選定理由 |
古く記録されているが、再発見されていない。中流域以上のやや広い河川に生息し、環境指標性がある。 |
形態 |
胸部は黒色で灰白色の縦条がある。オスの腹部は橙黄色で黒斑があるが、メスでは黒色。翅は不規則な暗褐色斑が散在する。オスは腹部の顕著な斑紋で、見誤ることはないが、メスは著しく異なり、注意を要する。 |
分布 |
日本では本州、九州に産する。京都府の産地の詳細は不明。ヨーロッパからシベリアにも分布する。 |
生態的特性および生息地の現況 |
幼虫は水生。メス成虫には群集に産卵する奇習が知られる。京都府では1916年の記述以降確実な記録が見当たらず、今回を含めて近年の調査でも採集されていない。上記の記述では、当時は決して少ない種ではないことをうかがわせる。しかし、古くから知られ、図鑑にもしばしば図示されているにもかかわらず、他の産地でも最近の採集記録はいたって少ない。総じて減少の傾向にあると判断される。 |
必要な保全対策 |
河川およびその周辺の急激な改変を抑えること。 |