選定理由 |
産地が限定され、個体数も少ない。近年、採集または確認の情報は全くない。 |
形態 |
池沼のほとりにはえ、稈を少数束生、高さ30〜50cm。小穂は帯灰汚紫色で、側生する小穂は無柄または短柄があり、多くは枝に圧着する。
◎近似種との区別
この属では他に水湿地にはえるものはない。よく似たイトスズメガヤとは花序の枝はイトスズメガヤでは単生し、小穂は暗緑色〜帯褐色で紫色を帯びることはない。ヌマカゼクサの花序の枝は2〜数本出る。
◎参照 原色日本植物図鑑草本III:334頁,日本の野生植物I:105頁,日本イネ科植物図譜:484頁 |
分布 |
本州(関東地方以西)、四国。
◎府内の分布区域
南部地域(相楽地域)。 |
生存に関する脅威 |
安易な池沼の開発。農道の拡幅や新設。 |
必要な保全対策 |
池の埋め立てや湿地開発に先立つ詳細な生物調査が必要である。特にイネ科の植物は、ススキ、アシ、マコモなどを除き植物体は概ね小さい。従って気付かれぬまま絶滅へと追込まれることが懸念される。開発には細心の注意を要する。 |
その他 |
日本特産種 |