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本日の発表項目は、令和6年度近畿府県合同防災訓練の実施についてです。
この訓練は、近畿2府7県の持ち回りで実施しているもので、今年は「京都府総合防災訓練」及び「緊急消防援助隊近畿ブロック合同訓練」と合わせまして、10月26日と27日に福知山市などを会場に実施いたします。
近年、災害が激甚化、頻発化しておりまして、今年は元日に能登半島で大きな地震被害が発生し、8月には日向灘を震源とした地震の発生に伴いまして、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されました。
また、9月21日からの大雨により、地震被害からの復興途上にある能登半島におきまして、再び大きな被害がもたらされました。
京都府におきましても、昨年は台風第7号による大きな被害が中丹地域を中心に発生したところです。
こうした状況を踏まえて、今回は、中丹地域における豪雨と直下型地震の複合災害による被害を想定した訓練を実施します。
今回実施する訓練のうち、「災害対策本部事務局訓練」では、京都府危機管理センターにおいて、被害発生直後の情報の取りまとめや、緊急消防援助隊等への要請等にかかる図上訓練を実施します。
「災害対応訓練」では、福知山市において、各防災関係機関の連携による救出・救助訓練などを実施しますとともに、啓発展示を行います。
「広域防災活動拠点運営訓練」では、京都舞鶴港において、自衛隊や海上保安庁の船舶、ヘリコプター等と連携した物資輸送、給水、避難などの訓練を行います。
「避難所運営訓練」では、府民の方にも御参加いただき、避難所開設、運営等の訓練に取り組みますので、当日の取材についても御協力をお願いします。
私からは以上です。
近畿府県合同防災訓練について、能登半島地震等の教訓を踏まえた訓練を実施するとのことだが、教訓や課題とはどういったものか。また、その内容をどのように訓練に落とし込むのか。
能登半島の場合は、地震被害の後、豪雨被害の発生までタイムラグがありましたが、今回の訓練は、豪雨と直下型地震が同時に発生した場合の複合災害を想定して実施します。
両方の被害が同時に発生した場合、能登半島の被害と同じように地震でインフラに被害が発生し、弱っている時に豪雨が降るといった状況も想定した訓練になると考えています。
訓練では、例えば避難所の環境整備について、能登半島地震の時には話題になりましたので、避難所運営訓練では、そのようなことにも当然、意を用いていきたいと考えています。
それから、能登半島地震の時だけに限ったことではありませんが、救出救助や連絡体制などの初期対応が、特にインフラの寸断によって迅速にできなかった部分があります。今回、たまたま広域で訓練をやらせていただき、様々な関係機関が入りますので、災害発生直後からそのような複数の機関が上手く連携できるかどうかなど、能登半島地震の教訓を踏まえたような訓練内容にしたいと考えています。
いずれにしろ、能登半島地震のことだけを考えたわけではなくて、通常の防災訓練の中に、能登半島地震の教訓も加味した形で実施をしたいと考えています。
本日、亀岡市がサンガ練習場の候補地の募集開始について記者発表し、サンガからも公式に説明があったが、サンガスタジアムを所有している京都府の受け止めはどうか。
本日、亀岡市がサンガ練習場の候補地の公募開始の発表を行われたことについては、当然承知しています。サンガスタジアムは亀岡市にある訳ですが、練習場も誘致することにより、亀岡市として、スタジアムを核としたまちづくりを進めたいということです。
我々としても、京都府全域のスポーツ振興という観点に立てば、スタジアムと練習場が一体的に機能することは、よりスポーツ振興に資するものだと考えていますので、我々としてもサッカー協会に協力を呼びかけるなど連携の輪を広げることで、この取組を支援していきたいと考えています。
これまで時間をかけて、関係の方との間での情報共有や理解促進に努めてこられましたので、引き続き丁寧にやっていただきたいです。基本的に、スポーツ振興という観点では、意味があることだと思いますので、協力していきたいと考えています。
先日、自民党京都府支部連合会が北陸新幹線延伸に関する講演会を開催したが、京都府からは誰か参加したのか。そこで国土交通省の担当者から説明があったが、知事の受け止めはどうか。
京都府からは武田副知事が出席し、その模様については、間接的ですが報告を受けています。
国土交通省からは、一般論的には若干詳しい説明があったと思いますが、敦賀-新大阪間のプロジェクトの中身について詳細な説明が行われたとは聞いておらず、説明内容に新しいことはなかったと認識しています。
一方で、議員の方や沿線の首長さんが出席されていて、いくつかのやり取りがあったと報告を受けています。
例えば、地下水への影響や、騒音・振動などの施工上の課題への質問、実際の財政負担についての質問、整備効果が府域全体に波及する必要性についての発言など、いくつかの質問や発言があったと聞いています。
我々としては、そうした様々な発言も府民の皆さんの御意見や疑問点の一部だと捉えていますので、しっかりと受け止めて今後の対応に活かしていきたいと考えています。
その場で行われた記者団による取材において、国土交通省の担当の方から「必要があれば、京都府に説明していきたい」との発言があったが、京都府から説明を求めることはあるのか。
今は選挙期間中で説明を行うのが難しいということもあるのかもしれませんが、我々としては、斉藤国土交通大臣が仰っているように、プロジェクトの具体的なことについての詳細な説明は当然行われるものだと思っています。
そのため、我々が求めないと説明が行われないという前提には立っていませんので、私自身が催促するつもりはありません。いずれ行われるのではないかと思っています。
年内にはおそらく3ルートから1つのルートに絞られると思うが、年内に説明を受けるということか。それとも、もっとルートがしっかり固まってから説明を受けるということか。
私の考える前提としては、ルートが固まってからではなく、今示されている案についての説明です。3ルート案があるのは、京都市内の中心部を通る部分のことであり、それ以外のところについては複数の案がある訳ではないので、3ルートを含めた現行の案についての説明がなされることを前提としていますので、3つのルート案を1つに絞り込んでからの説明ということでは全くありません。
では、選挙が終わってから説明を受けるということか。
そこは分かりませんが、そうなのではないかと思います。
北陸新幹線延伸に関する講演会の終了後の質疑で、国土交通省の方が、京都府に市町村と国の間に入っていただきたい、窓口になってほしいという趣旨の発言をされたが、そういった役割を求められていることへの受け止めはどうか。
まず環境アセスメントの手続き自体が、都道府県知事が関係する市町村長の意見を踏まえて意見を出すというものになっており、今までの手続上もそうしてきました。環境アセスメントにおいては、府はもともとそういう役割を負っています。
それから、国土交通省の方が言っているからということではなく、沿線の市町村の利害関係は必ずしも全部同じではないので、事業主体に対してそれぞれが立場を主張すると皆さん困られますので、間に入るかどうかは別にしても、府がある程度取りまとめる機能を持たなければいけないというのは、どんなプロジェクトについても同じです。そこは、国土交通省から言われたからという訳ではなく、府がしなければいけないことだと考えています。
北陸新幹線延伸に関する講演会において、西田自民党京都府連会長が、北陸新幹線の費用負担については、これまでにない形の制度が必要だという趣旨の話をされていたが、どう考えているか。
これについては「受益に応じた負担」と前から言っています。鉄道事業者にとってみれば「事業採算性」が重要ですが、地元負担の妥当性を判断するためには、受益というのは抽象的な言葉ではありますが、それなりの効果があるのかということです。
そうした観点に立った時に、これは前から言っていることですが、もし制度を変えないとそれが実現しないということであれば、法律改正も含めて対応していただきたいというのが我々の立場です。
ただ、それが本当に実現できるかどうかという部分については、しっかりした担保がなければ我々もなかなか理解できません。どういう場面で議論するかは別にしても、「今までにない」「これまでにない」ということであれば、それがどういうもので、どういう形で実現するのか、実現の可能性や見通しについて、我々の方でもきちんと理解しないといけないのではないかと考えています。
先日、高浜原発1号機の50年を超える運転について原子力規制委員会から認可されたが、知事の受け止めと、国に対する要望はどうか。
高浜発電所1号機は、来月の11月14日に運転開始から50年になるということで、関西電力が昨年11月に申請した今後10年間の安全運転に必要な施設の管理方針に対して、今回、原子力規制委員会において認可されました。
これはあくまで現行制度上の認可ということで、昨年5月に制定されたGX脱炭素電源法が来年6月に施行されますので、法制度上、高浜1号機については、来年6月までに、改めて60年までの運転継続に係る原子力規制委員会の認可を受けなければならないことになっていると聞いています。
新しい審査基準が現行の審査基準とどれぐらい違うのかについて、私も正確には理解していませんが、いずれにしても、もう一段階ステップが要ることは間違いないと考えています。
ただ、いずれにしても、原子力発電所の運転は、何よりも安全性が優先されるというのが基本的認識なので、これまでも国に対しては、最新の知見と技術評価に基づく審査によって、より安全性が高まる仕組みを求めてきましたし、関電に対しては重要なインフラを扱っているという高い緊張感を持って安全対策に万全を期してほしいと言ってまいりました。
今後とも国や関電に対しては、原子力発電所の長期運転に伴う安全対策について万全を期すように求めていきたいと考えています。
観光庁から発表された訪日外国人観光客による消費額は、1月から9月で過去最高になったが、受け止めと、消費額を更に増やしていくための取組はどうか。
一昨日、観光庁より訪日外国人観光客の消費額が1月から9月で5.8兆円であったと発表されました。年間で過去最高だった令和5年の5.3兆円を現時点で既に上回っているということです。
この結果については、訪日外国人観光客数自体が、円安の影響もあり急激に回復しているということと、物価の上昇も影響しているのではないかと考えています。
ここについては観光振興を強めていきたいですし、来年は特に大阪・関西万博がありますので、2,800万人とも予想されている来場者の方に京都府域全体を幅広く周遊していただくような形での取組をしていくべきだと考えています。
一方で、観光客が一部の地域に集中しており偏りがあるとも言われていますので、松井京都市長とのトップミーティングで合意し、既に「まるっと京都」というネーミングで取組を始めていますが、周遊観光の促進に努めていきたいです。
トップミーティングでは、「まるっと京都」以外にも、例えば時間の分散化という観点からナイトタイムエコノミーの話もしています。いずれにしても、できる限り集中を避けた観光を目指していきたいです。
それ以外にも、観光客が集中することに伴って、特に京都市民の生活への影響が大きいということがありますが、京都市も混雑の緩和や市民の足の確保のための様々な施策をされていますので、この辺りについても当然、協力できるところは京都府も一緒になって、住んでいる人も訪れる人もハッピーになるような観光施策を進めていきたいです。
向日市のアリーナ整備については、公募型プロポーザルを進め、10月中旬には応募のあった事業者によるプレゼンテーションを実施するといった予定を公表しているが、進捗状況はどうか。
スケジュールは既に明らかにしていますが、11月末までに優先交渉権者を決定する予定にしています。外向けに何がどうなっているかというのは、なかなか言えませんが、そのスケジュールに向かって着実に手続きを進めています。
我々としては、この間に出ている地元の声や、我々がアリーナに求めている色々な機能などを考慮することを前提にした上で、事業者を決定したいと考えています。審査過程の内容については御勘弁いただきたいと思います。
現時点で全く応募がないという状況ではないということか。
ないということはありませんが、どういう内容かも含めて御勘弁いただきたいです。
地元からは道路の関係で色々な要望が出ているが、その後の検討の中で、新たに府が道路整備を行う見通しはあるか。
今の段階で具体的な事業の進捗について発表することは差し控えたいのですが、現在、向日市中心部のアリーナ周辺で事業着手している道路整備については、できる限り早く完成させたいと考えています。
それから、アリーナ整備に伴って交通の流れがどう変わるかということもあり、これは向日市のまちづくりとも関係します。アリーナの開催日数は限られている訳ですから、そういうことを前提に、アリーナのことだけを考えるのではなく、どのような道路計画が良いのかを検討しています。
ただ、アリーナの交通対策には、ハード面だけではなくて、公共交通機関の利用推奨など、できる限り交通を分散化するためのソフト面の対策もしなければいけないので、ハード面とソフト面を絡めて総合的に対応していきたいと考えています。
昨日、植物園で行われているマルチメディア・アートプロジェクト「LIGHT CYCLES KYOTO」のオープニングセレモニーに行ったと思うが、その感想はどうか。
見る人によって色々な感想があると思いますが、このプロジェクトは、自然のものである植物を、光と音で演出しており、例えばすごく背の高いサボテンに沿ってライトが動くなど、植物のあり様をよく考えて演出されているなと思いました。暗い中での光と音による植物の表現が非常に良くできているなと思いました。
本当に植物だけに興味がある人にとっては、暗くてよく見えないので、あくまで植物の姿を光と音で演出していく形のエンターテイメントとして理解していただくと非常に魅力があると思います。
昨日は、内覧会のような意味もあり、後ろから来られる方もいたので、急がないといけないと思ったもので、私たちは少し早く歩きすぎて、もう少しゆっくり歩くように言われたのですが、光や音がどんどん変化していき、特に光が変化していくので、ある程度同じところに一定時間滞在して見るのが良いという話もありました。
見られた方の感想を聞いても概ね好評だったと思いますので、私自身は非常に良かったなと思います。
ただ、まだ少し知名度が足りないので、是非とも皆様の御協力を得て、知名度を上げていただけるとありがたいと思いますので、よろしくお願いします。
来週に舞鶴市でズワイガニのブランドを守る研修会が開かれるが、期待や受け止めはどうか。
一番重要なことは、タグの不正利用による産地偽装の事件が起こった中で、京都府産ズワイガニへの信頼を回復するということです。
それで信頼を回復するためにできたシステムが、QRコードで管理するというもので、おそらく全国でもあまり例のない厳格なシステムになっています。当然ながら関係者の方はまだシステムに習熟されていないので、システムをいかに的確に運用するかというのが肝です。そうでないと信頼性がまた揺らぎますので、関係者の皆さんにきちんと習熟してもらいたいというのが、まずは私からのお願いです。システムに習熟してもらえば、失われた信頼は回復すると考えています。
関係者の方々は、京都府産ズワイガニのブランド価値をもっと高めていきたいとも仰っています。そういうことにも是非とも取り組んでいただいて、せっかく非常に良いシステムを入れてブランド価値を維持できるのであれば、よりブランド価値を高めるような努力も一緒にさせていただければと考えています。
そういう意識を高めるためにも、今回の研修会には期待しています。
こうした研修会は、10月23日以外にも何回かあるのか。
23日にやることは把握していますが、研修会が複数回あるかどうかは聞いていません。
ただ、要は関係者の皆さんが研修の機会に接して、システムが機能するようになることが目的なので、回数というよりも実際の運用が重要だと考えています。
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