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知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業等を紹介するページです。
(令和3年7月9日、ものづくり振興課 足利)
株式会社日本果汁(外部リンク)(本社:京都市、京都南センター:木津川市)の河野代表取締役にお話をおうかがいしました。
--まずは、御社の概要を教えてください。
河野)平成21年創業、現在約30名体制で、日本全国の果物・野菜を用いて、食品メーカー向けの加工品製造や自社商品の製造、そして果実・野菜の卸を行っています。
--このシロップも、本当に全国津々浦々の風景を思い浮かべるだけでも気分がいいですね。
河野)無香料・無着色、果物の美味しさをそのままに閉じ込めています。産地に出来るだけ足を運ぶようにしていますので、どの果実・野菜がどんな風に育てられ、どんな特徴があるのか勉強するようにしています。それらの味をどう上手く引き出すか、研究の日々です。
--どのくらいのアイテムがあるのですか?
河野)数えられないですが、常時出ているもので300種類くらいあります。毎日5、6品の開発を行っています。
--すごいですね!製造装置も相当な種類が必要なんじゃないですか?
河野)そうですね。30種類以上あると思います。自動化も進めていますよ。
--そうなのですね。
河野)果汁だけではありません。皮も無駄にすることなく有効活用して、ドライフルーツ、パウダーやピューレ、エキスやオイルなど様々な加工品を作っているのです。
--これはすごいですね。農家さんにとっても、食品メーカーさんにとっても、御社と組めば商品展開にいろんな広がりが出そうですね。こういう業態は滅多に聞きません。
河野)ありがとうございます。このドライフルーツ、ちょっと召し上がってみてください。
--ありがとうございます。むちゃむちゃ美味しいです!
河野)このドライフルーツは香料や色素、酸味料等の添加材は使っておらず、柑橘皮と果汁、砂糖のみで仕上げています。。
--素材のままって、こんなに美味しいのですね。
河野)色々と開発してきましたが、原点に戻って、シンプルな設計が一番良かったです。
--さきほどおっしゃったように、原料について知り尽くしてらっしゃるからこそなせる技なのでしょうね。
河野)原料の確保から加工、販売までをワンストップで行い、様々なご要望に応じて、企画や試作、開発テストなど柔軟に対応しています。
--なんか「果物愛」「野菜愛」を感じます!
河野)もともとみかん農家の孫なんです。12年前、愛媛の青果問屋の社長から、「農家さんの為の会社をやって欲しい」と言われました。毎日1時間以上、数ヶ月間、電話で言って頂き、自然とその気になれました。
--それはすごいですね。それだけ見込まれるということは、河野さんの中に「この人なら」と思わせるものを見出してらしたからでしょう。しかし、もともと京都ではないということですか。
河野)はい。その社長から「会社の所在は京都がいい」とアドバイスを頂きました。営業していても産地を訪問しても「京都」と言えば受け入れてもらいやすく、本当にありがたいです。
--その社長さんに、私どももお礼を言わねばなりませんね(笑)。この仕事をされていて、お困りごとは?
河野)果実や野菜は「生き物」ですから、収穫時期が限られています。そういう点では、数量調整に苦労することがあります。しかし、逆に言えば、旬の時期というものがあります。「冬になったらコタツの上にみかん」。そんな光景が今でも好きです。
--なるほど。
河野)世の中は便利となって、食は多様化しました。外国の美味しい料理が気軽に食べる事が出来るようになりました。選択も本当に広がりました。しかし、季節の食材を、旬に食べる文化が寂しい事に減ってきたように感じます。当社は、日本が育んできた「美味しい」がこの世から無くならないように、農産物の溢れる価値を見つめ直し、育んでいきたいと考えています。
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