選定理由 |
タイプ産地の京都市巨椋池は干拓で消失したが、淀川沿岸地に生息。 |
形態 |
体長8〜9.5mm。細長く筒型に近く平行状で艶消し状。黄褐色で頭部と前胸背板は多少とも濃褐色になる傾向が強く、希に上翅の会合線と側縁が暗色となり、一般に雌の方が淡色で、体毛は白黄色、細長く直毛で密。この属は北半球の草原地で多くの種が分化し、アジア大陸東部に分布する本種の原名亜種( A. subvittatus Motschulsky)と共に多数の種が知られるが、本邦には類似種はいない。本邦産本種は3亜種に分けられ、北海道産のものはテンサイの根系食害で著名なトビイロムナボソコメツキ( A. s. fuscicollis Miwa)、日本海離島の佐渡島・舳倉島・隠岐に分布するヘグラカバイロコメツキ(A. s. hegurensis Kishii)と本州・九州本土に分布する本亜種が知られ、いずれも両性の生殖器構造に差異が認められる。 |
分布 |
四国を除き青森から福岡までの河川敷に分布。
◎府内の分布区域
南部地域(桂川・宇治川・淀川の河川敷)から記録がある。 |
生態的特性 |
河川敷の堆積物などの下で年間を通して見られ、燈火にも来集する。植物根系を食すると思われる。 |
生息地の現状 |
これまでの記録では特に減少していることはないようで、このままの状態で維持されるなら安定であろう。 |
その他 |
日本固有亜種 |