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審査委員長 小幡 豊(京都写真家協会理事長)
応募作品数と応募者数は前年度の数を大幅に上回りました。皆様に感謝を申し上げたいと思います。撮影者の憧憬は被写体の発見につながり「有りのままをいただく」作品に仕上がっています。「素晴らしい」の一言です。構図や色彩の役割は大変重要ですがそれ以上に皆さんの「写真大好き」の感情が全ての作品に見て取れました。今回審査を困らせた最大の事例を最初に申し上げます。被写体をカメラに収め作品として第三者に御見せする時の心がけ「しっかりとプリント作業を整える」この一言に尽きます。第三者に「私の感動を伝える」作業も写真表現の大切な行為です。入賞・入選者の作品もこの点でもう一歩ご努力される事をお勧めいたします。
色鮮やかな紅葉を見事にとらえ、散歩風景に繋げていただきました。陽ざしをつかむ作業は目で観た以上に思い通りに為らない場合があります。撮影時のフレーミングに余裕を与えないほど闊達に散歩される人と飼い犬の光景が目に浮かびました。鮮やかな作品に仕上がりました。
見事なシャッターチャンスです。微笑ましい語らいです。携帯電話を見つめて語る2組のカップルに楽しさを発見されましたね。奥の人物の語らいが空間に厚みを引き寄せています。木立と人物の配置が上手に生かされました。プリントの仕上げまでお気を使われると作品力がアップします。
花に魅せられた撮影者のお気持ちがしっかりと作品として仕上がっています。霧雨の色と花の色彩を仕上げるチャンスは多くありません。現場に足を運び、花を愛で作品化する日頃の感性は応募された他の作品にも読み取ることが出来ました。素晴らしいことです。
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