選定理由 |
丹後地域の箱石浜などで1990年代までは、なんとか生息を確認したが、近年間違いなく個体数は激減している。 |
形態 |
体長14〜16mm、腹部の第1〜3環節に赤ないし暗赤色のバンドがある。同属のクロケラトリバチ(クロオオトガリアナバチ)よりやや大型。 |
分布と生態的特性 |
本州から南西諸島、フィリピンに分布。ケラの穴に侵入して、ケラを追跡・攻撃し一時的に麻酔して、卵を産みつける。麻痺から醒めたケラは巣穴に戻って生活するが、卵から孵化した幼虫に徐々に体液を吸われて死んでしまう。ケラに捕食寄生する、原始的な習性を持つ狩蜂。 |
生息地の現状と保全対策 |
都市近郊の田畑、湿地が減少し、ケラの個体数が減少している。ケラは農業害虫とされるが、その減少は、農薬の乱用や田畑の圃場整備などでその周辺のケラにとって好適な湿地的環境が失われているからと推測される。なお、近縁のクロケラトリバチも激減していることも確実で、併せて特記しておきたい。 |
その他 |
東アジア固有種 |