選定理由 |
府内では採集記録が非常に少なく、1937年以来情報はない。現状では絶滅の可能性が高い。 |
形態 |
山中の湿地にはえる多年草。根出葉は線形で長さ10〜40cm、縦に刺状突起がある。花茎は高さ20〜40cm、1〜2個の小型の葉がある。花茎の頂に総状花序が出て、苞の腋に3個の花がつく。花期は8〜9月。花柄は斜め上に向き、花序とともに腺状突起が多い。花被片は6個で白色。果は卵状楕円形で、種子の一端に糸状の尾がある。
◎近似種との区別
同属の他種に対して、本種では花茎の上部と花柄に腺状突起がある。
◎参照 原色日本植物図鑑草本III:No.267,日本の野生植物I:26頁 |
分布 |
本州(西限は伯耆大山)。本州特産。
◎府内の分布区域
南部地域(京都市、山城中部地域)。 |
生存に関する脅威 |
湿地開発、土地造成などが減少の主要因である。 |
必要な保全対策 |
山中の湿地のみならず、山中の岩場で水の浸み出たところにも自生している可能性があり、注意を要する。 |
その他 |
日本固有種 |