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知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。
(2023年12月25日、ものづくり振興課)
人気グループ・TOKIOの国分太一さんがMCを務めるMBS毎日放送『TOKIOテラス(外部リンク)』公式YouTubeチャンネルにて、CONNEXX SYSTEMS株式会社(外部リンク)様が紹介された放送の動画をご覧いただくことができます!
(2023年11月30日、ものづくり振興課 足利)
CONNEXX SYSTEMS 株式会社(外部リンク)の塚本社長インタビュー記事です。
(2023年7月10日、ものづくり振興課 足利)
(令和3年5月21日、ものづくり振興課)
mRNAワクチンのためのマイナス75度以下のフリーザー用に、あるいは、大雨の季節の災害停電対策用に、今、CONNEXX SYSTEMS 株式会社(外部リンク)(本社:けいはんなオープンイノベーションセンター)の蓄電池の依頼が急増中です。各現場の皆様、ぜひ、ご相談ください。
(左)ワクチンフリーザー用に (右)災害停電対策用に
(令和3年2月9日更新 ものづくり振興課)
CONNEXX SYSTEMS 株式会社(外部リンク)(本社:けいはんなオープンイノベーションセンター)のコロナワクチン保管用フリーザーの停電対策に「非常用小型蓄電池PEシリーズ」(外部リンク)です。
(令和2年3月30日 ものづくり振興課 足利)
CONNEXX SYSTEMS 株式会社(外部リンク)(本社:けいはんなオープンイノベーションセンター)の今井営業部長にお話をおうかがいしました。
--新製品関連のニュースリリースをされましたね。
今井) はい。そうなんです。 2つありまして、1つは業務用中型蓄電システム「BleuPOWERTM」(外部リンク)です。
--先日も導入先の美山診療所さんにお伺いしましたが、喜んでらっしゃいました!
今井)ありがたいです。 一方、今回のBleuPOWERはリチウムイオン電池、鉛電池とも大幅に容量を増やしまして、蓄電容量108kWhと現行品の25倍以上です。 それでも、鉛電池だけの蓄電システムに比べると軽量・コンパクトなシステム設計が可能でして、屋外にも設置できるものです。
--なるほど。 従来型とは用途やターゲットが異なるという事ですね。
今井)そうです。 まず我々が想定しているのが、地域の防災拠点での活用です。 例えば、廃校や道の駅が、災害時における避難場所、防災拠点として注目されていたりしますが、容量が大きいのに鉛電池に比べてコンパクトなBleuPOWERであれば、そうした既存の施設の避難場所化、防災拠点化を図るのにお役立ちできると考えています。
--いいですね!
今井)ほかにも、一般の工場、大規模商業施設等でのBCP対策としても有効です。
--そうですよね。
今井) また、非常時対応だけでなく、毎日の節電にも貢献します。ピークカット電力設定が可能で、最大使用ピーク時に強制放電することで「最大デマンド」を制御し、電気料金の削減に貢献します。また、スケジュール設定では、発電電力を時間帯別に充放電すること でピークシフト効果も得られます。それに、そうしたコストカットだけでなく、将来的には、バーチャルパワープラント(VPP)を構成する蓄電池として、収入を得ていただくということにも繋がっていくと思います。
--では、もう1つのニュースリリースはいかがでしょうか。
今井) 「HYPER BatteryTM」(外部リンク)の量産化ですね。
--おお!開発されてきたものが遂に!リチウムイオン電池なのに、キャパシタ並みの入出力密度を実現するものですね。いわば、容量も大きく時間当たりの入出力量も大きい、まさに「HYPER」ですね。
今井)はい。リチウムイオン電池としての高エネルギー密度に加えまして、電池セルでの抵抗を可能な限り小さくする事にチャレンジし急速充放電を実現しています。
--そうなんですね。
今井)加えて、サイクル寿命も優れており、DOD 25%という条件下ではありますが、8C というハイレートでの充放電を 50,000 サイクル繰り返した後も、80%以上の容量を維持する事が可能です。
--用途は?
今井)例えば、無人搬送車/自動搬送ロボットの分野では大手機械メーカさんにご採用頂いております。また、短時間での充放電、大電力回生を必要とする移動体やロボット、その他産業機器・装置、電力需給調整、 再生可能エネルギーの短周期変動抑制等の用途に最適です。例えば HYPER Battery™を搭載した AGV は、僅か 90 秒間の充電で、30 分 間にわたり 重さ1t の荷を搬送し続ける事が出来ます。
導入が進むこと期待です!
(令和2年3月3日 ものづくり振興課 足利)
(掲載日:平成30年2月27日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)
CONNEXX SYSTEMS 株式会社(外部リンク)(本社:精華町)事業本部営業グループの今井さんにお話をおうかがいしました。
―まずは御社の概要から教えてください。
今井) 2011年設立し、現在、従業員は約30名で、次世代型発蓄電システム等の開発を、ここ、けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)を拠点に行っています。
--どんなものを開発されているのですか?
今井)例えば、BIND Battery®です。複数の種類の異なる蓄電池を一体化することにより、構成する各蓄電池の特性を活かし、相乗的に性能を向上させる、これまでにないハイブリッド蓄電池です。
--ハイブリッド!
今井)例えば、リチウムイオン電池と鉛電池とを「BIND」することにより、長サイクル寿命、高エネルギー密度といったリチウムイオン電池の特性と、耐過充電性能や良好な低温特性といった鉛電池の特性とを併せ持った、極めて安全性の高いものになっています。
--ほう!
今井)リチウムイオン電池は、ほぼ100%の充電効率を有する優れた蓄電池ですが、何らかの原因により、ひとたび過充電状態となると、エネルギーの異常蓄積により、熱暴走を起こし、最終的には破裂、発火に至る、本質的なリスクがあります。一方、鉛電池等の水系電池は、電解液の分解反応により、一定以上のエネルギーは熱として系外に放散されてしまうという特性があります。Li-Pb BIND Battery®は、リチウムイオン電池の性能を最大限に活かしつつ、過充電エネルギーを安全に排出することができるように設計されています。
―なるほど。
今井) ですので、災害時ですとか、寒冷地ですとか、過酷な環境にあってもしっかりと機能が発揮できます。さらに、パワーコンディショナーを内蔵している上に、スケーラビリティが高く、カスタマイズもしやすいので、つまり、ややこしい工事も不要で、簡単手軽に設置や拡張もできるのです。
―売れ行きについてはいかがでしょう?
今井) パワーコンディショナーの設置が不要な手軽さで、太陽電池と一緒に導入したり、夜の間に電力を貯めてピークシフトに使うとか、家庭用に多く導入いただいています。今後は、命に係わる医療機関や工場などで、災害時における事業継続にもお役に立てるよう、産業向けにも販路を拡充していきたいですね。
―他にはどんなものがありますか?
今井) 既に開発が済み、ライセンス提供をしているものですが、「SCC; Silicon-Carbon Composite)」というものがあります。情報家電分野や自動車分野等では常に、より容量の大きなリチウムイオン電池が求められています。負極材として炭素(グラファイト)を用いた現行のリチウムイオン電池は、その容量が理論限界に近づいており、さらなる大容量化のためには新しい負極材の実用化が必要不可欠です。負極材の大容量化のために、グラファイトの10倍以上、4200mAh/gの容量を有するシリコンに注目が集まっています。シリコン負極材の課題はサイクル特性にあり、世界各国の大学、研究機関、企業でサイクル特性改善のための開発が行われていますが、グラフェンやシリコン・ナノチューブなどの高機能材料が用いられており、実用性に乏しいのが現状です。
―なるほど。
今井) 当社では、高価な材料を用いることなく、微小シリコンを炭素からなる導電ネットワークに均一に分散させる技術を確立し、現行負極材の4倍以上に相当する1200mAh/g以上の高容量と、良好なサイクル寿命を両立させた次世代リチウムイオン電池向けの革新的負極材「SCC; Silicon-Carbon Composite)」の開発に成功しました。SCCは優れたサイクル性能を持ち、150サイクル後も容量の低下がほとんどありません。これは現行グラファイト負極材と同等程度の性能であり、従来のシリコン系材料に比較して圧倒的に優れたサイクル性能を有しています。また、SCCの表面構造は現行グラファイト負極材とほぼ同一であり、現行グラファイトと全く同じハンドリングが可能であるのみならず、電極工程装置も既存品を使うことができるというメリットも併せ持っています。そのため、SCCは電池メーカーが量産しやすい材料であると言えます。
―素晴らしい。
今井) さらに、現在開発中のものとしましては、まず、「Hyper Battery」があります。電気エネルギーを効率的に利用するには、高エネルギー型の蓄電デバイスとともに、大出力型の蓄電デバイスも必要不可欠です。現在、大出力型の蓄電デバイスは、キャパシタに限られますが、そのエネルギー密度はリチウムイオン電池の1/100程度であり、エネルギー密度の向上が求められています。当社は、新型の負極材SCCを用いて、キャパシタと同等の高率放電/高率充電特性、さらにはキャパシタの20倍以上のエネルギー密度を有する新しい電気化学的デバイスとして「Hyper Battery」の開発を進めています。
―キャパシタではないのですね?!
今井) はい、リチウムイオン電池です。負極材料と電解液の組み合わせのノウハウによるものですね。電池抵抗を可能な限り小さくするため、あるいは、大電力使用時の発熱をすばやく取り去るために短冊状薄電極を多数枚積み重ねた「True Stack構造」を持ちます。また、ハイパー電池TMは、薄板板状形状に4つのセルを格納した、12V系の電池となっています。
―開発が終わるのが待ち遠しいですね。
今井) もう1つが「Shuttle Battery」です。安価で安全な鉄を燃料とし、化石燃料に匹敵する高いエネルギー密度を有する、超高エネルギー密度型の次世代蓄電デバイスをということで開発を進めています。これは、固体酸化物型燃料電池(SOFC)と鉄-空気電池とを融合した高温作動型の全固体蓄電池です。システムを大型化することで、7000Wh/L以上、すなわち現行リチウムイオン電池の14倍以上という高いエネルギー密度の実現も可能な革新的な蓄電池です。
―どういうことですか?
今井) Shuttle Batteryの放電メカニズムは、SOFCの放電により生成される水を、鉄粉と反応させることで水素を再生する仕組みです。この反応は可逆反応であり、充電が可能です。燃料電池と異なり、水素を連続供給する必要がないので、改質器や高圧保存設備、水素ガス・タンク、水素ガス・パイプライン、水素ガス・ステーション等は全て不要となり、社会インフラ投資を含めたエネルギーコストが激減します。
―すごく画期的ですね!大きく世の中の仕組みが変わりますね。
今井) 安価な鉄と無料の酸素を活物質とするため、Shuttle Battery自体のコストも、その性能からは考えられないほど低く抑えることができます。また、主要な材料は不燃物(セラミックと鉄)であり、系内で発生している水素ガス量も微量であるから、全固体で安全性が高い蓄電デバイスです。なお、鉄粉と水との水素生成反応は400℃以上の高温であり、鉄粉表面が焼結することにより、徐々に反応速度が低下するという課題があります。しかしながら、既に当社は、鉄粉に特殊な表面処理を施し、鉄粉の焼結を防ぐことでサイクル特性を向上させることに成功しています。Shuttle Batteryは、より長期間/大規模なロードレベリングが可能な大規模蓄電システムや、EV、E-Boat、E-Plane等の電動式移動体の飛躍的な普及を可能にする技術として期待されています。
―こうした様々なユニークな発想は、どのようにして生み出されるのですか?社長は世界で初めて角型Ni-Cd電池を開発された方ですよね?
今井) はい、そのとおりです。大手電池メーカー勤務時代に世界初となる角型Ni-Cd電池の開発を行ったり、アメリカで設立したベンチャー企業で医療用・衛星用等の特殊リチウムイオン電池の開発などを手掛けてきています。加えて、現在は、様々な分野から電池のスペシャリストが当社に集まってきており、そのチーム力が開発の元になっています。
―最後に今後の展望についてはいかがでしょうか。
今井) 様々製品開発を通じて、将来的には「Shuttle Battery」を軸に、他の電池や電気エネルギーなどを効率的にネットワーク化する「power NET」の構築実現を目指しています。例えば、一般家庭に「Shuttle Battery」と「Hyper Battery」をセットで設置できるようになれば、商用電力に頼らずに家庭での必要な電気を全て賄うことが可能となります。エンドユーザーがどのように製品を活用されるのか、ニーズ、実態を把握、分析し、また、自社製品の効果的な活用や、商用電力との使い分けなどの最適な設計を追求して、電気エネルギーの効果的な利用を通じた環境調和型の社会インフラの構築に貢献してまいります。
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