ここから本文です。
株式会社リカーマウンテンを中心にバーテンダー、茶師、日本酒蔵元などが連携し、「宇治茶」の風味に徹底的にこだわった、宇治茶を100%使用したリキュールを開発しました。京都府としても、補助金活用や連携事業者のマッチングなど本企画の全面サポートをさせていただきましたので、紹介いたします。
「新型コロナウイルス感染症の影響により、様々な業種が影響を受けるなか、京都の匠どうしが連携することで、新たな付加価値を生み出せるのではないか。この状況がいつか収束し、以前のように府外や海外からお客様を迎える日が来ることを信じて、その時にふさわしい京都を感じるお酒をつくりたい。」そんな思いから、株式会社リカーマウンテンの信田氏が中心となり、プロジェクトが立ち上がりました。そして、注目したのが京都の名産である「宇治茶」。そこで、全国大会優勝茶師や、名酒蔵元など京都の匠に集結いただき、洋酒のプロであるバーテンダーと一緒に、オリジナルレシピを作り、本商品を開発。何度も試作を重ね、3種の「宇治茶」を100%使用し、贅沢な旨味、清涼感のあるリキュールが完成しました。独特のコクや苦みのバランスも楽しめる「京都の匠」の逸品です。
助け合いの輪推進補助金活用の相談で、株式会社リカーマウンテンの信田様、GIN BAR C&D先斗の山添様が来庁され、「新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受ける京都府内のバーを顧客にもつリカーマウンテン様が主体となり、補助金を活用して「KYOTO BAR GUIDE」という冊子をつくりたいという相談を受けました。バーは敷居も高く、お店の中が見えない店舗も多いので、事前情報を得ながらコロナ禍が収束するまで読んで楽しんでもらいたい、というものでした。そして、京都府下77店舗を掲載した冊子が完成いたしました。リカーマウンテン様の取材力には、驚きです。
また、京都府の食品開発支援事業に参画いただき、山添様には京野菜のカクテルを開発いただき、イベントにて提供いただきました。
食品開発支援事業の成果発表会「コロナ危機をチャンスに変える -「京の食」未来デザインミートアップ-」に山添様が登壇されました。発表会終了後、「バーという立場は、要請を受けたり協力金を頂いたり、という関係でしか繋がりがなかったが、自分たちも産業支援の一助になることができるのだと感じることができた。今後も、京都府の事業に参画していきたい」とのお言葉をいただきました。そして、同じく登壇企業であった共栄製茶株式会社の池永様と出会い、何か商品開発をしたいという雑談があったそうです。このやりとりが、本プロジェクトの大きなきっかけとなりました。
アーカイブ映像も配信しておりますので是非ご覧下さい。
1月の成果発表会からまもなくして、株式会社リカーマウンテンの信田様、GIN BAR C&D先斗の山添様が来庁し、企画書を持って来られました。発表会の雑談を耳にした信田様が立ち上がったようです。「緑茶のリキュールを作ってみたい」ということで、どのような商品にしたら面白いか、どのような企業と連携したらよいか、話し合います。原料のお茶については、共栄製茶株式会社にまずは相談に行くことに決定。お酒の製造については「京都らしいところで考えると、清酒の蔵元に製造してもらえると嬉しい」とのこと。リキュールの製造免許を取得された佐々木酒造株式会社様へ相談する運びとなりました。
株式会社リカーマウンテン様、GIN BAR C&D先斗様らで、共栄製茶株式会社様へ伺い、お茶についての勉強と打ち合わせを行いました。
「当社は抹茶のイメージが強いため、違った形での宇治茶をアプローチしたいと感じていた。是非、協力したい。」とのことで、プロジェクト参画に快諾いただけました。
工場見学の後、お茶の種類について茶師の徳岡様から説明を受け、香りや風味について学びました。
煎茶から感じる渋み・玉露の甘み・碾茶の香り、どれも捨てられません。3種類をブレンドして、それぞれの良さを引き立たせるようなレシピを作ろう、と意気込みます。
佐々木酒造様は、バーチャル商談会・バイヤーズキッチンに柚と檸檬のリキュールを出展されておりました。とても可愛らしいリキュールです。
佐々木社長から、「本当はお茶リキュールも挑戦してみたかったので、是非挑戦したい」とのことで快諾いただけました。
開発メンバーが一定揃ったことから、京都府「観光・伝統・食関連産業連携緊急支援補助金」を申請いただくこととなりました。
この間、リカーマウンテン様、GIN BAR C&D先斗様にてレシピを検討。こだわった部分は、「お茶」で加水をすることでした。佐々木酒造様と相談を重ね、漬け込み時間や加水用のお茶の種類を変え、12パターンのレシピに絞りました。
共栄製茶様の茶師や社員から意見を聴取し、ベースアルコールの比率、アルコールへの漬け込み時間、加水用のお茶の種類について考察しました。
「お茶本来の味が引き出されていて、非常に美味しい。」と総評をいただき、一同、喜びに包まれます。
共栄製茶様のご意見を踏まえ、レシピについて改めて検討しました。
その後、京都府内のバーテンダーらにも意見を聴取し、隠し味に「オレンジの皮」を少しだけ加えることに。
GIN BAR C&D先斗の山添様曰く、柑橘の香りがお茶本来の風味を引き立たせてくれるとのことです。
パッケージデザインをどうするか、という点については、企画段階では整理ができていませんでした。
商品テーマや商品のタイトルについて、リカーマウンテンの松本様、信田様、山添様で熱心に話し合いを重ねました。商品を京都らしいテキスタイルで包みたいという思いから、若林株式会社様とマッチングいたしました。
若林社長へ開発の経過や抽象的な商品イメージを伝えたところ、パッケージデザインを受けていただくこととなりました。
「いつか海外への輸出も、と検討されているなら、横文字のタイトルをつけましょう」と、商品名についても提案をいただきました。こうして、京都のバーに飾っても、贈答品にしてもおしゃれなデザインが完成しました。
佐々木酒造様と山添様を中心に、レシピの最終調整が完了し、いよいよ販売日も決まりました。
若林株式会社様へ改めて伺い、サンプル品の贈呈と先行販売開始の報告を行いました。
若林社長も納得の逸品が完成です。
共栄製茶株式会社様へ再訪し、サンプル品の贈呈と先行販売開始の報告を行いました。
発売に先立ち、茶のうま味の主成分である「テアニン」を中丹技術支援室のアミノ酸分析装置で定量分析してみることにしました。
結果、水出し宇治茶の2倍以上のテアニンが検出されました。旨味が凝縮されているのでしょうか。
とても嬉し結果に、発売が楽しみになりました。
ゼロ次流通サイトMakuakeにて先行販売を開始(外部リンク)しました!
京都三条ラジオカフェ「京都遊空間(外部リンク)」にGIN BAR C&D先斗の山添様と当課担当にて出演いたしました。
商品企画・販売:株式会社リカーマウンテン
レシピ開発:GIN BAR C&D先斗ら府内バーテンダー
原料提供・レシピ監修:共栄製茶株式会社
製造・レシピ監修: 佐々木酒造株式会社
パッケージデザイン:若林株式会社(SOU・SOU)
事業者マッチング・補助金支援等プロジェクト協力:京都府商工労働観光部ものづくり振興課
京都府「観光・伝統・食関連」産業連携事業緊急支援補助金活用
お問い合わせ