選定理由 |
府内では採集記録が非常に少なく、本種の生育地は府歴史的自然環境保全地域となっている。現状では絶滅の恐れが高い。 |
形態 |
暗い林の下の落葉の間にはえる腐生の多年草。地上茎の高さは3〜13cmで、極めて細い。葉は鱗片状で長さ1.5mm、茎とともに紫褐色をしている。花期は7〜10月。総状花序の上部に雄花、下部に雌花をつける。花被は紫紅色で深く6裂する。果実は集まって径約2mmの球形の集合花となる。
◎近似種との区別
雄花に針状葯隔付属突起がある点でSciaphila(ウエマツソウ属)と異なる。
◎参照 日本の野生植物草本I:19頁,原色日本植物図鑑草本III:No.753 |
分布 |
本州(関東地方以西)、四国、九州、琉球。
◎府内の分布区域
北部地域(中丹地域)。 |
生存に関する脅威 |
森林伐採が減少の主要因であり、植生の遷移による減少も指摘されている。 |
必要な保全対策 |
極めて小さい腐生植物であるため、森林環境のわずかな変化に影響されることが考えられ、広範囲にわたって生育環境を維持する必要がある。 |