選定理由 |
府内では南部地域の一部で見られるだけで、生育地が貧栄養湿地の一部に限られ、個体数も少ない。 |
形態 |
野原の湿地にはえる多年草で茎は直立し1m位となる。根出葉は11〜15の小葉からなり、小葉は2〜8cm長。幅1〜2cm、3角形のあらい鋸歯がある。枝の先に細長い花穂がつき白色。時に淡紅色を帯びることもある。
◎近似種との区別
ワレモコウに比し、小葉が細く、花穂が長くて白または淡紅色を帯びる。
◎参照 原色日本植物図鑑草本II:No.250,日本の野生植物草本II:184頁 |
分布 |
本州(近畿地方以西)四国、九州、朝鮮半島、中国大陸(東北部)。
◎府内の分布区域
南部地域。 |
生存に関する脅威 |
湿地の開発。道路の新設。富栄養化による遷移の進行。 |
必要な保全対策 |
貧栄養湿地は旺盛に生育する優占種が生育できないので、種々の植物を遺存している例が多い。開発には慎重な事前調査が必要である。 |
特記事項 |
ナガバノシロワレモコウとの分類学的見解がまだ定まっていない。 |