選定理由 |
タイプ産地:京都市花園。全国的な希少種である。 |
形態 |
体長11.5〜20mm。やや強固で肥厚し筒型に近く平行状。暗赤色で触覚・頭部・前胸背板と腹面は濃色で黒褐色に近く光沢は顕著。体毛は完全に白色で長く密生し、僅かに細い褐色毛を混生する。雄の上翅は白色毛による霜降り状斑紋の全く不明のものが殆ど、雌では白毛の細かい霜降り状斑紋をもつものが多い。
◎近似種との区別
本属で全身が赤褐色になるものは、チョウカイシモフリコメツキ( A.chokai (Kishii))でも見られるが珍しい。本種は短大な体形で上翅毛斑が消失するか不明瞭な点で区別しやすい。別亜種が石川県舳倉島に分布する。 |
分布 |
タイプ産地は京都市花園で、東京から大分までの12府県から知られ、一般に局所的分布で個体数も少ない。京都では1956年初夏の頃嵯峨嵐山南面の鳥居本に近いコナラなどの疎林地帯で大発生したことがある。
◎府内の分布区域
南部地域(京都市乙訓地域、山城中部地域)。
◎近似種との比較
日照に恵まれた低山地の雑木林の疎林地で見られ、これはシモフリコメツキ類通有の特性のようで、複数種との混生も認められる。 |
生態的特性 |
幼虫は日当たりの良い疎林地に生育する雑草地の土壌に棲息するが不明な点が多い。 |
生息地の現状 |
歴史的景観保存地区なのでこのままの状態で維持されるなら安定であろう。 |
その他 |
日本固有種 |