選定理由 |
特異な形態のハナカミキリ亜科の一種で、分布は良好なブナ原生林に限られる。特に、西日本では分布が限られ、府内からは芦生演習林と佐々里峠でごく少数が採集されているのみの希少種である。 |
形態 |
体長11.5〜30mm。メスはオスよりも大型。上翅は短く、後翅と腹部が露出している。上翅や触角の色彩は、黒から褐色まで変異が多い。 |
分布 |
本州、四国、九州。
◎府内の分布区域
美山町佐々里峠と芦生演習林地蔵峠の2ヶ所で記録されている。 |
生態的特性 |
成虫は7月頃に出現し、ブナなどの広葉樹の立枯れに集まる性質があるが、訪花性はほとんどない。 |
生息地の現状 |
美山町佐々里峠ではかつて本種が採集された広葉樹林の一部は伐採され、生息範囲が狭められている。 |
生存に対する脅威 |
広葉樹の伐採、ダム建設による原生林の消滅。 |
必要な保全対策 |
温帯性落葉広葉樹林を保護すること。 |
その他 |
日本固有種 |