選定理由 |
分布上注目、京都市貴船渓谷で1雄の採集例があるが、それ以外は中部山岳地以北の記録のみで、再報の可能性は少ない。 |
形態 |
体長は12.5〜18mm。幅広の長楕円状、ほぼ平行状で強固、多少上下に圧平される。黒色で強い光沢をもち、上翅では金緑色の光沢が著しいが、個体によっては青緑又は紫黒色のものもある。脚部は通常黒色で部分的に赤褐色のものもある。本邦産の他2種の内ミヤジマコガネコメツキ( S. miyajimanus (Ohira))は前胸背板点刻が極めて小型疎で、一般に本州の低山地のアカマツ林で見られ、アラコガネコメツキ( S. gloriosus (Kishii))は東北地方、北海道などの森林帯より高い高山岩石地帯に見られ、上翅に明瞭な凹凸の段刻構造がある。 |
分布 |
本州の中部地方山岳地域以北から北海道に分布し、サハリン(樺太)・朝鮮半島からも記録されている。一般的には富山・長野・山梨辺りが分布西限と見られている。
◎府内の分布区域
1963年京都市貴船渓谷から1雄個体が得られその後の採集例はなく、再報の可能性は少ない。 |
生態的特性 |
幼虫は草原の土壌中に生息し、植物の根系を食するが不明の点も多い。 |
生息地の現状 |
北山地区でも貴船・鞍馬近辺は四季を通じて人出の増加が多く、自然環境維持の最も困難な地域で、環境悪化は進んでいる。 |