ここから本文です。
知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。
(掲載日:平成28年4月22日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)
サント機工株式会社(外部リンク)の山下会長にお話をおうかがいしました。
―まず、事業の概要を教えてください。
会長) 機械金属加工、機械組立を行っています。府内でも指折の数のマシニングセンターを保有し、特に大型異形材の加工を得意としており、難しい複雑な形状の鋳物をミクロン単位の精度で切削しています。
―様々な分野の大手メーカーと直接取引をなさってますね。
会長) 船舶エンジン、産業用機械、繊維機械、歯科医療器など幅広い分野に、多品種小ロット対応で製品を提供しています。製品受注の段階から発注企業に対してコストの低減や品質確保に向けた改善提案を積極的に行い、独自の生産管理システムを駆使し24時間体制で機械稼働状況を把握し、急な短納期のオーダーにも即応する体制を構築するなど、常に発注サイドの視点に立ち、顧客満足して頂ける事が大事だと思っています。
―このように会社を発展させてこられた秘訣は何でしょうか?創業の経過などから教えてください。
会長) もともと戦前の航空機メーカーの疎開工場を前身としています。そこの従業員であった私の父が見込まれて、事業を承継したのです。「サント機工」の社名には、我が国の近代化の礎を築いた養蚕の都、「蚕都(さんと)」として繁栄した綾部の、伝統と高いものづくり技術を引き継ぎ、伝えていこうという、創業者の熱い想いが込められています。そして長らく繊維機械部品の「加工」をメインとして営んできましたが、付加価値を高めるため、以前から関心があった「組立」にも徐々に幅を広げていきました。
―「組立も」というように「意識」を持っていることが、まずは重要なのですね。
会長) それでも、やがて海外との価格競争の時代になり、それまで売上の大半を占めていた大手メーカーの希望価格についていけず、取引額を縮小する決断をし、必然的に会社の規模を縮小しました。そして、もともと得意としてきた鋳物である異形材加工技術を武器に、少量多品種対応へと転換していきました。最初は苦労しましたが、知り合いの企業様から取引先を紹介していただいたりしながら、様々な分野の大手メーカーとの取引ができていったのです。
―「ネットワーク」も大切なのですね。
会長) 人との巡り会わせは本当に大切です。出会いが一日違っても思いが成就しなかったという経験もあり、タイミングよく巡り会うことが大切です。そのために様々な組織の役員等をしながら、人脈づくりをしてきました。あと、「早く動く」ことも大切です。
―さて、会長は別のビジネスもされてらっしゃるとお聞きします。
会長) はい。サンライト株式会社という会社で、太陽光発電事業を行っています。これも、先ほどの「早く動く」の精神に基づき、着手した事業ですね。4130枚の太陽光パネルを設置し、売電しています。タブレットによりリアルタイムで発電状況等が分かりますので、雪の日などは、発電状況を見て、パネルの雪かきなども行っているんですよ(笑)。
写真左:モニタリングシステムは平成27年度元気印企業・ラプラス・システム様製です。
写真右:雪下ろしのビフォー、アフター
綾部はもちろん京都のリーダー的存在であるサント機工様。同社のますますの発展が楽しみです。
お問い合わせ