選定理由 |
府内では採集記録が非常に少ない。古くは北部(中丹)地域で知られていたが、1993年中部地域のヒノキ林(植林)下で採集された。個体数は少なく、現状では絶滅の恐れが高い。 |
形態 |
林床の下の落葉の間にはえる腐生の多年草。茎の高さ6〜10cmで、ほとんど分枝しない。葉は鱗片状で長さ約3mm。花期は7〜9月。総状花序は長さ1〜4cmで、上部に雄花、下部に雌花をつける。花被は紫紅色で深く6裂する。果実は径約2mmの球形の集合花となる。
◎近似種との区別
ホンゴウソウに似ているが、花序は小花柄が短く、穂状で分枝しない。
◎参照 原色日本植物図鑑草本III:No.754,日本の野生植物草本I:19頁 |
分布 |
本州(中部地方以西)、四国、九州、琉球、小笠原。
◎府内の分布区域
北部地域(中丹地域)、中部地域。 |
生存に関する脅威 |
森林の伐採、植生の遷移が減少の主要因である。 |
必要な保全対策 |
極めて小さい腐生植物なので、森林環境のわずかな変化に影響されることが考えられる。広範囲にわたって生育環境を維持する必要がある。 |