選定理由 |
三河内、今道(竹内, 1962)の2ヶ所が記録されているだけである。近年標本の採集や確認の情報はない。 |
形態 |
湿地にはえる多年草。まばらな株をつくり、茎は細く高さ80〜120cm。葉は稈の基部に集まってつく。花序は2〜3個で離れてつき、多数枝分れした散房花序、長さ3〜5cm、幅2〜4cm。小穂は楕円形、長さ4mm、1花がある。果実は倒卵形、長さ2mm、花柱基部は扁平な円錐形、柱頭は2個。刺針状花被片は6〜7個。
◎近似種との区別
同属の他種は概ね花序が頭状に集まってつくが、本種は長い枝先にまばらで大型の散房花序をつくるのが特徴である。
◎参照 原色日本植物図鑑草本III:No.430,日本の野生植物I:170頁 |
分布 |
本州(愛知県以西)、四国、九州、琉球、台湾、中国大陸(南部)、マレ−シア、インド、アフリカ。
◎府内での分布区域
北部地域(丹後地域)、中部地域。 |
生存に関する脅威 |
湿地の開発。林道や農道の拡幅や新設。 |
必要な保全対策 |
湿地開発、林道や農道の拡幅や新設に先立つ詳細な生物調査が必要である。 |