選定理由 |
府内の生息地が限られ、個体数も少ない。 |
形態 |
殻は短卵形で膨らみ、後端はやや尖る。殻長は最大で5cmに達する。幼生は円形で、殻長は0.19mmである。腹縁に刺状突起はない。 |
分布 |
西日本に分布し、府内では巨椋池、嵐山と八木町で記録がある。府内の由良川水系では採集記録はないが、この水系の竹田川(兵庫県)には記録があり、生息している可能性が高い。
◎府内の分布区域
淀川水系、(由良川水系)。 |
生態的特性 |
砂礫〜砂底に多く生息し、2年(殻長3cm)で性成熟する。妊卵期は3〜9月で、放出された幼生はオイカワ、ヒガイ、タモロコなどに寄生する。 |
生息地の現状 |
巨椋池は干拓で消滅し、嵐山の用水路も改修工事のために個体数は激減した。八木町の用水路でも現存個体数は少ない。 |
生存に対する脅威 |
河川改修による生息場所の破壊や水質汚濁による環境の悪化。 |
必要な保全対策 |
用水路の改修の際には貝類の調査を行い、本種などの生息を確認する必要がある。改修に当たっては土砂を入れた保護区域を設定し、改修後に貝類が生息できる環境を創設する必要がある。 |
その他 |
日本固有種 |