選定理由 |
稀な種で、日本からは現在3ヶ所の記録しかない。また自然状態をよく残した森林に生息すると考えられ、環境指標性がある。 |
形態 |
小型の種で、全体に黄色で胸背と小楯板と腹部の斑紋は黒色。翅には多少とも斑紋が認められる。近似種とは顔面下部が強く突出することで区別できる。 |
分布 |
ロシア極東部と本州。1917年栃木県の日光中禅寺で発見された種であるが、以後82年間記録がなく、1999年に京都府(美山町)と岩手県で相次いで再発見された。 |
生態的特性 |
幼虫は朽木にすんで腐殖を食し、成虫は花に集まる。同属のイトウアナアキハナアブは各地に見られ個体数も多いが、この種は現在のところ美山町芦生の1ヶ所のみでかつ極めて稀である。良好な自然林にのみ生息できると思われる。 |