選定理由 |
近年、府内の南部地域において自生が確認された。個体数が少なく、現状では絶滅が危惧される。 |
形態 |
山地にはえる落葉低木。枝は極めて細く、葉や花は小型。葉は楕円状卵形で尾状鋭尖頭。葉裏は鱗片がなく、全面星状毛に被われる。小枝や果柄の鱗片は色が濃い。花は5月に咲き、葉腋に1個ずつつく。果実は6月に紅熟し、広楕円形で、長さ約1cm。果柄は細長く3.5〜4cmで糸状。
◎近似種との区別
ハコネグミに比べ、本種では葉や花が小さく、果実は大きい。葉裏は星状毛のみで、小枝や果柄の鱗片は色が濃い。花外面の毛や鱗片がやや多い。
◎参照 原色日本植物図鑑木本I:No.264,日本の野生植物木本II:85頁 |
分布 |
本州(近畿地方中部)。分布域は局限されている。
◎府内の分布区域
南部地域。 |
生存に関する脅威 |
森林開発、土地造成などが減少の主要因である。 |
必要な保全対策 |
森林の伐採や道路の設置の際には他のグミ類と区別して保護する必要がある。 |