特集1「あたたかい京都づくり」に向けて
京都府総合計画を改定しました
新型コロナウイルス感染症の感染拡大や国際情勢の大きな変化など、歴史的とも言える社会の大きな転換点を迎えている中で、府民の皆様に、安心して豊かに暮らし、将来に向かって夢を抱いていただけるよう、府政運営の羅針盤である総合計画を改定しました。
「安心」「温もり」「ゆめ実現」の3つの視点に基づく「あたたかい京都づくり」を進めてまいります。
京都府知事 西脇隆俊
一人ひとりの夢や希望が全ての地域で実現できる京都府をめざして
将来構想
概(おおむ)ね20年後の令和22(2040)年を展望し、実現したい将来像を理念的に示しています。
1.人と地域の絆を大切にする共生の京都府
子育てにやさしい社会は、全ての世代にとっても暮らしやすい社会です。一人ひとりの尊厳と人権が尊重され、男性も女性も、子どもも高齢者も障害者も、外国人も、全ての人が地域で「守られている」「包み込まれている」と感じ、誰もが持つ能力を発揮し、生涯現役で活躍することのできる共生の社会づくりをめざします。
2.文化の力を継承し新たな価値を創造する京都府
地域の文化を継承・発展させ、京都府に住む人、学び働く人、訪れる人など全ての人を惹きつけ、さらには、文化が、観光、食、伝統産業から先端産業まであらゆる分野と融合し、京都流の新たな価値を創造し、発信し続ける社会づくりをめざします。
3.豊かな産業と交流を創造する京都府
大学や多様な企業、研究機関の集積を生かし、高度人材の確保、あらゆる産業分野の融合、ビッグデータの活用、さらには、AI、IoT分野の新たな技術開発やその活用により、社会課題を解決し、世界からも注目されるイノベーションを起こし、キラリと光り輝く企業が府内のあらゆる地域に立地している社会づくりをめざします。
4.環境と共生し安心・安全が実感できる京都府
頻発する自然災害の要因ともいわれる気候変動に適応し、「脱炭素」で環境にやさしい社会を実現するとともに、ハード・ソフトの両面から、災害・犯罪等からの安心・安全、そして全ての地域が地域資源を生かした豊かさを実感できる地域づくりをめざします。
これらの将来像を
実現するために
基本計画
将来構想で掲げた将来像の実現に向け、今後4年間の取組を示しています。
「8つのビジョンと基盤整備」「8つの広域連携プロジェクト」「分野別基本施策」の3つで構成されます。
8つのビジョンと基盤整備
「安心」「温もり」「ゆめ実現」の3つの視点に基づき、誰もが未来や夢に希望を持てる「あたたかい京都づくり」に向けた「8つのビジョンとそれらを支える基盤整備」を示しています。
8つの広域連携プロジェクト
府域の均衡ある発展に向けて、オール京都のプレイヤーと府全域で連携して相互に施策効果を高めていく「8つの広域連携プロジェクト」を示しています。
府全域での取組4プロジェクト + 4つのエリアごとの4プロジェクト
分野別基本施策
- 希望あふれる子育て
- 夢を実現する教育
- 安心できる健康・医療と人生100年時代
- 安心できる介護・福祉の実現
- 人権が尊重される社会
- 男性も女性も誰もが活躍できる社会
- 障害者が暮らしやすい社会
- 留学生・外国人が生き生きと暮らせる社会
- コミュニティが大切にされる社会
- 誰もが親しみ夢が広がるスポーツ
- 文化力による未来づくり
- 産業の創出・成長・発展と継承
- 交流機会を創出する観光
- 雇用の安定・確保と人材育成
- 農林水産業の成長産業化
- しなやかで災害に強い地域
- 犯罪や事故のない暮らし
- 脱炭素社会へのチャレンジ
- 成長・交流・情報・暮らしの基盤づくり
- もうひとつの京都の推進と地域連携
地域振興計画
山城、南丹、中丹、丹後の広域振興局ごとに、各地域の資源や特性を生かした地域振興策を示しています。
基本計画
8つのビジョンと基盤整備「安心」「温もり」「ゆめ実現」の3つの視点に基づき、誰もが未来や夢に希望を持てる「あたたかい京都づくり」に向けた「8つのビジョンとそれらを支える基盤整備」を示しています。
安心
1.安心できる健康・医療・福祉の実現
人生100年時代に対応した、質の高い、持続可能な医療・介護・福祉サービスを府内のどの地域でも受けられる環境を実現。
[主な到達目標]
-
2016年から2026年までに
健康寿命1.25歳延伸
2016年は男性71.85歳、女性73.97歳 -
2021年度から2023年度の3箇年で
介護人材 新たに7,500人確保
2021年度は2,685人
2.災害・犯罪等からの安心・安全の実現
あらゆる分野に潜むリスクに対し、危機を未然に防ぎ、被害を最小限に抑える対策や仕組みづくりをオール京都で構築。
[主な到達目標]
-
防災士資格取得者の人数
新たに800人養成
2022年10月末現在は1,883人 -
刑法犯認知件数
年間15,000件以下を維持
2019年は15,136件
温もり
3.子育て環境日本一・京都の実現
「社会で子どもを育てる京都」の実現に向け、「子育て環境日本一」の取組を進化。
[主な到達目標]
-
住んでいる地域が、子どもが育つのに良い環境だと思う人の割合
90%に上昇させて維持
2022年度は80.6% -
子育て環境日本一に向けた職場づくり行動宣言を行った企業数(累計)
3,000社に増加
2022年4月1日現在は1,642社
4.誰もが活躍できる生涯現役・共生京都の実現
地域や社会との絆を大切にしながら、包摂的で多様な人材がより社会参画・活躍できる共生社会を実現。
[主な到達目標]
-
仕事をはじめ社会的な生活を営む上で、自分の持っている才能や知識、技量などが十分に発揮できていると思う人の割合
70%に上昇
2022年度は52.4% -
今の社会は、性別によってやりたいことが制限されていると思わない人の割合
70%に上昇
2022年度は48.6%
5.共生による環境先進地・京都の実現
環境×暮らし×経済の好循環をめざす、環境と共生した社会づくりを推進。
[主な到達目標]
-
「温室効果ガス排出量削減率(2013年度比)」を
2030年度までに46%とする
2020年度は19.1% -
府内の総電力需要量に対する府内の再エネ発電電力量の割合
2030年度までに25%とする
2020年度は11.7%
ゆめ実現
6.未来を拓く京都産業の実現
京都産業の強みである多様性を生かし、世界に通用するオープンイノベーションを生み出し続ける持続可能な産業社会を創造。
[主な到達目標]
-
「スタートアップ・エコシステム形成を通じたスタートアップ企業設立数(累計)」について、
過去5年間の平均値から倍増となる
133件(33.2件×4年度)をめざす
2015~2019年度の平均値は16.6件 -
農林水産業の産出額を
802億円に増加
過去5年のうち最大値と最小値を除いた3年平均値775億円
7.文化の力で世界に貢献する京都の実現
伝統文化から最先端の文化までが共存する京都から文化創造・発信を行い、世界に貢献する「文化の都・京都」を実現。
[主な到達目標]
-
「府内のアートフェア等に参加する若手アーティスト(40歳以下)の数」を基準値の
1.5倍の200人に増加
2021年度は129人 -
文化・芸術に関わりを持つ(鑑賞・体験含む)人の割合
90%に上昇
2021年度は62%
8.交流と連携による活力ある京都の実現
大学の集積や大都市から地方への分散の機運を生かし、国内外から人や企業を惹きつける魅力と活力に溢れる地域づくりを促進。
[主な到達目標]
-
人口減少が進む丹後、中丹、南丹及び相楽東部地域における人口減少(転出超過数)の
約半数(7,000人(2022~2026年度))を移住者によってカバー
2021年度は676人 -
住んでいる地域(市町村)の観光資源が活用されていると思う人の割合を
63%に上昇
2022年度は48.5%
「8つのビジョン」を支える人・物・情報・日々の生活の基盤づくり
「8つのビジョン」を効果的に推進するため、人流・物流・情報通信・日々の生活の基盤づくりを促進します。
- 人流・物流の基盤づくり
- 情報通信の基盤づくり
- 日々の生活の基盤づくり
- 2024年度新名神高速道路(大津~城陽)開通
・6車線化の促進 - 京都縦貫自動車道園部以北の4車線化の促進
- 山陰近畿自動車道の早期整備
- 京都舞鶴港舞鶴国際ふ頭第2バース整備・2期整備
- 府全域でのデジタルインフラ整備推進
- 地域公共交通計画の策定支援
基本計画
8つの広域連携プロジェクト府域の均衡ある発展に向けて、オール京都のプレイヤーと府全域で連携して相互に施策効果を高めていく「8つの広域連携プロジェクト」を示しています。
※府全域での取組(1~4)と連動し、4つのエリア(5~8)ごとの広域連携プロジェクトに取り組みます。
府全域での取組
1.産業・物流広域連携プロジェクト
主な方策
府内各地における産業創造リーディングゾーンの形成
[分野]- シルクテキスタイル産業
- 脱炭素産業
- 環日本海物流促進
- ヘルス・スポーツ産業
- クロスメディア産業
- フードテック産業
- 新名神・近未来都市形成
- アート&テクノロジー
など
2.環境広域連携プロジェクト
主な方策
- 地域資源を生かした持続可能なまちづくりを支援し、府内各地にゼロカーボン地域を創出
- 産学公が連携し、水素などの新技術や3R技術等の活用による地域課題解決を推進
など
3.文化・スポーツ広域連携プロジェクト
主な方策
- 伝統産業や生活文化等に加えて、音楽や舞台芸術などの様々な文化芸術を京都中で体験できる取組を集中的に開催
- プロスポーツチームと連携した交流事業やトップアスリートのプレーを身近に触れることのできる機会の提供
など
4.観光・交流広域連携プロジェクト
主な方策
- オープン工房・オープンファームなど新しい産業観光の推進
- 都市と田園が共存する強みを生かしたミニMICEの誘致
- 関係人口が地域と連携して活動できる拠点や定期的に交流できる仕組みの構築
など
4つのエリアごとの広域連携プロジェクト
5.京都府北部地域連携都市圏
広域連携プロジェクト
主な方策
- 世界最高レベルのシルクと染めの技術を活用したテキスタイル産地の形成
- 京都府北部地域連携都市圏形成推進協議会と連携した産学公連携コンソーシアムの設立と人材育成、産業のステップアップ
など
6.南丹地域スポーツ&ウェルネス&
ニューライフ広域連携プロジェクト
主な方策
- スポーツ、食や癒やしによる健康長寿づくりの先進モデル地域づくり
- スポーツ&ウェルネス、フードテック産業などクロス産業集積エリアの創出
- 都市生活と田園生活がそれぞれ味わえる生活圏の創造
など
7.京都府南部イノベーションベルト
広域連携プロジェクト
主な方策
- 多くの大学や、日本を代表する企業が集積する強みを生かし、京都の文化を生かしたアートとテクノロジーが融合した産業や人材の育成
- 関西文化学術研究都市等の研究機関と連携し、新名神周辺エリアで、ゼロエミッション、自動走行などの先端技術を盛り込んだ近未来都市を形成
など
8.グレーターけいはんな
広域連携プロジェクト
主な方策
- 関西文化学術研究都市における高次研究機関の集積を生かし、地域の人々が幸福を感じる「サステナブルスマートシティ」の実現をめざした新たなイノベーションの創出
- 都市と田園が共存するエリアでの新たなライフスタイルを取り入れた、企業・起業家・ベンチャー等の誘致促進
など
地域振興計画
4つの地域振興計画山城、南丹、中丹、丹後の広域振興局ごとに、各地域の資源や特性を生かした地域振興策を示しています。
丹後地域振興計画
- 宮津市
- 京丹後市
- 伊根町
- 与謝野町
安心して「元気」に住み続けることができ、希望が持て夢が実現できる丹後地域
[4年間の対応方向]- 災害に強く、人権が尊重され、誰もが元気に住み続けることができる安心・安全な地域づくりを推進
- 地場産業の発展や新たな産業の創造など、地域が誇りを持てる活力ある産業づくりを推進
- 地域を支え、その活力の源となる人材の確保・育成を進めるとともに、誰もが活躍できる地域づくりを推進
中丹地域振興計画
- 福知山市
- 舞鶴市
- 綾部市
心つながる田舎の魅力と都市機能の両方を享受し、海・里山・まちを舞台に求める暮らしが実現できる地域を
[4年間の対応方向]- 人権尊重や子育て環境整備、地域産業振興によりUIターン等で若者が定着する持続可能な地域づくり
- 地域資源や交通・交流基盤を活かした人流・物流拡大による絆と交流の地域づくり
- 災害への対応力強化や暮らしの環境整備などによる安心・安全に暮らせる地域づくり
南丹地域振興計画
- 亀岡市
- 南丹市
- 京丹波市
来てよし・観(み)てよし・住んでよし交流人口・関係人口1,000万人超の賑わいと活気のある京都丹波
[4年間の対応方向]- 京都丹波の地域資源を生かした観光や移住・定住の推進による交流・活力のまちづくり
- 人権が尊重され、子育て世代にも魅力があり、誰もが希望を持って元気に暮らせる地域づくり
- 明日の京都丹波産業を担う人づくり
- 交流と安心・安全の基盤づくり
山城地域振興計画
- 宇治市
- 城陽市
- 向日市
- 長岡京市
- 八幡市
- 京田辺市
- 木津川市
- 大山崎町
- 久御山町
- 井手町
- 宇治田原町
- 笠置町
- 和束町
- 精華町
- 南山城村
個性豊かなそれぞれのエリアが魅力を輝かせ、つながり、更に発展する山城地域
[4年間の対応方向]- 新名神の全線開通を見据え、それぞれのエリア特性に応じた地域づくりの推進
- 暮らしを支え、災害に強い持続可能な安心・安全の基盤づくり
- 子育てや長寿の安心を確保し、人権が尊重され、誰もが生き生きと暮らせる共生社会の実現
- やましろ産業を地域の未来を支える柱へとパワーアップ
INFORMATION
京都府総合計画について府ホームページやリーフレットで詳しく紹介しています。
[お問い合わせ]
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TEL:075-414-4347
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