特集1府民の命を守る看護
持続可能な地域医療のために
京都府知事
西脇隆俊
3年以上の長きに及んだコロナ禍において、看護職の皆さまは、常にご自身が感染リスクに直面する状況下にありながら、日夜、身を挺して患者さんのケアに当たってくださいました。
今年元日に発生した能登半島地震においては、府内から多くの看護職の皆さまが現地へ赴き、切迫する被災地の医療を支えてくださいました。
この場を借りて厚く御礼を申し上げるとともに、心からの敬意を表します。
団塊世代が全て後期高齢者となる2025年が間近に迫る中、看護に求められるスキルは複雑化し、そのニーズはますます高まることが想定されています。
また、地域による看護人材数の偏在も課題として横たわっています。
こうした課題を解決し、時代の要請に対応できる看護提供体制を充実させるため、人材交流を通じて看護職の皆さまのキャリアアップとワーク・ライフ・バランスの実現を図るなどの取り組みを進めています。
来たるべき超高齢化社会において看護職の皆さまにいっそう活躍していただくため府はこれからも全力で支援してまいります。
府立看護学校卒業生に聞きました
髙村 樹生さん
櫻井 野乃花さん
患者さんやご家族の心に寄り添い、信頼される看護師に
府北部地域で40年にわたって看護師の育成と地域医療の質の向上に寄与してきた府立看護学校。今年の3月に同校を卒業した髙村さんと櫻井さんにお話を聞きました。
共に京丹後市出身の二人は「人の温もりが感じられて、自然豊かな地元が大好き」と笑顔で話します。府立看護学校では、地元の病院や介護施設、患者さん宅での実習を通じて、あらゆる医療の現場に対応できる力を培ってきました。北部医療センターに隣接し、地域とのつながりが深い学校だからこそ、地域医療の現状を間近で知ることができたといいます。実習の際は、本当に患者さんの役に立てているのか悩むこともありましたが、「いつも来てくれてうれしい」といった言葉に支えられ、人とのつながりが深い地域の魅力を改めて実感したそうです。
二人とも、今年4月から地元の医療機関で働きはじめました。髙村さんは、確かな知識と技術で多くの人から信頼される急性期医療を担う看護師を、櫻井さんは、患者さんやそのご家族と長期間にわたって深く関わる慢性期医療を担う看護師を目指し、日々精進しています。
府立看護学校での実習の様子
府立看護学校とは
「地域完結型」医療の確立に向けた3年間の課程で、臨床に即した判断・実践能力を培い、地域に必要とされる看護師を育成しています。
場所:与謝郡与謝野町字男山455
TEL:0772-46-3258 FAX:0772-46-6234
地域の看護体制を充実させるための府の取り組み
看護人材交流研修プログラム
急性期病院、地域の回復期や慢性期の病院、訪問看護や介護施設など、多様な施設間での人材交流を促し、看護職のキャリア支援・スキル向上を目指します。
[プログラム内容]
「看護職キャリア支援センター」を公益社団法人 京都府看護協会に設置。キャリアアップを目指したい時や出産・子育て等のライフイベントの際、働き方に応じた人材交流研修の調整等を行います。
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こんなニーズに応える
人材交流研修を実施
急性期病院で勤務しているが、高度急性期・回復期等の病院の現場で学び、勤務先に技術を持ち帰りたい。
地域との連携を見据えた看護を提供するため、在宅・緩和ケアについて実際の現場で学びたい。
助産所で勤務しているが、病院の産科などで多様なケースについて学んでスキルを高めたい。
自身の出産・子育て期は施設で働いて、その後は元の職場に復職したい。
公益社団法人 京都府看護協会からのメッセージ
会長 豊田 久美子さん
医療・介護・看取りニーズが変化する中、看護職一人ひとりが存分に専門性と社会的役割を発揮していけるよう、キャリア支援体制を強化し、地域の皆さんの命と暮らしに寄り添う看護提供体制をより強固なものにしてまいります。
5月12日は「看護の日」
F・ナイチンゲールの誕生日を「国際看護師の日」に定め、看護の心を分かち合う日としています。
看護の日イベント in 京都
時間:5月11日 13時30分〜15時30分
場所:ゼスト御池地下街(中京区)
内容:AED体験・子ども白衣体験・ミニコンサートなど
お問い合わせ
知事直轄組織広報課
京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町
電話番号:075-414-4074
ファックス:075-414-4075
[email protected]
おことわり
掲載されている連絡先等は掲載時点のものです。
組織改正等により変更されている場合がありますので御了承ください。
ご不明な点がございましたら、広報課までお問い合わせください。