選定理由 |
暖帯から熱帯にかけて広い分布域をもつが、府内の水田では急速に減少し、現状では絶滅のおそれが高い。 |
形態 |
水田や湿地にはえる小さな1年草。茎の基部は地面をはい分枝する。葉は3〜4個輪生し狭披針形、先は切形でわずかに2裂する。花は淡紅色でごく小さい。花期は8〜10月。花弁はなく、萼片は5個ある。果はほぼ球形で、長さは萼の2倍ほどあり、熟すと3裂する。
◎近似種との区別
同属のキカシグサでは葉が対生するが、本種では葉が3〜4個輪生する。
◎参照 原色日本植物図鑑草本II:No.87,日本の野生植物II:261頁 |
分布 |
本州(中南部)、四国、九州、琉球、台湾、朝鮮半島、中国大陸、フィリピン、インド、コーカサス、中央アジア、アフリカ。
◎府内の分布区域
北部地域、南部地域。 |
生存に関する脅威 |
土地造成、農薬汚染、湿地植生の遷移などが減少の主要因である。 |
必要な保全対策 |
農薬を使用しない水田環境の維持が保全につながる。 |