選定理由 |
発生数が少なくなってきている。発生場所も狭くなってきている。 |
形態 |
子実体は卵形〜扁球形、径1〜5cm。表面に菌糸束をまとう。表皮は白色だが、地上に出た部分は黄褐色、さわると淡紫赤色になる。内部の基本体は、初め白色で球状〜不規則迷路状の小室であり、次第に黄土色になる。担子柄には小梗なく、4〜8胞子をつける。胞子は長楕円形、無色、平滑で油球がある。成熟するまでは清爽な香りがするが、老熟するとやや不快臭を放つ。
◎近似種との区別
ホンショウロ(R.luteolus)は香りや味が悪く、「麦松露」という名で呼ばれる。基本体は幼菌の頃より淡黄土色である。またオオショウロ(R. nigrescens)は著しく黒変する。アカネショウロ(R.roseolus)の同定はKOHによる呈色反応が必要である。ショウロ属は各種ともに極めてよく似た外見である。 |
分布 |
本州、四国、九州の海岸、ヨーロッパ、北アメリカ、フィリピン。
◎府内の分布区域
掛津海岸(網野町)、大文字山(左京区)。 |
生態的特性 |
秋〜春、クロマツ林内砂地に発生する(菌根菌)。地中または半地中生。 |
現状・脅威 |
日本海沿岸のクロマツの防風林の限定された場所で発生しているが、減少傾向にあり保護すべきである。海岸林の伐採や老木で減少しておりクロマツ林の造林が必要である。 |