選定理由 |
全国的に減少している。府内での産地も局地的で、減少しているため。 |
形態 |
前翅長19〜25oの小型のジャノメチョウ。翅表は黒褐色で、前翅と後翅に1個ずつ眼状紋がある。裏面は褐色の地に白い波模様があり、前翅に1個、後翅に3個の眼状紋がある。
◎近似種との区別
ヒメウラナミジャノメと似ているが、後翅裏面の眼状紋の数が本種では3個で、ヒメウラナミジャノメ(普通は5個ある)よりも少ないことなどで区別できる。 |
分布 |
本州(関東地方以西)、四国、九州、屋久島などに局地的に分布する。対馬には別亜種ssp .motshulskyi が分布する。
◎府内の分布区域
北部地域(福知山市・綾部市)と南部地域(京都市・宇治市・城陽市・山城町・加茂町)から記録されているが、分布は局地的で、最近は見られなくなった所が多い。
◎近似種との比較
ヒメウラナミジャノメは府内全域に分布し、普通に見られる。 |
生態的特性 |
イネ科を主体とする明るい草地などが主な生息地。6月中旬〜7月上旬と8月下旬〜9月上旬の2回発生する。幼虫の食草はカヤツリグサ科やイネ科と考えられるが、野外で確認されたものは少ない。3〜4齢幼虫で越冬する。 |
生息地の現状 |
里山にある草地が主な生息地になっており、開発などによって、生息地が狭められている。 |
生存に対する脅威 |
開発による生息地の消失が最も心配される。 |
必要な保全対策 |
現在も安定して発生している生息地を保全する必要がある。 |