犯カメラを設置している旨の表示」すればより効果がある。また、防犯カメラのモニターをエレベーター内や共用玄関などに設置すれば更に効果があり、具体的に設置方法を記載してはどうか。
(3)学校等
- 学校等については、各学校ごと安全に関する取り組みを図ってきており、どの程度まで盛り込むのか検討が必要である。
- 学校に応じて対応しており、常に不審者が侵入したらとの危機意識を持っているが、マンネリ化する事も考えられるので、危機意識の継続対策が必要である。
また、保護者は、学校内より登下校の方を心配されている。
- 防犯設備は、どこの学校にも設置されているが、設備の適正な使用方法が理解されてていないため、効果がない場合がある。
専門家の助言を受け、適切に防犯設備を設置管理できるようなトータルのシステムが、これからは重要である。
(4)通学路
- 通学路は誰が主体で見守るのか。地域との連携はどうかというのがポイントである。
- 学校や地域で通学路の安全確保の取組はまちまちで、地域の意識高揚が最も大切だと感じる。地域全体で子どもを見守るという意識の高揚の必要性について盛り込めたら良いのではないか。