選定理由 |
分布域は非常に広く(北半球温帯〜亜寒帯)、全国的に生育するが、府内においてはもともと生育地が少ない。現状では絶滅の恐れが高い。 |
形態 |
山野の日当りのよい草地や林縁にはえる多年草。葉は18〜24小葉からなる羽状複葉で、先端は分枝する巻きひげとなる。托葉は狭卵形。花は青紫色で、総状花序にやや一方に偏って密につく。花期は5〜9月。
◎近似種との区別
同属の帰化種(ナヨクサフジなど)は1〜2年草で、旗弁の爪部は舷部のほぼ2倍の長さがあり、花弁が萼筒に対してT字形につくのに対して、本種は多年草で、旗弁の舷部と爪部がほぼ同長で、花柄は萼筒の後端につづきT字形にならない。
◎参照 原色日本植物図鑑草本II:No.217,日本の野生植物II:197頁 |
分布 |
北海道、本州、四国、九州、琉球、台湾、中国大陸、アジア、ヨーロッパ、アフリカ北部、北アメリカ。
◎府内の分布区域
中部地域、南部地域。 |
生存に関する脅威 |
草地開発、土地造成、道路工事などが減少の主要因である。 |
必要な保全対策 |
林道の整備、拡張工事などの際には注意を要する。 |