選定理由 |
芦生演習林内の府内唯一の採集地点はその後皆伐されて環境が一変したため、再記録は絶望的であるが、芦生演習林内の自然植生保存状態の良好な場所に生息の可能性がまったくないわけではない。 |
形態 |
原色日本甲虫図鑑(IV)[保育社、1984]、第3図版、図12を参照。体は黒色、上翅は褐色、基部は小盾板を含め黒褐色、金緑色の反射光沢をもつ。 |
分布 |
中部・関東の山岳地に局所的に分布する。最近、九州山地(熊本県)でも発見された。
◎府内の記録
美山町芦生演習林トチノキ平、1ex.、1.vii(or viii).1957.鴨脚慶夫・採集の1例のみ。中根猛彦博士確認。(なお水野弘造も本標本と思われるものを実検した記憶がある)。府内 の記録(京都大学芦生演習林)は中部山岳と九州山地との中間地点として、かつ本州における西限地として重要。 |
生態的特性 |
成虫は6〜7月発生してマタタビ類の花に薄暮時に集まることが知られるが、詳しい生態観察はなされていない。 |