選定理由 |
加悦町(1932.9.26)、網野、西舞鶴(村田,1995)の3ヶ所で標本が採集されたのみで、近年の確認情報はない。 |
形態 |
主に海岸にはえる多年草。茎は硬く小さな株をつくり、高さ10〜50cm。花序は多くは頭状に集まる。小穂は線形、扁平、長さ1〜2.5cm。幅1.5mm、普通一部が血赤色を帯びる。果実は鱗片の半長で狭倒卵形、上端はやや切形となる。
◎近似種との区別
特に似たものはないが、小穂が頭状に集まる点でカワラスガナがやや似ている。カワラスガナの小穂は幅が広く、幅2.5〜3.5mm、先は鈍い。イガガヤツリの小穂は幅が1.5〜2mm、先が尖る。
◎参照 原原色日本植物図鑑草本III:248頁,日本の野生植物I:182頁 |
分布 |
本州(関東地方以西)、四国、九州、琉球、台湾、朝鮮半島南部、全世界の亜熱帯〜熱帯。
◎府内の分布区域
北部地域。 |
生存に関する脅威 |
海岸の開発。河川敷の開発や改修。 |
必要な保全対策 |
外見は目立たず、希少種と気づかれぬまま開発の犠牲となりやすい。諸開発に先立つ詳細な生物調査が必要である。 |