選定理由 |
府内の生息地が限られ、個体数も少ない。 |
形態 |
殻は翼卵円形から翼長卵形で平たい。殻頂の両側背縁に翼状突起があり、幼貝では著しく発達するが、成貝になると目立たなくなる。殻長は最大で25cmに達する。幼生は楕円形で、腹縁に刺状突起はなく、殻長は0.23mmである。 |
分布 |
滋賀県、京都府、大阪府に分布し、霞ヶ浦などに人為的に移植されている。府内では巨椋池、木津川と宇治川で記録がある。
◎府内の分布区域
淀川水系。 |
生態的特性 |
琵琶湖では水深20mまでの砂泥〜軟泥底に多く生息している。妊卵期は5〜7月で、放出された幼生はギギやゼゼラなどの底生魚に寄生する。 |
生息地の現状 |
干拓と改修工事で巨椋池と木津川では絶滅したと考えられる。宇治川でも水質汚濁によって環境は悪化しており、現存個体数は極めてわずかである。 |
生存に対する脅威 |
生存に対する脅威 河川改修による生息場所の破壊や水質汚濁による環境の悪化。 |
必要な保全対策 |
河川改修の際には貝類の調査を行い、本種などの生息を確認する必要がある。 |
その他 |
琵琶湖・淀川水系固有種 |