選定理由 |
ブナ林に生息することから、直ちに絶滅のおそれはないが、森林伐採により生息地が狭められている。 |
形態 |
体長16〜36mm。日本産で最大のオオキノコムシ科甲虫。体は黒色で、前胸背板、上翅肩部、翅端部に赤色紋を有する。日本産についてはほかに近似種はない。 |
分布 |
北海道、本州、四国、九州。国外では朝鮮半島。
◎府内の分布区域
美山町京都大学芦生演習林、佐々里峠、京都市左京区大悲山から記録がある。 |
生態的特性 |
幼虫はブナなどの広葉樹の枯木に生える硬質の多孔菌(サルノコシカケ類)に穿孔する。成虫は夏期に出現し、主に夜行性。昼間は食菌の穴の中や樹皮下に隠れている。 |
生息地の現状 |
府内の全域で、広葉樹の伐採とスギの植林によって生息地が減少している。また、佐々里峠では、自動車道路付近の広葉樹の古木の衰弱が著しく、環境が悪化している。 |
生存に対する脅威 |
伐採や大気汚染による広葉樹林の衰退。 |
必要な保全対策 |
温帯性落葉広葉樹林を保護すること。 |