選定理由 |
保津峡が本種のタイプ産地である。Laius属は雄触角第3節が異形で、Laius historio、Laius pellegrini 以外は極めて特徴のある分布を示す。アシ原のみに固有らしい種で、現在木津川河川敷には稀でないが、分布は極めて狭く、河川敷改修に伴うその消長が危惧される。原産地である保津峡の個体群は絶滅したとされる(環境庁:1978)。 |
形態 |
原色昆虫大図鑑(II)甲虫篇[北隆館]93図版No.17を参照。体長3mm、黒色、藍光沢があり触角第1〜3節・口枝は黄赤褐色、上翅横帯は朱赤色、肢は暗色。同属他種に比して頭部が狭い。 |
分布 |
本州。
◎府内の分布区域
京都市右京区保津峡:岸井(1965);環境庁(1978);綴喜郡井手町:高橋(1985)。 |
生息地の現状 |
今のところ、産地は自然の河原が残り、アシ原が茂っているところだけである。 |
生存に対する脅威 |
木津川では河川敷改修計画があり、河川敷の公園化が進むという。 |
必要な保全対策 |
河原の自然(とくにアシ原)の保全がすべてである。 |
その他 |
日本固有種 |