選定理由 |
近畿地方以東の日本には広く分布するが、近畿地方では分布域が限られている。府内では生育地が非常に少なく、現状では絶滅の恐れが高い。 |
形態 |
日当りのよい山地の草原にはえる多年草。全体に毛がある。茎は直立し稜線があり、上部は多く分枝する。葉は2〜3回羽状複葉で、小葉は細かく切れ込む。複散形花序の白花をつける。花期は8〜9月。
◎近似種との区別
よく似た羽状複葉を持つシラネニンジンでは羽片が有柄で、果実は無毛であるが、本種では羽片が無柄で、果実に毛がある点が異なる。
◎参照 原色日本植物図鑑草本II:No.35,日本の野生植物草本II:284頁 |
分布 |
北海道、本州(近畿地方以東)、朝鮮半島(南部)。
◎府内の分布区域
北部地域(中丹地域)、中部地域。 |
生存に関する脅威 |
草地開発、土地造成、管理放棄による遷移進行などが減少の主要因である。 |
必要な保全対策 |
草地環境(カヤ草地など)の維持を図るためには適度の草刈りなどが必要である。 |