種子植物
種子植物 バラ科
種子植物 バラ科
コバナノワレモコウ
Sanguisorba tenuifolia Fisch. ex Link var. parviflora Maxim.
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
---|---|
2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種A ※ナガボノワレモコウとあわせて。 |
選定理由 | 府内では山城地域の一部で見られるだけで、生育地が貧栄養湿地に限られ、個体数もごく少ない。 |
---|---|
形態 | 丘陵地の貧栄養湿地にはえる多年草で、茎は直立し1mぐらいとなる。根出葉は11~15の小葉からなり、小葉は2~8cm長。幅1~2cm、3角形のあらい鋸歯がある。枝の先に細長い花穂が付き白色。ときに淡紅色を帯びることもある。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅱ(平凡社)184、原色日本植物図鑑 草本編Ⅱ(保育社)125、f. 65: 2 |
分布 | 本州(近畿以西)、四国、九州、朝鮮半島、中国大陸東北部。 ◎府内の分布記録区域 山城地域(綴喜地区) |
生存に対する脅威 | 湿地の開発。道路の新設。富栄養化による遷移の進行。 |
必要な保全対策 | 貧栄養湿地は旺盛に生育する優占種が生育できないので、種々の植物を遺存している例が多い。開発には慎重な事前調査が必要である。 |
特記事項 | 花穂の太さが6mmを超えて太長いものはナガボノワレモコウとよばれ、関東に多いが、西日本でも見られる。ただ、府内では未発見である。府内のコバナノワレモコウは、種子からの系統保存が試みられている。栽培は比較的容易である。 |
執筆者 西沢信一、光田重幸