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海と魚のサスティナブルを追求するChefs for the Blue(外部リンク)についてご紹介しています。
(2024年2月5日、ものづくり振興課 足利・御厨)
Chefs for the Blue(外部リンク)の京都オープニングミーティングが開かれました。
ファインダイニングの世界では、「ノーマ」を通じて「発酵」が認識され、地元食材の活用やSDGs 等の流れが生まれ、コロナでそれが定着したとのこと。
日本の海産物は、締め方から流通まで様々なノウハウが詰まってて、鮮度や処理の面では、シェフの目線から見て、海外と比較しても、すごくクオリティが高いとのこと。
一方で、資源としての魚への接し方は、海外が進んでいるそう。
高校卒業後、バスフィッシングのプロ(プロゴルファー並みのステイタスがあるそう)を目指し渡米したという中東さんによれは、米国には、一般人にも、小さな魚を採ってはいけないというルールが浸透していた。厳しい罰則もあるんだそう。
中東シェフと佐々木代表
あるいは、米国のスーパーの食品売場では「緑タグ=たくさんある」「黄色タグ=減少傾向」と、消費者に選ばせるようにしているそう。
日本の魚の自給率は、以前は100%でしたが、現在は59%。フードジャーナリストの佐々木さんが、日本の食文化を支える魚の漁獲量が激減しているという問題を知って、その解決のために、シェフの皆さんと立ち上げたのが、Chefs for the Blueです。
魚は化石資源と違って、きちんと守れば増える資源です。全体に減少中ですが、クロマグロなど厳しい漁獲制限を敷くことによって、徐々に資源が回復している魚種も少ないながらあると言います。
「とにかく魚について知らないことが多過ぎることに気づいた」というシェフの皆さん。
この活動を通じて、魚はいつもあるわけじゃないこと、自然の状況に大きく左右されるということを、改めて知ったという。
坂本シェフと酒井料理人
かと言って、養殖へのシフトも、簡単ではないとのこと。例えば、黒マグロ1キロ太らせるのに、餌となるサバが12〜13キロ必要であったりするからです。
日本では先ほど来、繰り返し述べられているとおり、漁獲量が減少しており、市場で買い付けるより、知り合いの仲買人に頼んで確保してもらうしかなくなってきているそう。だから、できるだけ「魚を使い切る」ように、料理の在り方がシフトしているそう。
ファインダイニングの世界でも、本当の贅沢が変わってきているんですね。
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